虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

社会科学

歴史を動かした病人たち:病跡学(パトグラフィー)の迷宮

歴史を動かした病人たち:病跡学(パトグラフィー)の迷宮 私は今『歴史の主役はみな病人』(九次米義敬:くめじ・よしたか/主婦の友インフォス情報社/2013)を読んでいます。この本は、各界の歴史に影響を与えた人物たちを病理的視点から見直してみる…

現代の法家思想(韓非の発想):スマホによる例外なき支配

現代の法家思想(韓非の発想):スマホによる例外なき支配 2020年5月9日の東京新聞の紙面で、以下のような記事が掲載されていました。 殺人、逃走24年男 コロナで観念 【上海=白山泉】二十四年前に中国甘粛省で人を殺害し、全国各地を逃げ続けてい…

私はゴミ?:ゴミ談義あれこれ

私はゴミ?:ゴミ談義あれこれ 学生のころ、私は環境問題、特に水問題に取り組んでいました。専門がそうだったし、市民運動家としても、水の汚染に関する問題には積極的に取り組んでいました。当時汚染度が日本一だった千葉県:手賀沼(柏市や我孫子市の生活…

世界各国の「おバカ指数:IF」:なぜ我々は政治的におバカなのか?

世界各国の「おバカ指数:IF」:なぜ我々は政治的におバカなのか? 以下の記述は、私のブログ「ジョン・ロック、孟子、荀子」のコメント欄からの引用です。私:むかし(と言ってもブッシュJr.の頃)の与太話ですが、アメリカの内陸部の白人はIQが低く…

不器用な社会人&生活者&哲学者:セーレン・キルケゴール

不器用な社会人&生活者&哲学者:セーレン・キルケゴール キルケゴール【Sren Kierkegaard】デンマークの思想家。合理主義的なヘーゲル的弁証法に反対し、人生の最深の意味を世界と神、現実と理想、信と知との絶対的対立のうちに見、個的実存を重視、後の実…

「知の巨人たち」:宇沢弘文、立花隆、渡部昇一

「知の巨人たち」:宇沢弘文、立花隆、渡部昇一 「知の巨人」だと評された学者、評論家など、最近多く聞くようになりました。↑の表題で挙げたように、少なくとも3人の名前が浮かびます。私自身はこの順で初めのほうにいる人ほど、その称号に相応しいと思い…

ジョン・ロック、孟子、荀子:人の政治的本性とは?

ジョン・ロック、孟子、荀子:人の政治的本性とは? ジョン・ロック(John Locke)はイギリスの哲学者・政治哲学者。17世紀に活躍し(1632-1704)、その政治思想は後のモンテスキュー(1689-1755)とかJ.J.ルソー(171…

トリハロメタン生成状況:「住民からの頼まれ仕事が卒論に」

トリハロメタン生成状況:「住民からの頼まれ仕事が卒論に」 (これは、私の卒業論文の概要を、某雑誌に寄稿した文章です。トリハロメタンというのは、原水を塩素処理することによって生成されて、発ガン性などを持つといわれる毒物で、卒論当時の水道水中に…

日蓮の錯誤:国を救いたいのか、布教したいのか?

日蓮の錯誤:国を救いたいのか、布教したいのか? 初めに:私は無宗教です。もし死んだら、葬式はせずに、県内の国立大学医学部に遺体を提供し、研究用に解剖してもらい、あとは共同遺骨置き場に置いてもらう:「献体」の契約をしています。私は、どんな宗教…

『噂の眞相』(月刊誌)と私:誤解の多い雑誌

『噂の眞相』(月刊誌)と私:誤解の多い雑誌 私は『噂の眞相』という、現在休刊中の雑誌と縁が深かったです。この雑誌、「お下劣で汚らしい」というイメージを持つ人が、私のブログ友達の中にもいて、この場合、マスコミという物を知らずに、不快感を持って…

合成洗剤には、燃やすと硫酸になる物がある。:酸性雨の原因

合成洗剤には、燃やすと硫酸になる物がある。:酸性雨の原因 石鹸より役に立つと、合成洗剤が使われるようになってから、かれこれ優に50年、半世紀たちますが、現在は石鹸との使用比率はどうなっているのでしょう?いまだ合成洗剤の使用比率が多いと思われ…

公害とは、物質の偏在だ:学生の頃の私の見解

公害とは、物質の偏在だ:学生の頃の私の見解 私が学んだ東京大学工学部都市工学科・衛生コースは、主として水問題が専門であり、学ぶ気が大きければ大きいほど、多くの講座を取れる場でした。本来、上下水道を扱うので、土木工学は必要でしたし、水を綺麗に…

ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(3)転

ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(3)転 アナトール・フランスの逸話:格調高い詩や小説で有名な彼、いつも図書館とか書斎にいるかと思いきや、当時一般に普及しはじめた自動車を駆って、ヨーロッパ周遊旅行をしたそうです。流行にも敏感だ…

ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(2)承

ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(2)承 アナトール・フランスの逸話:彼はあるとき、フランス中世の文豪:ラブレエについての連続講演をしましたが、日一日聴衆が減っていき、最後にはだれも来なくなりました。でも彼は腐らず最後まで虚空…

ベルギーで一部のコインが廃止らしい:愚挙!!

