虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

『権利に基づく戦い』を拝読して

拝啓 熊本一規さま


「突破力」というものを大いに感じました。よく東大文科を卒業したり、中退した人について、この言葉をよく耳にしますが、貴兄の「突破力」は本物だと思います。明治大学教授:齋藤孝(文科1類→教育学部)のような似非学者とか、堀江貴文ホリエモン;文科3類中退)のような犯罪者を持ち上げるとき、この「突破力」という言葉が使われるのです。偽物がもてはやされる時代です。

貴兄の持たれる法律の活きた「道具化力」、これは並みの弁護士では持ち得ないものだと思います。特に、貴兄の専門である都市計画に関して取り上げられていた第III部第一章の「都市計画道路事業と沿線住民の権利」にはうなりました。まさか憲法31条が飛び出してくるとは!これには国交省の官僚も、のけぞったことでしょう。彼らはそんなことも考えたことは決してなかったでしょう。もし私が貴兄の立場になったら、こう言った展望を持つことは難事でありましょう。

「道のないところに道をつくる」・・・その突破力がスゴイと考えます。

この本の表題について。内容がスゴイのに比し、おとなしすぎる表題だと思います。私がブログを作るとき、ほぼ必ず二重表題を付けます。そのほうが印象的だからです。貴著についてなら、『公共事業に物申す―権利に基づく戦い』などと、私は表題を付けるでしょう。

敬具


追伸:私が出版したい本『中国を叱る―衛生工学と中国哲学』は、1年間断続的に複数の出版社にオファーしてきましたが、7月13日に、資料を送付して1.5か月経つので送った出版社に2日続けて電話して、様子を聞きましたが、「どれですか?多くのオファーがあるので見ていません」という趣旨のことを担当編集者がほざいていました。サイテー。無能な編集者のサンプルみたいな人でした。


  2022.07.14             森下礼