虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

小麦栽培・顛末(てんまつ)記

iirei2006-08-02

   *小麦栽培・顛末(てんまつ)記
   乱暴狼藉・散乱した小麦のモミ →  
昨年友人にもらった「小麦」の種(野口種苗)を冬に栽培して、6月中に収穫したのですが、一時取っておいて、このほど、弟の協力もあり、10日ほどで一穂一穂、手で脱穀し終わりました。なんたる原始人さ加減。縄文時代ですね。せめて「千歯こき」でも自作すれば良かったですね。それでも江戸時代だあ。
 小麦という作物は生産効率が悪く、だいたい10倍くらいにしか増えないらしいですね。そこで今度の収穫の効率はどうなのか調べてみました。本来の種袋は10デシリットル(100cc)であると野口種苗にTELで確認しました。これは計量カップで計りとり重さを調べると、大体83グラムくらいです。そして収穫できたのは260グラムでした。だから
    260割る83=3.1

たった3.1倍にしか増えませんでした(涙)。かなり多くの穂がシイナ(種無し)でした。この理由はなんだと思います??


答えは「スズメ」です。そもそも3条くらいに蒔いたので、実ったところでまずははしっこの穂を倒して実を食べていました。そのうち、中央の直立した穂にも群がりました。やりたい放題です。だから、理論的収穫量の3分の1しか取れなかったわけです。このようなことがあるから、ある程度まとまった量を栽培しないとだめですね。穀物は。(スズメの涙。)まとまって作られた小麦の場合、あまり被害はないように見えました。穀物をめぐる、人類最大のライバルは鳥類かも。

 その虎の子の260グラムの小麦ですが、発芽させて「麦芽」にして利用しようと思っています。ビール、水あめ・・・麦芽にすると、糖化酵素が生成し、デンプンが麦芽糖に変わり、これを利用するわけですね。その目的には、大麦がベストなのですが。(と言うか、大麦の用途はそちら方面しかないのです。)
夏が過ぎ、涼しくなったら、実行します。こんごの報告にこうご期待。


野口種苗: 〒357-0038 埼玉県飯能市仲町8-16 野口のタネ/野口種苗研究所
ホームページ制作責任者・野口 勲  代表者・野口 庄治(家嗣)
Tel.042-972-2478 Fax.042-972-7701
HP:http://noguchiseed.com/
   奇をてらわない、地場に根ざした種を扱う会社です。たとえば「のらぼう菜」。←この地域の地場野菜です。



今日の一言:穀物を栽培、収穫、利用することは一大事ですね。ただ、最もデンプン源として一番効率がいいのは、ジャガイモですね。同じ光量なら、他の穀物のどれよりデンプンが取れます。アイルランド人とか中国人は、度重なる飢饉から、ジャガイモに救われています。