虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

2008-01-01から1年間の記事一覧

TVのバラエティー番組の背景に橙色が多いのは何故か?

TVで、バラエティー番組を見るともなく見ていて気づいたのですが、舞台の背景にまばゆい「橙色(だいだいいろ:オレンジ色)が使われることが多いです。私自身は、お笑い芸人を集めてローコストで作られる番組には興味ありませんし、バラエティ番組自体見…

一十郎とお蘭さま・・・一人芝居のドラマ

*一十郎とお蘭さま・・・一人芝居のドラマ 以前、「コミック乱」に掲載されている「一十郎とお蘭さま」を取り上げましたが(高見まこ・絵) (http://d.hatena.ne.jp/iirei/20080226 :コミック乱とコミック乱ツインズ)、南條範夫の原作も読んでみましたので…

千日手に陥ったマンガ〜「静かなるドン」「ベルセルク」ETC

ここに、千日手(せんじつて)とは、将棋用語で、対局者双方とも有効な手を打てず、膠着状態になってしまうことです。 設定が考え抜かれていて、一度はそのマンガの世界に嵌っても、状況が変わらないので敬遠してしまうマンガがいくつもあります。その筆頭と…

「現代の樋口一葉」(川上未映子)は4コママンガと同等。

川上未映子 → http://www.edayjapan.com/mi1.jpg 「現代の樋口一葉」・・・という触れ込みで売っているのが、第138回芥川賞受賞の「乳と卵」(ちちとらん)、川上未映子作。この触れ込みにおもわず一冊買ってしまいました。 この作家は、ルックスがとても…

「現代の樋口一葉」(川上未映子)は4コママンガと同等。

物悲しいイスラエルの国歌 

思い立ち、図書館から借りてきて、世界各国の国歌を収めたCDを聴いていて、一番印象に残ったのが、イスラエル国歌のハティクヴァ。 大体の国歌は、おおむね1分くらいの演奏時間ですが、ハティクヴァは1:30くらいでちょっと長いです。「君が代」(日本)…

親知らず(オヤシラズ)問答

A:おやしらずってどうして出来るのでしょうね。人類の最初のころからおやし らずは噛み合う歯がなかったのだろうか?とか、お猿さんたちにもおやしら ずってあるのだろうか?などと思ってしまうのです。人類の長い歴史の中で、 おやしらずは、なにかが退化…

私の母は泥棒の母だった(散文詩)

*私の母は泥棒の母だった(散文詩) すなわち、私が泥棒だったということです。母は泥棒の母で潔癖症でした。私の小学生低学年のころ、私には恐ろしいことが起きました。 私の無二の親友で、生家が駄菓子家の長男だった人のところによく遊びに行っていました…

天皇を影とした男・・・山県有朋(やまがた・ありとも)

往年のNHK大河ドラマ・「花神:かしん(1977年)」に登場する人物で、「これでは、日本の将来に悪影響がある」と感じられた人として、山県有朋(山縣有朋)が挙げられます。ドラマの中で、高杉晋作がクーデターを呼び掛けたとき、「俺の奇兵隊をどうする…

福田総理、あんた正気なの?・・・福田ビジョン

福田総理、あんた正気なの?・・・福田ビジョン ここ最近のニュースによると、福田康夫内閣総理大臣が「福田ビジョン」というのを打ち出す方針であるとのこと。その内容とは、2050年までに温室効果ガス(CO2など)の排出量を現在より60%から80%削…

ハーブ:グッド・キング・ヘンリー(野菜としてのハーブ)

ハーブ特集(ひさびさに、そう、2年振りくらいの) グッド・キング・ヘンリー(Good King Henry)→ その性質、栽培法、調理法 1) アカザ科の宿根草。高さ60−100cm。ホウレンソウが多年草になったと思えばいい。ただし食味はごわごわ…

ハーブ:グッド・キング・ヘンリー(野菜としてのハーブ)

校長と県議(散文詩)

私はながく定職を持たなかったので、恥ずかしいから中学・高校の同窓会には出席していなかった。 4年前には定職があったこともあり、中学の同窓会に出席した。われわれの学年は、オリンピック・イヤーに同窓会を開くのだ。同学年同士、集まって楽しかった。…

「豊かになれる者から豊かになれ」〜〜トウ小平(とうしょうへい)の戯言(ざれごと)

まず、以下の引用を読んでください。 http://www.clair.or.jp/j/forum/forum/sp_jimu/170_2/index.html (特集:改革加速する中国)からです。 中国の戸籍制度の基本形は、1951年に発布された「都市戸籍管理暫定条例」と1953年の「口糧制度」、さらに1958年…

「もやしもん」を読む―かもすぞ

このマンガは、微生物が肉眼で見える少年「沢木惣右衛門直保」が主役。某農大(ほんとにこの名前の学校)に入学し、その特殊能力を生かして、いろいろな出来事に対処していくお話です。たとえばタカビーな女子大学院生のブーツに白癬菌(みずむし菌)を発見…

