ヨモギとその素顔:ヨモギもハーブの一つ(マグワート)
庭に移植したヨモギ(2020.03.22)
以下の文は、私の著作『野草を食べる・JIMI(滋味)!!』の記述です。(8P)
ヨモギは生命力が強く、少しいじめたくらいでは根絶やしにできません。またキク科植物は子孫繁栄戦略的にもっとも進化した植物ですが、ヨモギはその頂点に位置します。
かなりアクが強いのが特徴で、オヒタシにすると少々アクが強くまたモソットしていて食べにくいです。このアクを和らげる方策として
調理法―@1 テンプラ これは非常においしい。
-@2 塩でちょっと長めに茹でたあと、胡麻和えにする。
-@3 湯がいたあと、牛乳、砂糖とジューサーにかけて飲む。
-@4 モチグサ。以前は「ハハコグサ」が使われていました。
-@5 刻みヨモギとトーフのスープ。採取はヨモギの背が高くなる初夏以前が最適です。地に這いつくばっている時期ということです。
なお、お灸に使うのは、ヨモギの葉のうらの毛です。ハーブでも、フレンチタラゴンとかニガヨモギ(ワームウッド:有毒)などはヨモギの仲間です。原発事故で名高いチェルノブイリはニガヨモギという意味です。
補足しますと、見事に揚げられたヨモギは、「山菜の王者」:コシアブラより美味しいことがあります。このような出来具合になったことはマレでしたが、あの独特な臭いが香しい芳香に変化することもあるのです。絶品!!
上で書き足りなかった点について、WIKIから「ヨモギ」の項を引用します(抄)。
特有の香りがあり、春につんだ新芽を茹で、おひたしや汁物の具、また草餅(蓬餅)にして食べる。また、天ぷらにして食べることもできる。香りの主成分はシネオール、ツヨン、β-カリオフィレン、ボルネオール、カンファー、脂肪油のパルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2などである。
若い芽や、育ち始めた若い株は、干しておいたのちに煎じて飲むと、健胃、腹痛、下痢、貧血、冷え性などに効果がある。また、もう少し育ったものは、これも干しておき、風呂に入れると良い。腰痛を始め、痔に効果がある。また、アイヌの人々は風邪や肺炎の際に、ヨモギを煮る際の蒸気を吸引させて治した。
道路工事にヨモギを使用する例としては、山や斜面を切り崩して道路を作った際に、雨水などで法面(のりめん)の表土が流出しないように成長の早い低木のアカシア(一般に見られるアカシアおよび、ハチミツのアカシアはニセアカシアのこと)や、草の種などを混ぜた土を吹きつける。ヨモギは成長が早く、多年草であるため、地上部が枯れても残った株が生きており、土壌の固定に適している。ただ、ヨモギの花粉はブタクサと同様に秋の花粉症のアレルゲンでもあり、人工的に多用するには問題点もある。
いかにも人類と密接な関係を維持してきた植物です。
今日のひと言:ヨモギの成分として、「ツヨン」(ないしツジョン)という物質が登場しますが、これはセージ(薬用サルビア:シソ科)、タンジー(キク科)、ワームウッド(キク科)などにも含有され、毒成分であるとされます(いずれもハーブ)。ヨモギとその類、美味しいからと食べ過ぎないほうが良いでしょう。
@ヨモギの素揚げ
ヨモギの穂先を摘んできて、素揚げ(衣をつけない天ぷら)にしました。ただし油は最小限に抑えて。旬の時期を過ぎていたのか苦味が強かったです。残念。来年は早春に摘もう。上手く揚げると、最高に美味しいのです。
(2019.06.19)
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今日の一品
@焼きニンジン
弟作。石焼き芋のように、オーブントースターでニンジンを焼いたらどうなるかと、やってみました。45分、240度。いくらか硬いけれども、ニンジンの滋味は感じました。
(2020.04.10)
手羽元に塩麹をまぶし2時間放置、オーブントースターで200度、25分焼き、ディルを散らして仕上げにチン。塩麹とディルが良い味を出します。ディルはセリ科のハーブで、北欧でよく利用されます。好きなハーブの1つ。
(2020.04.11)
@五色オジヤ
白米(白)、塩昆布・キクラゲ細切り(黒)、クコの実(赤)、卵(黄)、チャイブ・ニンジンの葉・ダイコンの葉(青)を配合しました。塩昆布の在庫一掃のため。たまにはオジヤも良いですね。
(2020.04.12)
@山椒味噌
山椒(さんしょう)の若葉を摘み、軽く湯通しして刻み、味噌3:砂糖(トウキビ塔)1の割合で混合したペーストと和える。弟いわく:「これ、売れるね。」これほど簡単で美味しい一品、超おススメ。
(2020.04.12)
今日の四句
遊休地
徒に(あだに)生えたる
ツクシかな
公的な場でなら、採取もできように・・・
(2020.04.10)
水路にて
トロ箱・ボール
鎮座する
美しくはないですが、目を引きます。
(2020.04.11)
いち早く
苗床作る
篤農家(とくのうか)
毎年のこと。この人は他の人より半月は米作りが先行します。
(2020.04.12)
乾いた地
鴉(からす)の群れが
談話する
(2020.04.12)
(番外:自由律俳句)
手も足も出ない―― ヘビ。
(2020.04.13)
「パプリカ」と「花は咲く」:しつこいNHK
私は民放よりNHK(特にEテレ)を視聴する機会が多いですが、視聴していて、あまりに取り上げられることが多い曲が、表題の2作品です。なんども繰り返し聴かされて、耳が拒絶反応を起こしています。
「パプリカ」は、米津玄師の作詩・作曲の歌で、昨年2019年のレコード大賞の受賞曲だったと聞きます。歌自体はさほど悪い曲だとは思えませんが、なにぶん、番組の一角をゲリラ的にジャックして放送されるので、聴きたくなくても「強制的に」聞かされます。バリエーションもいろいろあり、英語バージョンも存在します。毎日、公共の電波を使って何度でも放送されます。この曲、広めることでなにかNHKにメリットがあるのでしょうか?ここまでダラダラ聞かされると、NHKの意図を勘ぐりたくなります。・・・「あしたにたねをまこう」、これがパプリカの合言葉なのですが。・・・で、どんな種を蒔くの?
もう一曲、「花は咲く」、この曲は東日本大震災の時、いち早く曲が作られてオン・エアーされたもので、各界の有名人がかわるがわる歌詞をちょっとづつ歌い、リレーするように曲を歌いあげる、という感じの演出でした。これはこれで良かったと思います。しかし、その後もいろいろなバージョンが出てきて、なんだか、良く言えば「陽気に」被災地を応援する編曲、悪く言えば、曲の関係者の間「だけで」楽しまれる編曲になってしまっているように思われるのです。私は、現在はこの曲を聞くと、腹立たしく思ってしまいます。あの大震災のとき、もうひとつ「あのとき私は」とかいう題名のミニ番組で、使われたテーマソング、その曲(インストラメンタル)には、「花は咲く」のような変なヒューマニズムは感じられず、好感を持っていました。最近はあまり放送されないようですが。
以上、最近の変なNHKにまつわる2曲を取りあげました。