ベルギーで一部のコインが廃止らしい:愚挙!! ベルギーでは近い将来、最小通貨の1セントおよび2セントコインを廃止することを決定した。買い物などで端数が生じる場合は今後、1ユーロ2セントの場合は1ユーロと計算され、1ユーロ3セントの場合は1ユーロ5セ…

横文字単語の使用の実際:使用する心理

横文字単語の使用の実際:使用する心理 以前私は、工学部が「how」:(どのように)を扱う学部であるなら、理学部は「why」:(どうして)を扱うと、拙ブログで書いたことがありますが、この表現に噛み付いてきた人がいます。曰く「これらの言葉(how、why)…

東大話法の「利点」:みみっちい論者の陥る言論の特徴

東大話法の「利点」:みみっちい論者の陥る言論の特徴 東日本大震災における福島第一原発の惨事を受け、東大の関係者が発言した体制寄りの論理について、一定の特徴を見出した安冨歩さん(東大東洋文化研究所教授)は、帰納した特徴のことを「東大話法」と名…

『今昔物語集』:芥川龍之介が発掘したリアリスティックな説話文学

『今昔物語集』:芥川龍之介が発掘したリアリスティックな説話文学 芥川龍之介は、彼の文壇デビュー作として、『芋粥』(もしくは『鼻』:どっちだったか忘れてしまいました)をものし、この短編は夏目漱石に激賞され、「こんな作品を1ダースも書けば、文壇…

こんな所にも見える男女の性差(謝罪、発明、お笑い・・・)

こんな所にも見える男女の性差(謝罪、発明、お笑い・・・) 以下は、ある女性に宛てて書いた手紙の一部です。(文面は他人には誰だったか解らないように加工してあります)思えば、20××年に市原でお会いした時、電話で、「(高野さんの)待ち時間が30分…

インカ帝国はなぜあっけなく滅ぼされたのか?後世の誤解

インカ帝国はなぜあっけなく滅ぼされたのか?後世の誤解 マチュ・ピチュ遺跡(wiki) インカ帝国の概略をwikiから。海に面した急勾配の土地を利用して段々畑を作り、トマトやトウガラシは低い土地に、寒冷地を好むジャガイモは高地にと、高度に応じた農作物の…

素晴らしき職人気質(しょくにんかたぎ):自転車屋と少子高齢化

素晴らしき職人気質(しょくにんかたぎ):自転車屋と少子高齢化 職人という言葉、一般人でもない、会社員でもない、芸術家でもないというイメージを私は持っていますが、私の住むT市にも、職人と呼べる人達がいます(いました)。彼らは自らの仕事に誇りを…

オープン・ダイアローグと映画『タンポポ』:依頼者との本気の対話

オープン・ダイアローグと映画『タンポポ』:依頼者との本気の対話 むかし、『タンポポ』という伊丹十三監督の映画がありました。流行らないラーメン屋を立て直すため、ラーメン通の男性の面々が、寄ってたかって女性店長(宮本信子:演じる)を指導し、盛り…

人の名前が人体や物に付けられた例:アキレス腱・包丁など

人の名前が人体や物に付けられた例:アキレス腱・包丁など アキレスはギリシャ神話の英雄で、赤子のとき、不死の泉に沐浴させられ、不死身の体になったのですが、親が握っていた部位については水が付かなかった・・・それがアキレス腱だったのですね。ここに…

8050問題:現代の世相はここまで来た!:川崎の惨劇

8050問題:現代の世相はここまで来た!:川崎の惨劇 「8050(はちまるごおまる)問題」。この問題は、現代日本の抱える深刻な問題の一つです。この4桁の数字は、80=80代の老人、50=50代の中年を意味しますが、普通は80代の老人の介護に…

「♪戦(いくさ)がやってきた」:何故アメリカ軍と言わない?

「♪戦(いくさ)がやってきた」:何故アメリカ軍と言わない? 表題「♪戦(いくさ)がやってきた」は「さとうきび畑」(森山良子)の一節ですが、私にはよく解らないです。戦とは「人間」なのでしょうか?常識的には、戦争は人間や物ではなく、「事柄」「事態…

水際作戦!:『14歳からわかる生活保護』(雨宮処凛)

水際作戦!:『14歳からわかる生活保護』(雨宮処凛) 「生活保護を受けることは恥ずかしい」と感じる人は多いことと思います。でもそれは誤解であると主張するのがこの本です。人の生存を支える「最後のセイフティ・ネットが生活保護であり」、それを受け…

『男が働かない。いいじゃないか!』:「男性学」の産声(うぶごえ)

『男が働かない。いいじゃないか!』:「男性学」の産声(うぶごえ) 社会学の一つに「女性学」という分野があることは、社会学者なら既知のことでしょうが、それに対応するものとして、「男性学」というのがあるのは、2年前の夏に東京新聞の特集「あの人に…

プラスティック:昔は花形物質だったのに。~水俣病の呪縛

プラスティック:昔は花形物質だったのに。~水俣病の呪縛 最近、プラスティックが砕けて微小になったマイクロ・プラスティックが環境と野生生物への有害性を示すことが話題になり、スターバックスコーヒーがプラスティック製のストローを排斥するなどの社会…

源実朝:しいたげられた鎌倉幕府3代将軍の私歌集

源実朝:しいたげられた鎌倉幕府3代将軍の私歌集 鎌倉幕府3代将軍、源実朝(みなもとのさねとも:1192-1219)は、姻族の北条氏に政治の実権を握られ、不遇でしたが、精神世界では歌人として優れた才能を発揮し、後世に残る歌人ぶりを残しました。私…

身も蓋(ふた)もない凸凹の考察:倉橋由美子の論理

身も蓋(ふた)もない凸凹の考察:倉橋由美子の論理 私が倉橋由美子(小説家、随筆家)の名に初めて触れたのは、絵本「僕を探して」(シェル・シルバシュタイン)の彼女の手になる翻訳&解説のユニークさに感心したときのことです。この絵本は、円になるには…