「リーガルマインド」の意味

*「リーガルマインド」の意味 リーガルマインド(Legal Mind)というのは、法律関係者で知らない者はないけれども、正確に説明できる者もまたいないのが実情の用語です。実際、私が一時働いていた塾の塾長は中央大学法学部卒業でしたが、リーガルマ…

「冷蔵庫のうえの人生」と「危険な関係」(書簡体小説の系譜)

* 「冷蔵庫のうえの人生」と「危険な関係」(書簡体小説の系譜) 今年はじめの週刊文春で紹介されていた小説に興味を持って購入しました。それが「冷蔵庫のうえの人生:Life on the refrigerator door」(アリス・カイパース:Al…

老子問答   その6

**老子は古代中国の哲学者。図書館の司書をしていたが、当時の王朝が衰微したのを感じ、西方に向かうとき、関所の役人・インキにリクエストされ、「老子」上下2編を著したと伝えられます。今回は今次シリーズの最終回。 樸(あらき)について (レス) (…

恐るべし、デアゴスティーニ!!

TVのCMで、「泣いてたまるか」のDVDが発売されると聞いて、私は天にも昇る思いでした。「泣いてたまるか」は、ちょうど私が小学生だったころ、放送されていた番組で、「ウルトラマン」とほぼ同じころだったと思います。 この「泣いてたまるか」は、主…

田中ユキの世界〜〜早熟な女性たち

インターネット・カフェで手にしたマンガが田中ユキの「神社のススメ」。神社の見習い神職(里見伸二郎)と巫女(みこ)・(真鍋千穂)のラブストーリーです。出合いのとき、千穂は15歳の高校生、里見は24歳の9歳差の年の差カップルです。 千穂は精神年…

老子問答   その5

**老子は古代中国の哲学者。図書館の司書をしていたが、当時の王朝が衰微したのを感じ、西方に向かうとき、関所の役人・インキにリクエストされ、「老子」上下2編を著したと伝えられます。 老子27章への疑問「自我を消滅させた人」の実例を語っていただ…

菱田春草の猫〜明治画壇の華

→「黒き猫」(重要文化財) 菱田春草(ひしだしゅんそう)は、岡倉天心の愛弟子で、横山大観、下村観山の兄弟弟子であって、明治期を代表する日本画家です。 かれは、並ぶ木々の間に落ちた葉を好んで描きました。「落葉」の連作があります。代表作として、1…

菱田春草の猫〜明治画壇の華

老子問答   その4

**老子は古代中国の哲学者。図書館の司書をしていたが、当時の王朝が衰微したのを感じ、西方に向かうとき、関所の役人・インキにリクエストされ、「老子」上下2編を著したと伝えられます。(今回も3回シリーズ。他の記事と飛び飛びにエントリーします。…

いじめ――ひとりぼっちの戦い――

私は、いい年こいて、「いじめられた」ことがあります。それは、私が30代後半、シリコン(シリコーン)を大きなドラム缶から小さなドラム缶に入れ替える会社にいたときのこと。作業グループのリーダーは、ある女性従業員と仲が悪く、それを尻目に私が彼女…

独裁者であれ、首長はいる方が良い。フセインとプミポン

現在でも、イラク戦争の後始末にアメリカはてこずっていて、第二のベトナム化、泥沼化しています。(戦争自体がまだ続いているとも見られます。) フセインは確かにイラク内外にわたって悪事を働きましたが、それなりに治まっていたわけです。それをアメリカ…

ゼクシィを、私はどう読んだか?

たまには、通常読まない本でも、読んでみたくなることがありまして、結婚総合情報誌のゼクシィをコンビニで買ってみました。ただ、今のところ、結婚したい相手はおりませんが。なんと言っても分厚い本でどこから読んでいいのやら、分からないこともあります…

「人口密度と交通事故の関係」から災害のお話へ

ここに、頼もしい中学生N.N.さん(当時)の研究があります。「人口密度と交通事故」の相関関係を俎上にあげ(料理して)素晴らしい研究をまとめたのです。 http://www.iris.dti.ne.jp/~math/graph/student/traffic/index.htmです。都道府県別に人口密度…

「ピーターと狼」・その寓意

*「ピーターと狼」・その寓意 ソ連時代の作曲家・プロコフィエフ(Прокофьев)が児童をクラシック音楽になじませる目的を持って作曲された「ピーターと狼」、一度はどこかで聴いたことがあるかもしれません。 登場する動物たちとか人物にそれぞれ楽器を割り…

「コミック乱」と「コミック乱ツインズ」

*「コミック乱」と「コミック乱ツインズ」 「一十郎とお蘭さま」・コミック第一巻→ いずれもリイド社が刊行している、時代劇だけを集めて作られた月刊誌です。「コミック乱」は毎月27日発行、「コミック乱ツインズ」は毎月13日発行です。 リイド社はゴル…