虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

『舟を編む』(映画):気の長〜い仕事

この映画の原作は、2012年「本屋大賞受賞作」の同名小説。「三浦しをん」さんの作品。架空の大国語辞典「大渡海:だいとかい」編纂を巡るスタッフたちの「静かな奮闘」が描かれています。総括者は加藤剛さんが演じ、定年で社を辞めるスタッフ(小林薫さん)が、代わりになるスタッフとして引っ張ってきたのが松田龍平さん演じる馬締(まじめ)光也。あとオダギリジヨーさんがスタッフの一人を演じます。女性陣としてスタッフの黒木華さん、池脇千鶴さんなどが脇を固めます。馬締の恋人として宮崎あおいさん。


観ていて、大変驚いたこと&ある意味当然だと思えたのは、大渡海は企画から出版まで15年かかったこと。総括者は、この本が出版される前にこの世を去るのですが、15年もかかる仕事なら、それもムベなるかな、と思います。


id:muranaさんの指摘で目を見張ったこととして、右・左の区別をどう辞書として説明するかの難問(!)があります。いろいろな説明があるでしょう。方位と関連つけるやりかた、これはむしろ説明を煩雑にするだけでしょう。総括者のアイディアとして右が「数字10」の「0」の方、とするのが出てきて、この問題は決着します。まあ、こんな感じで編纂業務は進むのでしょう。ひらめきも必要とする長〜い仕事ですね。



今日のひと言:辞典発売のその日から、次の版のためのデータ収集が始まる・・・辞書編纂の仕事は一生ものだと思いました。馬締クンが亡くなったとしても引き継ぐ人がいて、「静かな奮闘」が続くのでしょう。


舟を編む (光文社文庫)

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舟を編む 通常版 [DVD]

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ののはな通信

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博士の愛した数式 (新潮文庫)

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今日の一品


@クワの葉の炒め物



庭に生えている木のなかで、クワ、クサギ、ウコギなどは生命力旺盛で、葉を取り、枝を打っても次々に新芽が出てきて、料理上重宝するとともに、圧倒される位です。この木は驚くほど広く根を張るのです。今回は一抱えもあるクワの葉を炒めてみました。中皿一つ分になりました。味はゴマ油、塩、オレガノ

 (2018.05.14)



@マイタケの炊き込み御飯



昔は取れる時期が限られ、また高価だったので有名なマイタケ(舞茸)、今はいつでも、安く手に入るようになりました。今回は炊き込み御飯。ヤマサの昆布汁とちぎったマイタケを無造作に、研いだ米に合わせ、スイッチをつけて、しばし炊き上がるのを待ちます。

 (2018.05.15)



ラッキョウ漬け





このごろに出回るラッキョウ。今回の産地は鹿児島県。1kg。大体1000円。なかなか漬け甲斐がありました。根と頭を切り落とし、大鍋でこするように外皮を落とし、酢+醤油+砂糖の漬け汁に漬けました。漬かっていく様子を見ながら、一か月くらいで食べ始める予定です。

 (2018.05.17)



@「むらさき祭」とマイタケのアヒージョ



むらさき祭は、タキイ種苗のF1作物。小松菜の一種ですが、ムラサキがかっています。この野菜とマイタケを使い、アヒージョにしてみました。

 (2018.05.18)





今日の二句


白花の
ピラカンサなり
霊木か



昨年、我が家の飼い犬:タエコが死んだとき、赤い実をつけていたピラカンサピラカンサス)を半年ぶりに見て。

 (2018.05.13)



水桶に
映るはザクロ
緋い(赤い)花



 (2018.05.17)