虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

我が家の犬・タエコのプロフィール

我が家の飼い犬・タエコは2002年1月22日生まれのmix(雑種)のメス犬。今年はその年から11年経ちます。犬や猫は、生まれて1年で人間でいう20歳になり、以後は1年ごとに4歳歳をとることになるので、

 20+10×4=60歳ということになります。還暦か、老けたね、タエコ。
でも、本人はとっても若く、この犬、歳を取らないかと思えるほどです。


かなりの美犬で、散歩中すれ違った女子高生2名が「この犬、かわいい〜〜!」「パトラッシュみたい!」と声を掛けていってくれたので、まるで私自身が褒められているような錯覚に囚われたこともあります。見知らぬオジサンからも「可愛い犬だねえ」と声がかかりました。(写真は昨年末に撮ったもので、毛の生え変わり時期にあたります。)

 そもそも、犬を飼うことにしたのは、父が高齢になり、認知症に罹ることを予防しようと、私が提案したのです。ところが父はその翌年、2003年にアルツハイマー病を発症してしまい、その進行も速く、私と弟がタエコの面倒をみることになってしまったのです。そして父は4年前に亡くなりました。


 そんな訳で、朝夕2回の散歩と、おやつ、晩御飯などを兄弟で分担してやっています。


 タエコの散歩を見ていると、面白いことがしょっちゅう起きます。彼女は、鼻をかんで捨てられたティッシュ・ペーパーが大好物で、注意していないとすぐくわえ込んでしまい、しっかりくわえ込んでいるので、奪うのは不可能です。よく、犬や猫がイネ科の草を食べて、胃の整理をしようとするので、ホームセンターには「猫の草」とか言っておいてあることとなにか関係性があるのかも、とも思いますが。


また、タエコは、汚水の流れるマンホールの蓋にすりすり身を転がし、恍惚の表情をします。昔の忍者マンガ「サスケ」(白土三平)の中に、「イヌマン」という、ミミズを腐らせて作った極めて臭い物質を、犬はまるで猫がマタタビを好むのと同じように好むという説があるようです。


犬と猫は同じネコ目食肉目)にはいる動物で、食べ物における禁忌がたくさんあります。その一つ、ユリ科の植物・・・ニンニクタマネギニラなどをあげてはいけません。血が溶けるそうです。ところがタエコは、ノビルとかリュウノヒゲなどのユリ科植物の匂いを好んで嗅ぎます。また、同じく溶血成分・サポニンを持つマメ科クズなどの匂いも好きなようです。「毒に惹かれる」、ということでしょうか。


同じく、アワビなどの貝類もやってはいけません。イヌもネコも、耳がボロボロになってしまうそうです。そして死につながるとか。


 まあ、見ていると、匂いを嗅ぐ場所については、他の犬が大小便をしたところの匂いを、「どんな犬が通ったか」確かめているのでしょう。クンクンしたあと、自分のオシッコをかけることが多いです。犬の場合、肛門に「臭腺」というのがあり、大便にその犬固有の臭いがつくので、ほかの犬とは違うIDカードのように機能するのですが、タエコの場合、より小便に反応するようです。


 なぜ、タエコと命名したかというと、太田市の市役所が「犬の里親探し」を主催していて、父と私で出かけ、4家の競り合いになったジャンケンで父が勝ち、晴れて我が家の一員になったこの犬、急ごしらえのケージを作っておいて、入れたのですが、すぐにすり抜け、マジックの引田天功のようなので一旦「テンコ」と名付けましたが、私の好きな大貫妙子さんにちなんで、ちょっと名前を変更したのでした。最初の晩は、淋しがって泣くので、リムスキー・コルサコフの曲「若き王子と王女」(シェへラザード組曲の一曲)をかけて、慰めてやりました。


若き王子と王女


関連過去ログ:タエコ  http://d.hatena.ne.jp/iirei/20070517


今日のひと言:

「猫を飼う」「犬を飼う」といいますが、実態は「猫に仕えている」「犬に仕えている」です。ある意味永遠の子供なので、ずっと手がかかる・・・。その分かわいさも一生ですから、しかたがないですね(笑)

http://d.hatena.ne.jp/seitaimamenoki/20121124 (豆のき徒然日記より引用:私のコメントに対するレス)


このseitaimamenoki さんの言葉、実に真理を突いていますね。実は、タエコは幼少期にドッグフードを嫌いになってしまい、餌としてあげるのは我々兄弟が意識的に犬用にまわした、れっきとした人間の食料なのです。肉、魚など、高いところではオージービーフなどもタエコに分けます。しかも物によってはイヌに不向きなほど塩辛いですから、一晩塩抜きしますので、人間が食べるより手が込んでいるのです。我々も「犬に仕えている」のです。

イヌの健康ガイド (ペットとホリスティックに暮らす)

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犬の家庭医学大百科―愛犬の健康を守る最新ガイドブック

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今日の一句

雪ともに
雲を纏いし
浅間山


 私の住む地区に、日本百名山の峰々がよく見晴らせる場所があります。男体山日光白根山皇海山赤城山武尊山など。中でも浅間山は、冬のこの時期、雪化粧が見事で、太田市から伊勢崎市方面にタクシーで行った人が雪化粧の浅間山を見て「なんでここいらに富士山があるんだ?」と運転手に訊くことがあるらしいです。

 (2013.01.06)