「摂理」と旧「統一教会」：韓国発の邪教たち（随想録―６９）

２０２２年末、「摂理」という宗教教団がマスコミを賑わせていた。正式名称「キリスト教福音宣教会」。１９７８年から鄭明析という男が布教を始めた、比較的新しいキリスト教系の新興宗教だ。よく似ていて、先輩格の統一教会は、すでに東京大学やら早稲田大学やらのエリート学生を歯牙に掛けていて、私と東京大学の同クラスの、東北出身の純真なクラスメートがこの団体の疑似サークルに入ってしまい、「この娑婆から」永遠に姿を消した。今はなにをしているのだろう。

韓国には、キリスト教が根付いている。それは意外なことのようにも思えるが、「儒教」の土台があって可能となったのだろう。親子関係、家族関係、その構成員たちを倫理的に導くという意味で、儒教はキリスト教に類似性・親和性があると思われるのだ。だからこそ、韓国でキリスト教は根付いたのだ。韓国は儒教もキリスト教も、確かに受容した。一方、中途半端に儒教を受容した日本では、ついに同じようにキリスト教も根付かなかったと言えよう。バレンタイン、ハロウイン、クリスマスなどを楽しむくらいでは、「信仰」があるとは、とても言い難い。その例証として、キリスト教最大の祝祭：イースターを、日本人は祝わない。

さて、キリスト教をベースにしていても、どうして邪教がこうも生まれるのだろうか。統一教会の始祖：文鮮明が女性によく手を出して汚い奴だったのは有名な話だが、「摂理」の鄭明析もそれに負けていない。なんと１００人以上の女性信者に暴行し、婦女暴行の罪で訴えられ、国外逃亡(１９９９年)、拘束されて１０年の懲役刑に服した。（現在は出所しているそうだが。）思うに、彼らは、「聖書」を自分に都合の良いように恣意的に解釈し、特に、金銭を詐取し、女性（の貞操）を犯す確信犯だ。言ってみれば「贅沢なハーレムを作りたいオス・オットセイ」であることが共通している。

最後に、日本の邪教は、主に仏教の経典の恣意的解釈から発する。創価学会、オウム真理教、幸福の科学などが代表格で、やはり金や女に汚い。

　（２０２２．１２．１６）

今日の７句

南天の
幼生道沿い
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