『ネイティブアメリカンの美味しい生活』:彼らの食生活の大元は?
ポトラッチその1(1/2)
図書館で、たまたま手にした本。他の本を探していて見つからず(貸し出しされていたのですが)、隣あたりにこの本を見ました。インディアン=ネイティブアメリカンについては、どうしても白人による迫害の歴史が思いだされ、現在の彼らの食生活には思いを馳せたことがありませんでしたので、これは面白そう!!と、一も二もなく借りてきました。
本のフルネームは『心と体がよろこぶ!ネイティブアメリカンの美味しい食生活』。
著者は塩浦信太郎さん(画家):PHP(本体1400円・2009年初版です。)
民俗や国民の生活様式や宗教観を研究する学問としては民俗学や文化人類学などがありますが、この本については、私の読んだところ、学問的な装飾はあまり成されていないように感じました。これらの学問的な視点とはちょっと違うものかな、と思います。
そう考える根拠としては、ネイティブアメリカンたちの宗教観、天地創造神話なども少々語られますが、それは申し訳程度であったということです。本の大部分はネイティブアメリカンの食生活がメインになるのですが、驚くべきことは、彼らが使う食材は、ほぼ白人が使う食材と共通であることです。ある意味、それは仕方の無いことであるかも知れません。数百年迫害されて、生活基盤であり、畏敬の対象だった大自然が白人によって破壊されてしまっては、従来型の食材だけで料理をするのは不可能でしょう。
「神よ、恵みに感謝します。」
「俺たちが教えたのに・・・」
それでも、ネイティブアメリカンたちにとって、今もむかしも食糧として重要なものが幾つか残されています。北アメリカ原産の豆、トウモロコシ、チリ唐辛子、トマト、アピオス(アメリカホド芋)、七面鳥などは、今でも彼らの食卓を賑わせます。ほかにワイルドライス、アボカドなども使って、美味しい料理を作ります。その1つ、アボカドディップ。
アボカド・・1個、トマト小・・1/2個、タマネギ・・1/5個、ニンニク・・1片、レモン汁・・小さじ2、塩・・適量、コショウ・・適量
1.タマネギをみじん切りにして水にさらし、しばらく置いたら水を切っておく。
2・トマトを粗みじんに切る。
3・アボカドを包丁で縦に切って種を取り、スプーンでつぶす。
4.ボウルに刻んだタマネギ、トマト、つぶしたアボカドを入れ、レモン汁、塩、コショウで味をととのえる。好みですりおろしたニンニクを加える。タコチップやバゲットなどに付けて食べる。
P50
・・・このように、食材は大部分旧大陸の産物です。まあ、運命を受け容れざるを得なかった彼らの苦肉の策なのだと思います。
特記すべき習慣が「ペヨーテミーティング」です。これは儀式であり、幻覚作用物質:メスカリンを含むサボテン「ペヨーテ:ロフォフォラ属」を用いて、夜通しパーティーを開くというのですね。これは古代から現代に受けつがれた、彼ら独自の儀式なのです。白人に遠慮する必要はさらさらないでしょう。(P98)
今日のひと言:洋の東西を問わず、「貧乏人から財産を巻き上げ、金持ちに差し出す」という習慣、むしろ制度がありますが、ネイティブアメリカンの間では、逆に「金持ちは貧乏人に財産を分け与える」という習慣があります。このような文化を持つ点で、彼らは優れた民族であろうと思われます。(ポトラッチ)
(また、オーストラリアの原住民アボリジニは、「わけのわからない奴ら」という意味でしたが、これは、ネイティヴ・アメリカンの呼称でもあったそうです。これは余談です。)
ポトラッチ (wiki)
この言葉は、チヌーク・ジャーゴンで「贈る」または「贈り物」を表す言葉に由来する。ポトラッチは太平洋岸北西部先住民族の重要な固有文化で、裕福な家族や部族の指導者が家に客を迎えて舞踊や歌唱が付随した祝宴でもてなし、富を再分配するのが目的とされる。ポトラッチは子供の誕生や命名式、成人の儀式、結婚式、葬式、死者の追悼などの機会に催された。太平洋岸北西部先住民族の社会では、一族の地位は所有する財産の規模ではなく、ポトラッチで贈与される財産の規模によって高まった。ヨーロッパ人と接触する以前は、保存性のいいキャンドルフィッシュ(Thaleichthys pacificus)の油や干物、カヌーが贈与され、特に裕福な者のポトラッチでは奴隷が譲与されることもあった。
