坂本龍一と“energy flow”:闘病生活をする彼に捧げる (随想録―56)
energy flow
私は、坂本龍一さんと出会い、大きな影響を受けた。専門の進路を変えてしまうくらいに。面識はないけど、100年の知己のような気がする。
以下、wikipediaより
『ウラBTTB』(ウラ・ビー・ティ・ティ・ビー)は、1999年5月26日にリリースされた坂本龍一のシングル。(3曲収められているが、そのうちの一曲:引用者注)
1999年3月から三共『リゲインEB錠』として使われた。放映開始当初は、スクランブル交差点の真ん中で坂本がこの曲をピアノで演奏する様子を見下ろす視点の映像が使われていたが、その後坂本出演部分がカットされた。元々CMで使われた30秒だけが作曲されたが、CMで評判が上がり、CD発売が決定したため、急遽他のパートを追加し一曲に仕上げた。CMで使われた音源はアルバム『CM/TV』に収録されている。
坂本曰く、ポップ路線などは何も考えずに5分ほどで作った曲で、なぜこの曲が売れたのかが未だに分からないという。
CMソングとして使われた『energy flow』の人気、当時注目された収録曲、そして坂本の知名度を背景に大ヒットし、インストゥルメンタルのシングルとしては初めて、週間のオリコンチャート1位を記録。
その後も10週連続でトップ10入りし、累計155.0万枚(オリコン調べ)または累計180万枚(公称)を記録した。
このenergy flowの場合、栄養ドリンク「リゲイン」のCMの変遷と考え合わせると、よくわかることがある。バブル期の真っただ中、「24時間戦えますか?ビジネスマン、ビジネスマン、ジャパニーズ・ビジネスマン!」の歌詞で、日本のイケイケ状態を体現していたCMだったのだが、そのバブルが弾けて10年後の1999年に発売されたのがエナジー・フローだ。同じリゲインでも、こんどは、憔悴し、元気を無くした日本の「セルフ・ポートレイト」として再登場したわけだ。坂本龍一は、無意識のうちに、その空気を感じ取り、この曲を書いたのだろう。それにしても、特にバブル崩壊後の日本の政治はメチャクチャで、「失われた30年」を現出させている。たぶん、これからもずっと、年は失われ続けるだろう。
坂本龍一自身、ガンに侵され、闘病生活を続けている。「ボクは100歳まで生きるんだ」と言っていた彼、がんばって生き抜いて欲しいと思う。
(2022.10.18)
今日の7句
ルコウソウ
ここを先途に
乱れ咲き
(2022.10.23)
ホトケノザ
ラベンダーかも
遠目には
(2022.10.23)
恥ずかし気
キクがようやく
開花せり
(2022.10.25)
謎の草
イチゴのようにも
見えるべし
(2022.10.25)
浅間山
初冠雪の
便りあり
(2022.10.26)
雪降らず
だけど元気な
赤城山
(2022.10.26)
畑をば
花園にする
酔狂さ
面白い。この人。
(2022.10.26)