虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

自然科学

DNAと原形質:男と女、どっちの情報が子に多く伝わるか?+メビウス(随想録―23)

DNAと原形質:男と女、どっちの情報が子に多く伝わるか? 「それは、対等に伝わるんじゃない?」・・・DNAで言えばその通りですが、実際は、女(母親)からの方が多く伝わるのです。父からの精子が卵子の外壁を破って進入して、精子がわずかに持っていた原形…

歴史を動かした病人たち:病跡学(パトグラフィー)の迷宮

歴史を動かした病人たち:病跡学(パトグラフィー)の迷宮 私は今『歴史の主役はみな病人』(九次米義敬:くめじ・よしたか/主婦の友インフォス情報社/2013)を読んでいます。この本は、各界の歴史に影響を与えた人物たちを病理的視点から見直してみる…

フクジュソウとフキタンポポ:早春を祝う黄色い花

フクジュソウとフキタンポポ:早春を祝う黄色い花 春風献上!!A happy new year!! 以前、ひと昔前は、正月の飾り物として、フクジュソウ(福寿草)を神棚に飾って祝うという風習がありました。いまだ緑のものが地上に多く現れてないころに鮮やかな黄色に咲…

「知の巨人たち」:宇沢弘文、立花隆、渡部昇一

「知の巨人たち」:宇沢弘文、立花隆、渡部昇一 「知の巨人」だと評された学者、評論家など、最近多く聞くようになりました。↑の表題で挙げたように、少なくとも3人の名前が浮かびます。私自身はこの順で初めのほうにいる人ほど、その称号に相応しいと思い…

トリハロメタン生成状況:「住民からの頼まれ仕事が卒論に」

トリハロメタン生成状況:「住民からの頼まれ仕事が卒論に」 (これは、私の卒業論文の概要を、某雑誌に寄稿した文章です。トリハロメタンというのは、原水を塩素処理することによって生成されて、発ガン性などを持つといわれる毒物で、卒論当時の水道水中に…

合成洗剤には、燃やすと硫酸になる物がある。:酸性雨の原因

合成洗剤には、燃やすと硫酸になる物がある。:酸性雨の原因 石鹸より役に立つと、合成洗剤が使われるようになってから、かれこれ優に50年、半世紀たちますが、現在は石鹸との使用比率はどうなっているのでしょう?いまだ合成洗剤の使用比率が多いと思われ…

公害とは、物質の偏在だ:学生の頃の私の見解

公害とは、物質の偏在だ:学生の頃の私の見解 私が学んだ東京大学工学部都市工学科・衛生コースは、主として水問題が専門であり、学ぶ気が大きければ大きいほど、多くの講座を取れる場でした。本来、上下水道を扱うので、土木工学は必要でしたし、水を綺麗に…

ユリ目植物とキジカクシ目植物:えーい、紛らわしい呼称変更!

ユリ目植物とキジカクシ目植物:えーい、紛らわしい呼称変更! ひとむかし前だったなら、植物の分類は見た目で決められ簡単でした。主に花の形で決められていたのです。アブラナ科植物なら「十文字花科」とか。(花びらが4枚で、十字の形をしていたので。)…

酒粕(さけかす)の知られざる実力:レアーチーズケーキ超え

酒粕(さけかす)の知られざる実力:レアーチーズケーキ超え むかし、むかし、一人暮らしの私がこよなく日本酒を愛していた頃(1985年当時)、酒粕(さけかす)も偏愛し、酒粕のみを食卓に上げたことがあります。なんとその時、「私は酔っ払い」ました。…

東大話法の「利点」:みみっちい論者の陥る言論の特徴

東大話法の「利点」:みみっちい論者の陥る言論の特徴 東日本大震災における福島第一原発の惨事を受け、東大の関係者が発言した体制寄りの論理について、一定の特徴を見出した安冨歩さん(東大東洋文化研究所教授)は、帰納した特徴のことを「東大話法」と名…

Yahoo!知恵袋:その切れ味 「こんなQを出す方も出す方だが」

Yahoo!知恵袋:その切れ味 「こんなQを出す方も出す方だが」 Yahoo!知恵袋(ヤフーちえぶくろ)とは、Yahoo! JAPANが運営する、電子掲示板上で参加者同士が知識や知恵を教え合うナレッジコミュニティ、知識検索サービスである。 サービスは2004年4月にベータ…

人の名前が人体や物に付けられた例:アキレス腱・包丁など

人の名前が人体や物に付けられた例:アキレス腱・包丁など アキレスはギリシャ神話の英雄で、赤子のとき、不死の泉に沐浴させられ、不死身の体になったのですが、親が握っていた部位については水が付かなかった・・・それがアキレス腱だったのですね。ここに…

コンパニオンプランツとしてのナスタチウム(金蓮花)

コンパニオンプランツとしてのナスタチウム(金蓮花) 昔園芸作業にいそしんだ人なら、「金蓮花:きんれんか」という名称にお目に掛ったことがあるかも知れません。その当時はあくまで観賞用の作物で、現在のような食物としての用途はありませんでした。ナス…

プラスティック:昔は花形物質だったのに。~水俣病の呪縛

プラスティック:昔は花形物質だったのに。~水俣病の呪縛 最近、プラスティックが砕けて微小になったマイクロ・プラスティックが環境と野生生物への有害性を示すことが話題になり、スターバックスコーヒーがプラスティック製のストローを排斥するなどの社会…

身も蓋(ふた)もない凸凹の考察:倉橋由美子の論理

身も蓋(ふた)もない凸凹の考察:倉橋由美子の論理 私が倉橋由美子(小説家、随筆家)の名に初めて触れたのは、絵本「僕を探して」(シェル・シルバシュタイン)の彼女の手になる翻訳&解説のユニークさに感心したときのことです。この絵本は、円になるには…

海藻いろいろ:頼りになる水生植物たち

海藻いろいろ:頼りになる水生植物たち 私は以前過去ログで「ハバノリ」を取りあげたことがありますが、海藻にはスゴイパワーが潜んでいるようです。 過去ログ:http://d.hatena.ne.jp/iirei/20060115 (潮風の贈り物 起死回生の食材 美味しんぼ特集その3)…

桑と納豆の出会い:素晴らしい、でも・・・

桑と納豆の出会い:素晴らしい、でも・・・ 以下の文章は、友人が関わった商品、「納豆を乾かし、表面に桑の葉(クワのハ)の粉末をまぶしたお菓子」の推薦文です。「モバイル☆710」のひとつ、「桑抹茶塩味」はなかなかいいです。まず、桑葉粉末をまぶす…

理不尽な業務命令(雇われ人はつらいよ)

理不尽な業務命令(雇われ人はつらいよ) (これは、森下がある塾で働いていたときに課された仕事・・・数学の問題作成・・・についての記述です。ちょっとヘマをして、そのことのペナルティーとして課された仕事です。) 19:40 指示; @@これまでお…

麻原彰晃と水俣病

「つっぴーの憂い日記」:http://d.hatena.ne.jp/Tsuda_Katsunori/20120613/1339597637 に、興味深いお話が載っていました。それは、藤原新也のエッセイ集「黄泉の犬」に収められた「メビウスの海」というエッセイからの話題で、それは・・・ 原田(正純)先…

ガウスとガロア:数学上の親子の話

ガウス(wiki) この二人は、数学史上、燦然と輝く二大巨星です。二人とも、自ら数学の道を選 んだエリートです。 カール・フリードリッヒ・ガウス(Carl Friedrich Gauss=1777~一1855)はドイツの数学者。「数学の帝王」の称号を持ちます。ガウス…