(ピロリジジン。複数のピロリジジン・アルカロイドの骨格をなす。)↑
(wiki)
「アルカロイド」と言えば、猛毒の化合物であると認識されることが多いですが、実際に危険なものが数多くあります。Wikipediaではこの一群について、以下のような解説をしています。
アルカロイド(英: alkaloid)とは、窒素原子を含み、ほとんどの場合塩基性を示す天然由来の有機化合物の総称である。一部のアルカロイドには中性や弱酸性を示すものもある。また、似た構造を有する一部の合成化合物もアルカロイドと呼ばれる。炭素、水素、窒素に加えて、アルカロイドは酸素や硫黄、その他稀に塩素、臭素、リンといった元素を含む。
そして、案外人の間近にあるアルカロイドがピロリジジン・アルカロイドなのです。再びwikiから・・・
ピロリジジンアルカロイド(英: Pyrrolizidine alkaloid、略称: PA)はピロリジジンを基本骨格とするアルカロイドであり、これまでに300種類以上の天然物が知られている。ピロリジジンアルカロイドはムラサキ科、キク科、ラン科、マメ科植物によく含まれている他、まれにヒルガオ科やイネ科植物でも見つかる。シソ科では少なくとも一種がピロリジジンアルカロイドを産生している。
ピロリジジンアルカロイドには肝毒性がある。また、肝中心静脈血栓症や肝癌を引き起こす。 そのため、ピロリジジンアルカロイドを含む薬草(ヒレハリソウやフキタンポポ)やある種の中国の薬草の使用、純粋エキウム蜂蜜(ブルガレ、プランタギウム)にはリスクが伴う。フキやツワブキを食する際に灰汁抜きが必要な理由でもある。ナルトサワギクなどは、これを食べた家畜が中毒死したなどの報告がある。
この危険な物質を含む植物リストもwikiにありました。(抜粋)
ベニバナボロギク Crassocephalum crepidioides
ヨブスマソウ Cacalia hastata
フジバカマ Eupatorium fortunei = E. japonicum
ツワブキ Farfugium japonicum
スイゼンジナ Gynura bicolor
ムラサキ Lithospermum erythrorhizon
フキ Petasites japonicus
ノボロギク Senecio vulgaris
ヒレハリソウ Symphytum officinale
フキタンポポ Tussilago farfara
以上の植物はピロリジジン・アルカロイドを含む植物のうち、何かの用途で私が利用したものです。リストにはほかにも色々挙げられていましたが、身近なもののみ抜き出しました。フジバカマ、ムラサキ、ノボロギク、ヨブスマソウ以外は口にしたことがあります。(とくに秋の七草のひとつフジバカマは、植物体を切って乾燥させると桜のような芳香を放ち、実に風流なのですが、毒成分のため、食用には向きません。)
今日のひと言:スイゼンジナは別名・金時草、酢の物にすると美味しい野菜です。ベニバナボロギクは春菊に似た味の野草、フジバカマは収穫した茎葉を乾燥させると桜の香りが漂い、枕に入れて安眠を願ったものだそうです。ヒレハリソウは、コンフリーのことです。
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今日の一品
@コマイ(氷下魚)のポン酢タレ
以前も取り上げたコマイ。北海道の名産で、タラ科の海水魚。味もタラに似ています。ワカサギのように氷を割って釣るので「氷下魚」と書きます。ロシアでも捕獲されます。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20160922#1474470324
(2017.03.19)
@鶏モモ肉の醤油・チリソース炒め
弟作。名前の通りの料理ですが、最後にナツメグを振ったそうです。
(2017.03.20)
@鯛頭のすまし汁
弟作。鯛の頭の半分を茹で、ワカメ、マイタケ、細切りの生姜を加え、刻みネギとともに食しました。この料理の場合「鯛の鯛」という骨を見つけるのも面白いのですが、今回は見当たりませんでした。
(2017.03.21)
@セージ・ポークソテー
弟作。ヨーロッパでは、豚肉にセージ(ハーブ)の組合せが最適とされます。今回は、焼いたポークソテーに、塩・セージ・粒マスタードを乗せて一品としました。
(2017.03.23)
今日の4句
恥ずかしげ
つぼみほころぶ
桜かな
(2017.03.24)
ナズナ花
こぞって咲けり
朝の畔(あぜ)
(2017.03.24)
マグノリア
大地色して
地に還り
マグノリアは、ハクモクレン、コブシなどを総称する言葉。この類の植物は、純白の爽やかな花が散るときに余り美しくない茶色になるのですが、それはそれで美しいと思えるようになりました。
なお、この句は実際の散り際を想像して書いています。
(2017.03.24)
細身の葉
華奢な花咲く
黄水仙
(2017.03.24)