虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

聖書

「摂理」と旧「統一教会」:韓国発の邪教たち(随想録―69)

「摂理」と旧「統一教会」:韓国発の邪教たち(随想録―69) 2022年末、「摂理」という宗教教団がマスコミを賑わせていた。正式名称「キリスト教福音宣教会」。1978年から鄭明析という男が布教を始めた、比較的新しいキリスト教系の新興宗教だ。よ…

「天は足りすぎる者から奪い、足らざる者に与える」(老子)+筋トレ(随想録―45)

「天は足りすぎる者から奪い、足らざる者に与える」(老子)+筋トレ(随想録―45) これは、『老子』の言葉ですが、こう続きます・・・「しかし、人は違う。人は足らざる者から奪い、足りすぎる者に与える・・・これは天の道ではない」、と。この言葉、現…

壮大なるファンタジー:浄土系仏教のロジック

壮大なるファンタジー:浄土系仏教のロジック ここで話題にするのは、根本経典を無量寿経などに取る、具体的には浄土宗、浄土真宗です。この宗派の発想は、もと大乗仏教の3つの経典(浄土三部経)について、これらの宗派の発案者:中国(ないし西域)のある…

ヒソップ:無名だが由緒あるハーブ~銘酒シャルトリューズの香り

ヒソップ:無名だが由緒あるハーブ~銘酒シャルトリューズの香り 最近は下火になってきた感が強いですが、ハーブ・ブームという流行がありましたね。そこでは、ラベンダー、ローズマリー、ルッコラなどが持て囃されましたが、一歩やや深く踏み込むと、これら…

尋常な誕生ではない神話的人物たち:聖書、ギリシャ神話、日本神話

尋常な誕生ではない神話的人物たち:聖書、ギリシャ神話、日本神話 神話と言う意味からして、そこに登場する神々はもちろん普通の人ではありませんが、誕生の経緯まで尋常でない者が案外います。私が思いつく範囲で例を挙げていきます。 @1:人類最初の女…

ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(4)結

ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(4)結 アナトール・フランスの逸話:死後、彼は解剖されましたが、脳の重さが1000g位で、白人成人のそれが1500g位なので、小さい脳だったと言えます。この事例から、「知力は脳の重さとは無関係…

ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(3)転

ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(3)転 アナトール・フランスの逸話:格調高い詩や小説で有名な彼、いつも図書館とか書斎にいるかと思いきや、当時一般に普及しはじめた自動車を駆って、ヨーロッパ周遊旅行をしたそうです。流行にも敏感だ…

ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(2)承

ユダヤの総督 (アナトール・フランス著)和訳:(2)承 アナトール・フランスの逸話:彼はあるとき、フランス中世の文豪:ラブレエについての連続講演をしましたが、日一日聴衆が減っていき、最後にはだれも来なくなりました。でも彼は腐らず最後まで虚空…

真に謙虚な者は傷つくという傲慢さがない:キリスト教の言葉?

真に謙虚な者は傷つくという傲慢さがない:キリスト教の言葉? これはある女性から伺った言葉ですが、一聴、意味が取りにくかったです。この女性はキリスト教の信者らしかったので(日系ブラジル人)、その線の言葉かと思いました。(すなわち聖書起源) 表…

インカ帝国はなぜあっけなく滅ぼされたのか?後世の誤解

インカ帝国はなぜあっけなく滅ぼされたのか?後世の誤解 マチュ・ピチュ遺跡(wiki) インカ帝国の概略をwikiから。海に面した急勾配の土地を利用して段々畑を作り、トマトやトウガラシは低い土地に、寒冷地を好むジャガイモは高地にと、高度に応じた農作物の…

かるた色々:田中正造かるた、上毛かるた、百人一首かるた

かるた色々:田中正造かるた、上毛かるた、百人一首かるた 新年おめでとうございます!早々に辛口のブログです。 明治時代、足尾銅山の操業が元になり発生した一連の騒動を言う。足尾銅山は群馬県と栃木県の境界、栃木側にある鉱山で、江戸時代前期に発見さ…

彫刻あれこれ:人体美の雛形(円空からジャコメッティまで)

彫刻あれこれ:人体美の雛形(円空からジャコメッティまで) 卑近なところで言うと、太田市立中央図書館には3体の彫刻が飾られています。すべて女性像です。これってなにかの作為があるのでしょうか?彫刻家が男性で、異性への関心に任せて女性像を制作する…

ランボーの詩:「大洪水の後」(詩の価値を自ら落とす?)

ランボーの詩:「大洪水の後」(詩の価値を自ら落とす?) 象徴主義の詩人だったアルチュール・ランボー(Arthur Rimbaud)は15歳で天才の名をほしいままにし、わずか20歳で詩を捨てましたが、彼の残した詩たちは、奇跡の作品群として、今日でも読まれて…