今日の一品
@ツルムラサキの炒めもの
案外臭いので、さほど普及しているとは思われないこの野菜。私は自然食の八百屋でバイトしたことがあるので40年ほど前から知っていました。今回は色々な調味料を一掃するため、加えて炒めました。ごま油で硬いところから炒めはじめ、塩、スリごま、煮干し粉、カツオ節を入れ、最後にクローブを香りづけに。(一束60円で入手。)
(2021.09.03)
@刻みミョウガ飯
今年初めての収穫で、1個だけ採れたミョウガ。むかし食べさせてもらったミョウガご飯を思いだし、刻んで軽く塩を振り、炊きたてのご飯に練り込みました。さっぱり。
(2021.09.04)
@レンコン炒め
弟作。皮を剥いたレンコンに七味唐辛子、クルミ、昆布ダシ、小麦粉を混ぜ、ゴマ油で炒めます。時間を掛けたので、レンコンが柔らかくなりました。翌日は、硬さが少々復活。
(2021.09.04)
@黒唐辛子チンキ
極度に辛くて、炒めものに入れたらむせってくしゃみ、咳が止まらなくなった危険物。冷凍庫に眠っていましたが、アルコール(35度)に漬けることに決定。チンキ薬として、水虫などに利くでしょう。
(2021.09.05)
今日の詩
オリオン座が一瞬に弾けて花火になるヴィジョン(うたた寝していた時)を見た。ヴィヴィッドだった。まあ、この星座のアルファ星;ベテルギウスの寿命が尽きかけているという話題は耳にしていたが。
(2021.09,04 01:22)
@バンクシー小劇場(2編)
蛇、犠牲者を丸呑み。味覚に価値を見出さないのだ。
(2021.09,03)
サル・クマ同盟
中国(猿)とロシア(熊)の政治・軍事同盟。[井の中の蛙大海を知らず]という典型例。地球表面7割を占める「海」のことが本当に解っていない連中。さっさと個別に溺れさせるが世界にとって良い。
(2021.09.04)
今日の四句
双葉より
茎の赤ける
ビーツ君
栴檀は双葉より芳しという通りです。
(2021.09.03)
きっぱりと
雨を弾くや
萩の花
(2021.09.03)
卵二個
太極図をば
描きけり
目玉焼きを焼く時、お茶碗に一個づつ卵を割りいれ、その2つを、オリーブオイルを敷き熱したフライパンに左右から同時に入れ、流動の結果、道家の太極図の形に出来ました。ちょっと黄身がはみ出したのは残念。塩・タラゴンで調味。
(2021.09.03)
ヒエの花
稲に勝れる
穀物や
(2021.09.05)
今日の謎かけ
朝食とかけて
新聞と解く
そのこころは
どちらも面倒臭いでしょう。
(2021.09.05)
今日の写真集
苔むす巨木。 (2021.09.04)
100日後のヒャクニチソウ(2021.09.05)
多肉植物の植え込み(上:全景 下:ベンケイソウ科植物)
(2021,09.05)
☆☆過去ログから厳選し、英語版のブログをやっています。☆☆
“Diamond cut Diamond--Ultra-Vival”
https://iirei.hatenadiary.com/
ダイアモンドのほうは、週一回、水曜日か木曜日に更新します。
英語版ブログには、末尾に日本語ブログ文も付記します。記事は
虚虚実実――ウルトラバイバルとはダブりませんので、こぞって
お越しを。
この会社は、エッジを使いにくくしている。URLが「そのまま張り付かない」ことを皮切りに、エッジの有効画面が不当に縮小化されるにいたり、私はグーグル・クロームだけ使うようになった。なったらなったで、画面右側に大きくニュースが張り出され、作業を中断されるようになった。まあ、オフィスなどのカビの生えたコンテンツを充実させたいのだろうが、あまりも邪魔なので、昨日マイクロソフトに電話した。ところが音声でのコミュニケーションを拒否した。・・・こんな会社に未来はない。グーグルの「クロームブック」に追い落とされ、10年後くらいにはマイクロソフトは、この世にないだろう。
(2021,09.09)