「失恋のおくすり 傷ついた心を癒す119の言葉」
以前、私自身の恋愛遍歴を書いている途中で知った文庫本を、地元の書店で買ってきました。それが今回ブログで紹介する、表題の本です。著者はバンビス・スノーフラワーさん、コピーライター&ライターです。2013年に株式会社・アスペクトから発行されています。
古今東西の賢者の言葉が、ほぼ見開きで目に入る構成を取っています。いくつか印象的だった言葉を拾っていきましょう。
@愛するものを持たないときは、今あるものを愛さねばならない。(←原文)
フランソワ・ド・ラ・ロシュフコー(著述家) (←発言者)
失恋すると、だれにも愛されなくなったように
感じるかもしれないけど、
全然そんなことないんだよ。
あなたがそこにいてくれてよかった、と
思ってくれている人はきっとたくさんいる。
そして、あなたの心の中には、
まだまだ愛すべき人がたくさんいる。
あなたは決してひとりぼっちじゃないよ。
寂しいときは思い出して、
だれかがいつも、あなたのそばにいるよ。 (←著者による解説)
・・・とまあ、こんな感じでいくぶんか饒舌な解説が付きます。言語感覚が鋭敏な人なら、原文だけで大体の話は理解出来るかも知れませんが、この本が読者層として想定していると思われる若い女性には、繰り返し効果があるのかも知れないです。
以後、いくつか、原文と発言者の組み合わせを挙げていきます。それぞれについて、解説が付きますが、ここは原文と発言者だけを挙げます。
@今の瞬間だけに生きなさい。
マルクス・アウレリウス・アントニヌヌス (ローマ帝国皇帝)
@川を知っているのは、川を歩いて渡った者だけだ。
ノルウェーのことわざ
@愛とは相手に変わることを要求せず、相手をありのままに受け入れること。
ディエゴ・ファブリ(劇作家)
@よい別れは、新しい出会いを連れてくる。
ジョン・グレイ(心理学者)
@もっと愛するほかに、恋の治療薬などありはしない。
ヘンリー・ディヴィッド・ソロー (思想家)
@最大の不運の中にこそ、しあわせが生まれる最高のチャンスがある。
エウリピデス(詩人)
なかなか、心にしみわたる文言があります。なかでも「今の瞬間だけに生きなさい。」は、哲学者ウィトゲンシュタインの「今を生きる者は永遠に生きる」という言葉との類似性を感じますし、「よい別れは、新しい出会いを連れてくる。」も、対女性的な思い出として、さもありなん、と思います。
今日のひと言:119言のアドヴァイスが揃っていて、読み飽きない本だと思いますが、意外にも、女性の賢人の発言はほとんどなくて、感受性の違う男性・女性は現実にあるとして、男性の発言と、それを読む女性の間にギャップが生まれるかも知れないとの懸念を持ちました。そしてこの本は、主に男性が記録した言葉のアンソロジーであろうか、と思います。なお、「119」というのが恋愛の業火を消す消防隊という意味とすれば、「119」は万国共通のナンバーなのでしょうか?
「私の恋愛遍歴」過去ログ
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20140514#1399996755
:ある恋の一生〜魔の時間のずれ(散文詩)
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20140524#1400877802
:恋の二股掛けはNG!! (散文詩)
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20140602#1401703459
:恋は思いがけなくやってくる(散文詩) (1)
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20140608#1402169451
:恋は思いがけなくやってくる(散文詩) (2)
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今日の料理
@みずたま
弟作。水菜と卵を一緒に炒め煮にしたもの。水にコンソメを入れたそうです。あとトマトのポタージュ(粉末)。水菜と卵で「みず・たま」。
(2015.08.31)
@ラタトゥィユ
弟作。(私が仕事で時間のかかる料理ができないので)フランスの冷製スープ。野菜を好きなだけ、好きな種類入れても良い懐の深い料理。今回入れた野菜はトマト、ジャガイモ、ナス、ニンジン、タマネギ、ニンニク、マイタケ。プラスにローレル、チキンコンソメの素2個、塩。トマトは存在感が大きいですね。湯せんして皮を剥きました。
(2015.09.03)