虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

中国

晏嬰(あんえい)と孔子:日本人はあまり知らない古代中国の政治家(随想録―39)

晏嬰(あんえい)と孔子:日本人はあまり知らない古代中国の政治家(随想録―39) 晏嬰(尊称:晏子)は、古代中国の政治家として有名でした。もっとも、日本人には馴染みが薄いでしょう。ここで、彼について調べてみます。以後、広辞苑第6版より 晏子(一…

張良と陳平:漢の高祖(劉邦)を支えた2人の軍師(随想録―31)

張良と陳平:漢の高祖(劉邦)を支えた2人の軍師(随想録―31) かなりレベルの高い歴史小説を書いた司馬遼太郎さんの『項羽と劉邦』では、主役の2人の人物造形が的確で、項羽は勇猛・果断でとにかく戦のプランとか実行力に長け、一人で戦争を遂行できる…

「玄武」をイメージトレーニングしよう!+リトープスの脱皮(随想録―18)

「玄武」をイメージトレーニングしよう! 中国でいう東西南北の四方を守る四神(ししん)のうち、北方を守る動物神を「玄武:げんぶ」という。この神は、蛇と亀の二体が合体した姿をしている。まあ、夫婦神だな。ほかの神:青龍、朱雀、白虎は一匹単独である…

中国は『孫子』を悪用している!+太田八幡山古墳(随想録―6)

中国は『孫子』を悪用している!+太田八幡山古墳(随想録―6) 中国の古典(兵書)、『孫子』5章(勢篇)2項に「およそ戦いは、正を以て合し、奇を以て勝つ」という件がある。中国は今でも軍がこの書を研究し続けていると言う。兵書なのだからそれは当然…

現代の世界は2大勢力の抗争で動いている(随想録―3)

現代の世界は2大勢力の抗争で動いている(随想録―3) 現代の世界では、(アングロサクソン民族)VS(スラブ民族+漢民族)のデスマッチが行なわれている。(今ホットな話題として、ウクライナを巡る米英VSロシアの確執があるね。)両陣営は、不倶戴天の敵…

生き物としての完成度:男と女(随想録―2)

生き物としての完成度:男と女(随想録―2) 女は「完成されているから」戦争には参加しない。男には「不備が多すぎて」、戦争に参加する。命の大切さに無頓着なのが男だ。で、男の職業軍人は、人の命を数字に置き換えて戦わせる人でなしだ。 昨今、男による無…

詩経:世界最古の詩集のひとつ~イーリアスと並ぶ古さ

詩経:世界最古の詩集のひとつ~イーリアスと並ぶ古さ @おおばこ、とれとれ おおばこ、とれとれ ちょいと、それ、とった おおばこ、とれとれ ちょいと、それ、あった おおばこ、とれとれ ちょいと、実を拾え おおばこ、とれとれ ちょいと、実をむしれ おお…

恐るべき料理人:易牙(えきが)~実子の肉を王に出す

恐るべき料理人:易牙(えきが)~実子の肉を王に出す むかし、本宮ひろ志のマンガ「男一匹ガキ大将」という作品で、主人公の前に立ち塞がる男が登場しますが、その男:仲代は、元天ぷら職人で、彼をスカウトすることになる裏社会の大物が、「お前は何でも天…

孔子の学問の本質は「礼」である:葬式ごっこを好んだ彼。+『弟子』

孔子の学問の本質は「礼」である:葬式ごっこを好んだ彼。 二週間ぶりのエントリーです。 中国哲学と言えば、真っ先に「孔子」、また彼の言動を記した「論語」が思い浮かべられます。「論語」について、「宇宙第一の書」という言う人もあり、いかに彼の評価…

ポリリジン、これって危なくね?~アミノ酸から作ると言っても。

ポリリジン、これって危なくね?~アミノ酸から作ると言っても。 ポリリジンという化学物質、私は最近知ったのですが、アミノ酸のリジンを重合させて作る、防腐剤、抗菌剤です。そのあらましはwikiから(抄)。 ポリリジン(ε-ポリ-L-リジン、EPL)は、…

世界各国の「おバカ指数:IF」:なぜ我々は政治的におバカなのか?

