フクジュソウとフキタンポポ:早春を祝う黄色い花
フクジュソウとフキタンポポ:早春を祝う黄色い花
春風献上!!A happy new year!!
以前、ひと昔前は、正月の飾り物として、フクジュソウ(福寿草)を神棚に飾って祝うという風習がありました。いまだ緑のものが地上に多く現れてないころに鮮やかな黄色に咲くフクジュソウは、まさに縁起物でした。その透き通るような黄色い花弁は、確かに邪気を祓い、一家に幸福をもたらすものと認識されていたのでしょう。
フクジュソウ(wiki)
ところが、ある時から(30年前くらい?)、フクジュソウの地位を脅かす植物が出てきました。フキタンポポです。この植物はフキ(蕗)のような葉、タンポポのような黄色い花をつける、キク科の植物です。この植物は西洋では良く知られる薬草で、呼吸器系の病気に薬効があるそうです。異名も多く、ファルファラ、コルツフットとも呼ばれます。この植物は、図案化されて薬局の看板になります。
フキタンポポ(wiki)
植物体の大きさとか花の色とかが似ていて、なによりフクジュソウがキンポウゲ科の草で、その科の草であれば予想されるように、毒草であることから、毒草ではないフキタンポポに置き換えられていったのかも知れないと思います。ただ、薬草とは言え、安易に使用したら、害もあるため(西洋では医師、薬剤師のみ処方できるものです。)、フキタンポポも縁起物として使われなくなっていったのでしょう。
まあ、そんな経緯で、正月を彩るフクジュソウもフキタンポポもここ10年前後で、姿を消したのだと思われます。寂しいですね。
それはともかくとして、春先に花を咲かせる植物には、有名なものが結構あり、マンサク、ロウバイ、ミツマタ、菜の花、タンポポなどが、ざっと挙げられます。これらの共通点は?――どれも黄色い花を咲かせることです。フクジュソウ、フキタンポポもこれらに入ります。春先には、黄色い花を咲かせる植物が目だって多いですね。
それはどうしてか・・・確かなことは言えませんが、これらは全て虫媒花であり、なにかの昆虫を引き寄せ、受粉を助けてもらわなければなりません。たぶん、そのような昆虫にとって、黄色い花は、見つけやすい(認識しやすい)特性を持っているのかも知れませんね。昆虫の感覚にとって、彼らの求める種類の花であるとはっきり解るようになっているのでしょう。
で、あれば、このような植物が黄色い花の色を出すため使う小道具は、同じ色素であるかも知れません。これこそ憶測ですけど。以下は、その黄色の秘密について調べられたHPです。
確かに、早春というよりも真冬のロウバイから始まり、マンサク、トサミズキやヒュウガミズキ、そしてサンシュユなど、春先は黄色い花がたくさんあります。この理由についてはよく分かっていませんが、昆虫の動きが活発ではなく、しかも種類数も少ない早春には、比較的特定の動物と結びつきが少ない黄色い花のほうが有利なのかもしれません。
もう一つ「紫外線から花を保護する」説もあります。黄色の花は、黄色の光は反射しますが、その反対色の紫色は吸収し、その結果、目に見えない有害な紫外線をも吸収して、花を保護しているのではという考えです。(岩科司「花はふしぎ」から)
https://0432778776.at.webry.info/201203/article_497.html
今日のひと言:春まだ浅き頃から徐々に開花する花たちは、サクラの咲くのを以って、春爛漫の体に至るのですね。
以前の正月にも、このような話題を取り上げています。おもに薬草として。
大人が楽しむ「ぬり絵」秋冬の花と実・ポストカードブック編 ([バラエティ])
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- 発売日: 2020/11/16
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今日の一品
@エンバク21%いりクッキー
オヤツ。エンバクは体に良いですが、御多分にもれず、成分にマーガリンを含んでいるので、健康効果はあまりないでしょう。
(2020.12.30)
@バターナッツのチーズグラタン
カボチャの仲間のバターナッツ。縦に2分したバターナッツを茹で、冷まして中身をくりぬき、別に作ったホワイトソースを中身と混ぜ、皮に詰め込み、チーズを上に置いて、オーブントースターで180度10分。
(2020.12.30)
今日の五句
電線と
背比べする
武尊山(ほたかやま)
群馬県北部に聳える、日本百名山の一座。標高2158m。この写真では邪魔な電線も写っていて、どうにか目鼻をつけようと、こんな句にしました。
(2020.12.27)
広畑に
キャンプするなり
ノボロギク
(2020.12.27)
弱い陽に
くっきり咲くや
ナルシサス
水仙のこと。
(2020.12.29)
春を待ち
地上で眠る
オナモミや
紡錘形の種で、棘が出ていて服につきますので、ヒッツキムシとも呼ばれます。
(2020.12.29)
寒桜
見まがうモミジ
ピンク色
モミジの葉が落葉せず、白色光に映えてちょうど桜の花に見えました。
(2020.12.29)
今日の写真集
@マッソニア・ロンギペス(ヒガンバナ科の、2枚の葉だけで生きる、多肉植物に準じる草。ちょうど正月の頃、香り高い芳香を放つ花を咲かせます。かれこれ25年育てています。)
(2020.12.29)
@葵の紋の山門
太田市大光院の山門。徳川氏から庇護されていた寺院です。新田義貞の子孫であると家康は称していたので、義貞の紋(大中黒)があしらわれた施設もあります。
(2020.12.31)
@古井戸
(2020.12.31)
☆☆過去ログから厳選し、英語版のブログを始めました。☆☆
“Diamond cut Diamond--Ultra-Vival”
https://iirei.hatenadiary.com/
ダイアモンドのほうは、週一回、水曜日か木曜日に更新します。
英語版ブログには、末尾に日本語ブログ文も付記します。記事は
虚虚実実――ウルトラバイバルとはダブりませんので、こぞって
お越しを。