コンピュータ、自動車、原油は基本資材か?
「基本資材」とは、生活する上で不可欠で、それ以上他の資材に還元されない道具・食料・情報(書籍を含む)を言う。これは私が運営する「基本資材商店」のモットーだが、この概念の精密化、広範化は提唱・運営する私の責務である。
そこで今回は「コンピュータ、自動車、原油」の現代文明「3種の神器」を検討しよう。結論から言えば、この3種は「基本資材」ですらなく、無用の長物と言い得る贅沢品である。老子は、こういったものを「余食贅行」と呼び、敬遠すべきだとした。この3者の共通点は、古代中国で言えば奴隷を指嗾する大尽(大金持)がでっぷりと太り、成人病で死ぬ結末を保証する物資であるということ。
古代中国の場合、人間の奴隷を指嗾したのであるが、現代の中国人である現代文明人は機械を奴隷として指嗾する。使役する対象が人間から機械に変わっただけのことであり、コンピュータ、自動車、原油、どれも本人が自分一人では時計という簡単な機械さえ組み立てられない「痴呆者:Idiot」であることも認識できない救いようのない愚者が、指嗾してその無能さに似つかわしくない恩恵を得るためだけの「余食贅行」なのだ。
現に我が家では自動車を捨てて久しいし、最近私はGoogleのPCを破壊し尽くした。(いや、私は至って正常ですが)原油など飲料水にすらならない。今回挙げた3種の物資が「基本物資」に該当しないことを読者に認識してもらうのが、私の第一の仕事である。
森下礼
2025.05.02