虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

2013-01-01から1年間の記事一覧

「ゆるキャラブーム」の後に来るもの

「驚きの介護民俗学」(書評)

以前、pc50さんが取り上げられていた表題の本、面白そうなので私も図書館の相互貸借で借りて読んでみました。http://d.hatena.ne.jp/osamu-y/20120520 「驚きの介護民俗学」 この本、なにより書いた人の経歴がユニークです。六車由実(むぐるま・ゆみ)さん…

TPPの狂気

アメリカという国は、自分たちの社会制度や生活様式が世界最高だと考える傾向があるように思います。安倍晋三が愚かにも交渉参加を決めたTPPもその例に漏れないと思います。 先週の週刊新潮(3月28日号:今年12号)の記事に、「霧の中の「TPP」20の謎…

石原慎太郎と芥川賞

数々の暴言と妄動で物議を醸し続ける石原慎太郎。今回のブログでは、芥川賞に関連した逸話を集めてみました。まずは、1956年に賞を受賞した際の選考委員の反対意見から。石原慎太郎は、1956年に第34回芥川賞を受賞している。受賞作品は、「太陽の季節」…

吉田松陰は右翼か?〜〜留魂録

身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂 二十一回猛士 ・・・これは、安政の大獄で罪に問われ斬首された吉田松陰の辞世の歌です。あまり上手い短歌とは思えませんが、気持ちは伝わります。「二十一回」という言い回しは「杉」(旧姓)と「…

堀辰雄と「風立ちぬ」

堀辰雄→ 高校時代の現代国語の教科書に載っていた随筆に「大和路・信濃路」という作品があり、早春の長野県の谷間を走る電車の車窓から、春の訪れを告げる「辛夷(こぶし)」の白い花を夫婦で探す逸話が載っていました。春の清新さ、辛夷の花から滴り落ちる…

堀辰雄と「風立ちぬ」

化学繊維によるアレルギー

人工甘味料、化学肥料、合成洗剤などの人為的に作られた化合物が、必ずしも人体・環境に良くないように、化学繊維にも問題点があるはずです。私は化学繊維の専門家ではありませんが、問題点を挙げてみようと思います。 化学繊維には、「合成繊維」と「再生繊…

長沢芦雪〜〜三大「奇想の画家」

長沢芦雪(長澤蘆雪:ながさわろせつ)は、1754−1799年、江戸中期の画家です。自由奔放な彼の筆致は、伊藤若冲(いとう・じゃくちゅう) http://d.hatena.ne.jp/iirei/20110505 伊藤若冲・・・万物斉同の視点曾我蕭白(そが・しょうはく) http://d.…

上と中と下〜〜価値観の転換となる「驚き」

私は以前、仏教に見る上下観というテーマで1ブログ書きましたが、http://d.hatena.ne.jp/iirei/20070415 :仏教の上下観(仏教シリーズ その1) その中で、以下のことを書いています。上位のカーストの人ほど、食べる食材が減るという話があります。どうい…

ネガポ辞典(書評)〜物事の表裏

これはよく知られたお話ですが、ウイスキーの瓶に中身の液体が半分になっていたとき、「ああ、もう半分しかない」と嘆くのが悲観主義者、「ああ、まだ半分ある」と喜ぶのが楽天主義者だと言うお話。このように、悲観的なものごと(ないし人)を、楽天的に読…

水って、なあに?(6)(最終回) 灰かむり

(ぜんぶで6話、私が1984年から1985年に渡って某ミニコミ誌に書いた記事を載せます。なにぶん古いですが、今でも一定の価値を持っていると自認しています。私の文章修行にあたる記事です。第6話・最終回。) 最近、洗濯するとき、貫井弁天(小金井…

水って、なあに?(5)長ぐつのまち

(ぜんぶで6話、私が1984年から1985年に渡って某ミニコミ誌に書いた記事を載せます。なにぶん古いですが、今でも一定の価値を持っていると自認しています。私の文章修行にあたる記事です。第5話。なお、今回のブログは、生活上自動車が不可欠な人…

水って、なあに?(4)水と土

(ぜんぶで6話、私が1984年から1985年に渡って某ミニコミ誌に書いた記事を載せます。なにぶん古いですが、今でも一定の価値を持っていると自認しています。私の文章修行にあたる記事です。第4話。) 「兄貴が、食―――入る方のことをやっているから…

水って、なあに?(3)水を縛る鎖

(ぜんぶで6話、私が1984年から1985年に渡って某ミニコミ誌に書いた記事を載せます。なにぶん古いですが、今でも一定の価値を持っていると自認しています。私の文章修行にあたる記事です。第3話。) 「ダム」とは何でしょうか?「ムダに流れる水を…

水って、なあに?(2)塩素の嘆き

(ぜんぶで6話、私が1984年から1985年に渡って某ミニコミ誌に書いた記事を載せます。なにぶん古いですが、今でも一定の価値を持っていると自認しています。私の文章修行にあたる記事です。第2話。) 真夏のスリラー一題。今、あなたは、立喰いソバ…

水って、なあに? (1)地下水は今

(これから6話、私が1984年から1985年に渡って某ミニコミ誌に書いた記事を載せます。なにぶん古いですが、今でも一定の価値を持っていると自認しています。私の文章修行にあたる記事です。第1話。) 「何か、水の話を書いてくれ。」と「自然食の八百…

様々な果物と「温州みかん」(ウンシュウミカン)

ここに、ユニークな本があります。「図説 世界のくだもの366日事典」(新宿高野社長室長・天野秀二:講談社α文庫)。この本では世界の様々な果物を毎日1ページに1個取り上げていますが、取り上げられる果物たちを植物の科によって数えてみると、バラ科…

我が家の犬・タエコのプロフィール

我が家の飼い犬・タエコは2002年1月22日生まれのmix(雑種)のメス犬。今年はその年から11年経ちます。犬や猫は、生まれて1年で人間でいう20歳になり、以後は1年ごとに4歳歳をとることになるので、 20+10×4=60歳ということになります…

十二支は植物の成長過程を示す

春風献上!!あけましておめでとうございます。今日は干支(えと)に因んだお話。 私は、毎年の年賀状には、いわゆる「ねずみ」「うし」「とら」・・・などの動物をあしらって出すのではなく、主に植物の花をあしらって出しています。というのも、私は以前、…