A:おやしらずってどうして出来るのでしょうね。人類の最初のころからおやし
らずは噛み合う歯がなかったのだろうか?とか、お猿さんたちにもおやしら
ずってあるのだろうか?などと思ってしまうのです。人類の長い歴史の中で、
おやしらずは、なにかが退化してきて、そのようになったのだろうか?なん
てことも、あったりして?そのうち、人類がなにごともなく(?)これからも長
〜く生きるなら、おやしらずも使わないから、生えてこなく可能性があるかも
ね。
B:私もおやしらずはありましたが、歯医者の勧めで2本抜きました。おやしらずには噛みあわせる歯がなく、勝手に伸びるし、虫歯になりやすいということでした。確かに噛みあわせる歯がないから、僕の場合も伸びるだけ伸びていました。こんなおやしらずにも存在理由はあるんですかねえ。この歯を抜くことで神経のバランスが崩れるとかもかんがえられますしね。
広辞苑(4版)によると、オヤシラズ(親不知歯)第三大臼歯すなわち知歯の俗称、人間の32枚の歯のうち、最もおそく生える上下左右4枚の奥歯。ちえば。
まあ、こどもが成人する前に親が死んでしまったら、親は子のオヤシラズを見ないでしょうね。それにしても「知歯」とは・・・これを取っちゃうと馬鹿にならないかしらん。そう、オヤシラズは20歳ごろ遅れて生えてくるみたいだし。
さて、調べてみたところ、「おやしらず」は、人の食性の変化から生まれたようです。人が柔らかいものを好んで食べるようになったので、顎が細くなり、一番おそく生えてくるおやしらずの場所がなくなったんだ、というのです。検索したらそのようなことが書いてあるページにヒットしました。硬いものを食べていたころのおやしらずは、ちゃんと意味
と居場所があって生えていたんだねえ。
この前のメールで、未年の話題がでたけど、「未」という字は本来「木の伸びきっ
てない部分」を意味するそうです。だから姉からみると、小さい女の兄弟は「妹」と
なるわけですね。それとは関係なく、「制」という字の語源を調べると、つくりの部
分は「未」で、この場合「熟した果実」を意味するという。へんは「刀」を意味する
から、「制」とは「熟した果実を切って食べる」ことになるんだそう。(講談社・大
字典)この前、十二支(子、丑、寅・・・)は植物の生長過程を示す、と言いましたが、さしずめ、未とは「果実が実る」ことを意味するのでは、と考えられます。それを食べる器官が「歯」であるわけです。
今日のひと言:なにごとにも「道理」というものがありますね。
なお、世界には、柔らかな肉をクズ肉とみなす民族も存在します。チベット人が
そうで、彼らは固い肉を好んで食べるそうです。「明るいチベット医学」に
詳しいです。大工原彌太郎(だいくばら・やたろう)著・情報センター出版局・出版・1988年です。さぞかしオヤシラズも役に立つでしょうね。
(チベット人の記述はhttp://d.hatena.ne.jp/iirei/20060619 より引用しました。
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なお、歯科関連のブログを一回エントリーしています。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20080219 糖分による歯周病の制御
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