世界各国の「おバカ指数:IF」:なぜ我々は政治的におバカなのか? 以下の記述は、私のブログ「ジョン・ロック、孟子、荀子」のコメント欄からの引用です。私:むかし(と言ってもブッシュJr.の頃)の与太話ですが、アメリカの内陸部の白人はIQが低く…

不敗の小国:ベトナム~元(モンゴル帝国)、アメリカに勝った国

不敗の小国:ベトナム~元(モンゴル帝国)、アメリカに勝った国 (前書き:今回の拙ブログは、ベトナムがテーマです。最近、群馬県を舞台にして、ベトナムからの技能研修生などが、やれ豚を盗んだとか、料理して食べたとかのニュースが流れたのを皮切りに、…

世界史的に重要な年号:私的で恣意的な選定基準で。

世界史的に重要な年号:私的で恣意的な選定基準で。 世界史は、地球上の無数の国家、地域によって織りなされる事柄なので、任意の年が(なにやら大事なことが起きているにせよ)重要かどうかは一般的に判別しにくいでしょう。そこのところを曲げて、6つの年…

ジョン・ロック、孟子、荀子:人の政治的本性とは?

ジョン・ロック、孟子、荀子:人の政治的本性とは? ジョン・ロック(John Locke)はイギリスの哲学者・政治哲学者。17世紀に活躍し(1632-1704)、その政治思想は後のモンテスキュー(1689-1755)とかJ.J.ルソー(171…

曼荼羅(マンダラ)とアラベスク:出来具合は似ているけど。

曼荼羅(マンダラ)とアラベスク:出来具合は似ているけど。 ここに掲示した絵は、以前私があるワークショップで塗り絵をやった完成品です。これは中央にボスの坊主を描き、そこから八方に坊主の団体がおり、一方位10名の坊主がいるので、坊主の数は8×1…

日蓮の錯誤:国を救いたいのか、布教したいのか?

日蓮の錯誤:国を救いたいのか、布教したいのか? 初めに:私は無宗教です。もし死んだら、葬式はせずに、県内の国立大学医学部に遺体を提供し、研究用に解剖してもらい、あとは共同遺骨置き場に置いてもらう:「献体」の契約をしています。私は、どんな宗教…

陶芸と紙漉き(かみすき):ここまで違う両技術~親子の喩え

陶芸と紙漉き(かみすき):ここまで違う両技術~親子の喩え @以下は、私が2004年に、某さんに書いた手紙のうち、「紙漉き」に関連した部分を抜き出したものです。@ さて、前回メールで触れた本題、「紙漉き」と「陶芸」の比較論に入りたいと思います…

「常山の蛇」(孫子)と食用野草のクサギ

「常山の蛇」(孫子)と食用野草のクサギ 中国の古典『孫子』(九地篇:5章)に「常山の蛇:じょうざんのへび」と言う言葉が出てきます。これは、常山に住むヘビ(率然とも言う)が、頭を掴むと尻尾が、尻尾を掴むと頭が、体の真ん中を掴むと頭と尻尾が攻撃…

司馬遷、老子、范蠡・・・中国の特に優れた人々列伝

司馬遷、老子、范蠡・・・中国の特に優れた人々列伝 私は、これまで、「夏」の頃から「唐」の時代くらいまでの、中国の歴史、有名人について学んできましたが、あえて、膨大な人達の中から、5人を選び、ランキング付けしてみました。活動したジャンルは様々…

齋藤孝の『30代の論語』:読者はサラリーマンだけか?

