虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

ギャグ

「堤中納言物語」(坂田靖子):おちゃらけとギャグは違う(随想録―70)

「堤中納言物語」(坂田靖子):おちゃらけとギャグは違う(随想録―70) 恒例になった「マンガ日本の古典」(中央公論新社)の評論。「堤中納言物語」は、平安後期の説話物語集。とくに『虫めづる姫君』で有名な説話集だ。この代表作は、「初めから」、読…

マザー・グース (Mother Goose):ハンプティ・ダンプティの闇(随想録―67)

マザー・グース (Mother Goose):ハンプティ・ダンプティの闇(随想録―67) マザー・グースは、主にイギリスで歌い継がれてきた童謡集です。「主に」というのは、「砂男」という幾分不気味な歌がマザー・グースにはあり、これがモチーフの怖い同名小説を、…

「ビンクスの酒」~「One piece」の挿入歌の楽天性(随想録―62)

「ビンクスの酒」~「One piece」の挿入歌の楽天性(随想録―62) 週刊少年ジャンプ最大のヒット作は、「ワンピース」と言って、間違いないでしょう。出版された単行本は、数億冊は売れているであろうし(正しくは日本国内で4億冊、海外で1億冊)作者の尾…

マンガと私(その1:1/2):幼き・漫画家(随想録―12)

マンガと私(その1:1/2):幼き・漫画家(随想録―12) 私はマンガとの付き合いが長い。幼少期から孤独だった私は、絵を描くのが大好きな子どもだった。塗り絵などはよくやったが、小学生のころには、マンガを描いていた。ストーリーマンガとギャグマン…

ギャグ漫画の華:赤塚不二夫、ほりのぶゆき、中川いさみ

ギャグ漫画の華:赤塚不二夫、ほりのぶゆき、中川いさみ マンガには大きく分けて2ジャンルあります。ストーリー漫画とギャグ漫画です。前者は長さは色々ですが話の筋があり、その筋書に従って話が進行する漫画で、「マンガの神様」:手塚治虫さんが代表格で…

脱力系ヒーロー:ワンパンマン+午後3時ごろ咲く花たち(2本立て)

ワンパンマン:(趣味でやっている)驚異の脱力系ヒーロー ここに恐るべき男がいます。卵のようにつるつるなスキンヘッド。むかしのヒーロー:月光仮面のようにマント。ヒーロー協会という団体に加入するまでは、次々に登場する怪人たちを、「たった一発のパ…

つひに行く道:在原業平の辞世+100日後に死ぬワニ

つひに行く道:在原業平の辞世+100日後に死ぬワニ 伊勢物語特集 その1 つひに行く 道とはかねて 聞きしかど 昨日今日とは 思はざりしを ・・・これは、古今和歌集、および伊勢物語(125段)に、在原業平(ありわらのなりひら)の辞世の歌として収録…

齋藤孝の『30代の論語』:読者はサラリーマンだけか?

齋藤孝の『30代の論語』:読者はサラリーマンだけか? 齋藤孝氏は、私と同じ年に東京大学に入学したひとで、国語論、身体論などで有名になり、現在明治大学教授で、マスコミでの露出度マックスで活躍しています。ただ、私から見ると、粗雑な論理構成の書籍…

『豆腐百珍』と『蒟蒻百珍:こんにゃくひゃくちん』~百珍本の世界

『豆腐百珍』と『蒟蒻百珍:こんにゃくひゃくちん』~百珍本の世界 世に名高い『豆腐百珍』は、天明2年(1782年)出版された豆腐料理100種の料理本。以下の引用はwikipedia(豆腐百珍)より。 豆腐百珍では、豆腐料理を以下の6段階に分類・評価して…