恋の行方は?:2020年7月4日の易経占いと「物語の構造」
恋の行方は?:2020年7月4日の易経占いと「物語の構造」
昨2020年は、私にとって、特に恋愛に関して忘れられない年でした。某女性ブロガー(Jさんとしておきます)と、熱い関係になり、逢ってみたいという私と、関係はネット上だけで、というJさんと、それが大きな争点になりました。そこで、かれこれ5か月ほどネット上でやり取りしたあと、私は彼女に「2人の未来を占ってみるね」と断り、身を清めて易経占いをやってみたのですね。
その結果を書き記したのが、以下のノートです。
カイエ(フィールド・ノート)
2020年7月4日・易断解釈ノート
テーマは「恋愛がもし成就したら、その後どうすればいいか?」
@中筮法による操作
出た卦は「蒙」、これは幼児をあらわす。山水蒙。
このうち第二爻、第五爻、第六爻 の3つが変わるということになり、私も見たことのない変化だった。
そうして、移行するのが「比」、これは和合を表す。水地比。
「蒙」から「比」に運勢が変わる。
細かくみると、移行したあとの卦はおおむね安定した人間関係を表すようだ。(唯一、男の浮気に注意とか)
つづめれば、今2人は幼児だが、将来いずれ結ばれ、相寄って生きることになる、というところか。
占い操作完了16:30。
この結果をJさんに送ったところ、「ない、ない、絶対ない!」と否定的なコメントが返ってきました。「貴方のこと、バカと呼んでもいいかしら?」とも言われましたが、果たして、その後1か月たらずで、2人の関係は終わりました。易経占いは「外れた」のです。ただ言えることは、「比」ということば、「ヒ」という字が2つ重なったこの字は、お互い寄り添うという嬉しい意味と、離れて向き合うという淋しい意味を合わせ持っています。2人は「離れる」関係を選んだのです。(近いほど離れる、と言った・相反した意味こそ易経が示唆する基本的な陰陽なのです。)
なんとも淋しい結末でしたが、今回の占いには、大きな副産物がありました。(私は転んでもタダでは起きないのです)・・・この占いでは、「蒙」から「比」へと卦象が変わりましたが、この「短い物語」は、ちょうど日本の『伊勢物語』の「筒井筒」の説話を思い出させます。こどものころから慣れ親しんできた男女(蒙)、男性がプロポーズし、女性がそれを受け入れ、夫婦になる(比)という可愛いお話しです。男性が浮気をするのですが、妻の真心に触れ、妻の元に戻ってきて、以後、仲睦まじく暮らす、こんなストーリーです。
こういう事態・・・これは易経の論理体系のなかに、「筒井筒」のお話しが組み込まれていると思わざるを得ません。男性の浮気まで視野に入れているのですから。してみれば、易経64卦自体が、「世界のあらゆる物語」を含んでいると考えられるのではないでしょうか。
今日のひと言:文芸評論の一分野のロシア・フォルマリズムの論者:ウラジーミル・プロップは、その著『昔話の形態学』(1928年)の中で、世界の民話・神話は31通りのパターンに分類されるとしていましたが、易経はその上を行っていると思われます。これも、中国哲学の持つ強み・凄みだと思います。
参考過去ログ
今日の一品
@未熟クワの実のオジヤ
ドドメは、黒く熟してから食べますが、救荒食(飢饉食)としては、まだ色付かない実を採取して乾燥保存します。熟果より、酸味を持つ分有効なのでしょうか。庭の桑の木から未熟果を取ってきて、昼食にしました。味はお茶づけ海苔(永谷園)。
(2021.05.22)
@鯛の焼き魚
やっぱり魚の王様、鯛。いつかのブリと同じく、冷凍庫で眠っていましたが、保存状態はよく、塩を振り、1時間ほどして、オーブントースターで180℃、15分で焼きました。焼く時は皮を上にして。焼き上がりにハーブ:オレガノを振りました。皮まで美味しい。
(2021.05.24)
@ジャガイモのチーズ焼き
弟作。カゴメの商品「じゃがチーズ焼き」を使いました。ジャガイモはあらかじめレンジなどで加熱しておき、切る。フライパンでひき肉を炒め、ジャガイモを入れる。そしてこの商品を入れ、チーズを散らして蓋して加熱。仕上げにバジルを乗せる(ここが弟の工夫)。
(2021,05,25)
@フダンソウ花穂炒め
薹立ちしたフダンソウの花穂をハムと炒めました。シュウ酸対策にカツオ節。塩、コチュジャン。ほろ苦さが美味しい。
(2021.05.26)
@ハンペンのクルミ乗せ焼き
弟作。ハンペンに賽の目状の切り込みを入れ、甜面醤を塗りたくり、砕いたクルミを乗せてオーブントースターで180℃、8分。粘りがあって、餅のよう。
(2021.05.26)
今日の詩
@ああ、無常。
私の畏友、凄腕鍼灸師が死んでもう3年になる。
その頃はつき合いを断っていたが
奧さんから、次の年の年賀状を
辞退するハガキが来て、彼の死を知ったのだ。
私は彼女に、追悼の詩を送った。
彼は中国哲学、しかも学校教育の場では
ほとんど教えられない、しかし重要な易経について教えてくれた。
私にとって未知の精神世界が躍動していた。
易経の変幻自在な働きは、
私の世界に対する視野を広くしてくれた。
今年になって奧さんに連絡を取りたくなり、
手許の住所録で電話してみたが、すでに使われていない番号だった。
彼女は新しい生活を始めていたのだ。
ああ、無常。今生で奧さんとコンタクトすることはもう不可能。
無から出会い、無に帰したのだ。
(2021.05.16)
今日の四句
猫案山子(かかし)
鳥を追いたて
誇りおり
(2021.05.18)
役目終え
眠りにつくか
彼岸花
彼岸花の葉は、秋の花後伸び、この時期まで茂ります。
(2021.05.18)
梅雨の日の
昇る太陽
恥ずかし気
(2021.05.20)
黄一点
ひと際目立つ
木の芽生え
この木の樹種は不明。
(2021.05.22)
今日の写真
アカバナユウゲショウ。雑草とは思えぬ可憐さ。(2019.05.23)
☆☆過去ログから厳選し、英語版のブログをやっています。☆☆
“Diamond cut Diamond--Ultra-Vival”
https://iirei.hatenadiary.com/
ダイアモンドのほうは、週一回、水曜日か木曜日に更新します。
英語版ブログには、末尾に日本語ブログ文も付記します。記事は
虚虚実実――ウルトラバイバルとはダブりませんので、こぞって
お越しを。