齋藤孝の『30代の論語』:読者はサラリーマンだけか? 齋藤孝氏は、私と同じ年に東京大学に入学したひとで、国語論、身体論などで有名になり、現在明治大学教授で、マスコミでの露出度マックスで活躍しています。ただ、私から見ると、粗雑な論理構成の書籍…

螺鈿(らでん)と金:粋を尽くした漆工芸~尾形光琳の傑作

螺鈿(らでん)と金:粋を尽くした漆工芸~尾形光琳の傑作 「螺鈿」という言葉は以前から知っていましたが、アワビなどの貝殻を用い、漆器工芸の大きな柱として使われることをはっきり知ったのは、そう昔のことではありません。単なるカルシウムからなる貝殻…

中国医学における葛根と牡蠣:なぜ代替品がないか?

中国医学における葛根と牡蠣:なぜ代替品がないか? この両者とも、中国医学の薬種として不可欠なものですが、葛根(カッコン:クズの根)が含む薬用成分のデンプンは、デンプンを含むほかの植物、たとえば片栗粉の代用品のジャガイモデンプン、小麦粉などな…

油団(ゆとん、ゆたん)の優雅:和紙の応用の多様さ

油団(ゆとん、ゆたん)の優雅:和紙の応用の多様さ 2019年8月13日、テレビ朝日系のスーパーJチャンネルで取り上げられていたこの物体、和紙の用途の広さを物語るものでした。どういったものかをwikiで引いてみると、 油団(ゆとん、ゆたん)は、日本…

ヘルマフロディトス:アンドロギュヌス(両性具有)の周辺

*ヘルマフロディトス:アンドロギュヌス(両性具有)の周辺 この神は、ギリシャ神話の夥しい説話のなかでも、興味深いものの一つです。ヘルメス(商業、情報、泥棒の神)とアフロディーテ(愛、美の女神)の間に生まれた子で、大変な美少年だったと言います…

食物と身体の連関性:板海苔の啓示(豆と腎臓と耳)

食物と身体の連関性:板海苔の啓示(豆と腎臓と耳) 私はかねてから、タバコに対して、有用な代替品はないかと思ってきました。そして色々な植物を乾燥させてキセルで火をつけて吸ってみたことがあります。シソ、カキドウシ(シソ科)、ヨモギ(キク科)板海…

「♪終着駅は始発駅」(北島三郎):易経ではどう解釈出来る?

「♪終着駅は始発駅」(北島三郎):易経ではどう解釈出来る? この歌はド演歌ですが、聴くに足る内容を持ちます。精神科に入院していた私の知人がこの歌が大好きでした。またあるとき、何人かのメンバーで(初対面の人を含む)カラオケ会を開いたとき、私は…

「ギリシャ神話」:私が描いたマンガ(その1)“サイボーグ布袋和尚”

「ギリシャ神話」:私が描いたマンガ(その1)“サイボーグ布袋和尚” 私は大学生時代、マンガクラブに1年あまり在籍していたことがあり、4編のマンガを描きましたが、今回は4つ目の(最後の)作品を公開しようと思います。この作品を描いた当時(1980…

『杜子春』(芥川龍之介)と地獄:仏教を受容する中国文明

『杜子春』(芥川龍之介)と地獄:仏教を受容する中国文明 芥川龍之介は、才能のカタマリのような人で、大人向きの思わず唸るような小説、箴言、詩歌などを世に出しています。その彼はまた、優れた童話もものしています。『杜子春』、『蜘蛛の糸』、『トロッ…

「いじめられっこ宋」と「征服王朝の文化」

「いじめられっこ宋」と「征服王朝の文化」 中国、漢民族の建てた王朝で、もっとも弱かったのは宋だと思われます。実際、国の一部、もしくは全部を異民族に占領されてアタフタしていたのが宋です。異民族が建てた王朝を「征服王朝」と言い、遼(契丹人)、金…

国:圀と國と邦の語源(プラス名曲「威風堂々」のこぼれ話)

国:圀と國と邦の語源(プラス名曲「威風堂々」のこぼれ話) 国という概念・言葉は中国史に限らず、およそ人間が活動する場なら、必ず必須になるものです。ここでは3つの「国」に 関する話題を書きます。 1)圀・・・水戸黄門、すなわち水戸光圀。このクニ…