虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

人間

ブログの玄冬:終わりの言葉(随想録―87:終結)

ブログの玄冬:終わりの言葉(随想録―87:終結) 人生には、青春、朱夏、白秋、玄冬の季節があります。2005年にこのブログを始めて足かけ19年、私が63歳になったのと同じく、「玄冬」=「黒い冬」の季節を迎えました。ブログを始めた当初は、イン…

『君たちはどう生きるか』:吉野源三郎~その現代的意味(随想録―81)

『君たちはどう生きるか』:吉野源三郎~その現代的意味(随想録―81) 数年前、この小説はマンガ化され、結構売れたそうだ。マンガにしなければ読まれないというのは現代的だが、それを知ったアニメ界のレジェンド・引退していたはずの宮崎駿が「次はこれ…

ブルーな状態から抜け出せそうな夢(随想録―61)

ブルーな状態から抜け出せそうな夢(随想録―61) 私は、人生の節目、節目において、「示唆的な」夢を見てきた。必死に解決を求めていた問題について、決定的な解決を与える夢。今回は、加齢のため加速度的に増えて行く体の各部の不調、社会生活上の不透明…

大河ドラマは、「人を描く」作品群だったはず(随想録―44)

大河ドラマは、「人を描く」作品群だったはず(随想録―44) 我が家の場合、よくNHK大河ドラマは観ていたが、「いだてん」以降のものは観ていない。詰まらないからだ。私は思うのだが、大河ドラマの出来のいい作品は見事に、「人」を書ききっていた。そんな…

水の浄め(きよめ)と火の穢れ(けがれ):『塩の民俗学』から(随想録―42)

水の浄め(きよめ)と火の穢れ(けがれ):『塩の民俗学』から(随想録―42) そもそも『塩の民俗学』の著者の亀井地歩子さんは新潟県糸魚川地方と長野県の松本地方を結んだ塩の道を調べていたそうですが、専売公社が扱う精製塩が自然塩とは異なり、いわゆ…

1人の粗暴犯の逃走は災害並みのインパクトを持つ(随想録―26)

1人の粗暴犯の逃走は災害並みのインパクトを持つ(随想録―26) 思い返せば、2019年5月、6月は公然と粗暴な犯罪を犯す人物が輩出して、いかにも物騒な世の中になった観があります。神奈川県川崎市で、スクールバスを待つ小学生とその保護者たちを柳…