虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

アメリカ産牛肉輸入再開に思う

 *アメリカ産牛肉輸入再開に思う
 もうすぐ、アメリカ産牛肉が輸入再開されます。我が家では、現在食卓から牛肉そのものを排除しています。代替品としてニュージーランド産のラム肉を食べています。通うのが好きだった焼肉屋、牛丼屋に行くのも止めました。現在、産地表示はちゃんとなされてはいるのでしょうが、輸入されたアメリカ産牛肉が売れなかった場合、産地を偽装して売るスーパーは必ず現れるでしょうし、産地偽装をして焼肉を出す店も必ずあるでしょう。そのような事態となった場合の備えの意味です。
 過去ログ(http://d.hatena.ne.jp/iirei/20051127
で書いたように、アメリカの農家は、肉骨粉の扱いが酷いといえるほど杜撰で、ウシ以外の家畜やペットにあげていますし、特定危険部位でさえ、ウシにやっています。BSE狂牛病)がニワトリやブタに感染しないという証拠はないのです。アメリカ産の畜産物については、ウシだけを警戒すれば済む、ということはないと思われます。だから、我が家では、鶏肉、豚肉は国産品しか買いません。
 さて、特定危険部位異常プリオンタンパク質を多く含む部位――さえ除けば問題ない、という見解についても専門家には疑問を投げかける人もいます。「プリオン説はほんとうか?」(福岡伸一ブルーバックス)によると、そもそものプリオン説(1997年ノーベル医学・生理学賞受賞者プルシナーによる説)自体が疑わしい、というのです。BSEの病原菌がウイルスと認められないことをうまく説明できたのが、正常型プリオンタンパク質が異常型プリオンタンパク質と接触することによって異常型に変異し、脳細胞に損傷をあたえるというプルシナーの説だったのです。この場合は、病原体は異常型プリオンタンパク質――タンパク質そのものであることになります。
 ただ、福岡氏によると、この学説の場合、「コッホの3原則」という病原体の特定を行なう基準を満たしていないというのです。
1. その病気にかかった患者の病巣から、その病原体が必ず検出できる
2. 単離精製された病原体を健康な個体(実験動物)に接種すると、その
病気を引き起こすことができる
3. 病気になったその個体の病巣から再び同一の病原体が検出できる
1. はともかく、2.3.が厳密に検証できていない。と福岡氏は言います。彼は、未知のウイルスが怪しいとにらみ研究を続けていますが、いまだ結果は出ていないとのこと。でももしウイルスが病原体なら、特定危険部位以外にも感染力のある部位はあることになります。その場合、異常型プリオンタンパク質の増加は感染の原因ではなく、結果に過ぎないからです。これまでの検査体制を根底から揺るがすこともあり得るわけです。なお、C型肝炎ウイルスも発見に困難を極めた病原体であり、間接的に存在が確認できたものである点は、BSEの場合にも留意すべきでしょう。

厳密に牛肉を排除するのは難しいですね。レトルトのミートソースとかカレーライスには牛肉が使われていますからね。むしろ、産地表示の義務のないこれらの食品に、アメリカ産農畜産物が使われる可能性が高く、かなり危険なのかも知れません。


今日のひと言:ブッシュに会う手土産に牛肉輸入再開を決めておいて、「食べる食べな   
       いは、本人の勝手だ」と抜かす小泉純一郎は本当の意味で「非国民」であろう。
       靖国神社に参拝する資格なんてないぞ。(上記の表現はレトリック。)エルヴィス・プレスリーの館でバカ騒ぎしたいという個人の快感のため、日本国民の健康を売り渡したのだ、この男。