オカルト・スピリチュアルの消長
各種オカルト年表→
現在ももてはやされている江原啓之や細木数子、彼らをこれほどまでに人気者にしたものは何だったのでしょうか。いろいろな事例にあたり、考察してみました。
(例)ドラクエ、ファイナル・ファンタジー、オウム真理教、バスタード、ハリーポッター、細木数子、江原啓之、テクノ、バブル、共産主義の崩壊、原発の安全神話崩壊(1986:チェルノブイリ)、宜保愛子、ユリ・ゲラー、トンデモ本という概念、バビル2世、ガンダム、エヴァンゲリオン、ノストラダムスの大予言
などが挙げられます。ここからいくつかピックアップして消長を書きます。
1)オウム真理教 1984年創設、1995年の麻原彰晃・逮捕で命運がつきる。
2)トンデモ本 1989年、 藤倉珊らの提唱による、「本人はまじめに書いているが、客観的にみればおかしくて笑える」本のことをさす。おおむねオカルトを笑い飛ばしていた。
3)バスタード!! 1988年から週刊少年ジャンプに掲載されたマンガ。この世を呪術的な世界と見なしていた。
4)ドラクエ 1986年販売開始。呪術の記述にあふれていた。
5)ノストラダムスの大予言 五島勉による本は、1970年代には出ていたが、1999年まで人気は続く。
6)宜保愛子 1970年代中ごろに活躍。しばらく間を置き、1980年代後半から再び活躍。早大教授・大槻義彦さんとの対立で名高い。2003年没。
7)細木数子 1982年「六星占術」出版。2003年から大活躍。
8)ハリー・ポッター 魔法使い学校のお話。1997より出版。
9)エヴァンゲリオン 1995−1996年放映。
ここで気付くことが2つあります。
その1:上の一覧では江原は出て来ないが、細木数子と江原啓之は、宜保愛子が亡くなって代用品として世に出た感がある。マスコミがしかるべきキャラクターを求めた結果であろう。たしかに、宜保愛子が死去した正にその2003年から、細木数子と江原啓之がTVに登場している。彼らの人気は、マスコミが作ったものである。
その2:これらの各事象は、大体1993年から1994年にかけてもっとも重なっており、これは1991年のバブル崩壊による心理的ダメージを埋めたという効果があるのではないか、と思われる。それに、バブル崩壊前後に生まれた人は現在20歳前後くらいであり、パッション(情熱)とかシンパシーを共有しやすくなっている。彼らが江原啓之を受け入れたのではないか、と思われるのです。バブル崩壊≒世界観の変革?
(今回の情報は主にWikipediaから入手しました。)
細木数子、江原啓之については下の過去ログを参照してください。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20070116
今日のひと言:自分も魔法が使えるようになるのだったら、ハリー・ポッターを読んだり見たりもするんだがね。私は、役に立たない魔法には興味ありません。
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なお、「エヴァンゲリオン」とか「ハリー・ポッター」が、私の書くオカルト・スピリチュアルブームの全盛期から少し遅れるのは、この期間に熟成された感性が余韻のように続いているからだ、と思われます。