ボブ・マーリーと「No woman No cry」:優しさとは何か
1981年にわずか36歳で一生を終えたジャマイカのレゲエ・ミュージシャンのボブ・マーリーはいくつもの(色彩感が横溢した)名曲を残しましたが、今回取り上げるのもそんな名曲の一つです。
ズバリ、恋人や女の子達に別れを告げ、戦いの場に赴く歌です。
愛しい女性とマーリーが青年期を過ごした「トレンチタウン」。ここで彼らは「コーン・ミール・ポリッジ」なる粗食を一緒に啜りながら、偽善者達が通りすぎるのを見た。もちろん、素晴らしい友人達とも出会った・・・
・・・だから、愛しい女よ、泣くな、俺の足は俺だけしか運べない、だから俺はあそこにお前抜きで行かなければならない、もし、俺が居なくても、きっと全ては上手く行く、だから、愛しい女よ、泣くな。――と優しく諭しているのです。
ここに、「No woman No cry」という言い回しですが、気持ちはよく伝わるのですが、英語としては少々変な表現だと思います。「No」が短い言葉の間に2回も登場するので、「部分否定」と言う意味なのかな、と思ってしまうのですね。恐らくは「No woman No cry」ではなく「No, woman Don’t cry 」当たりに書き換えれば、すんなり意味が通るのだと思います。「No, woman 」は呼びかけで、「Don’t cry 」は命令文。・・・そうとう端折った言い回しが「No woman No cry」なのでしょう。
ただ、この名曲、「嫌いだ」という女性に会ったことがあります。私が推測するに、その時点で恋人だった男性が、もし「一人で、もう会えないかもしれないところへ行ってしまう」なら、それって、「女性に対する裏切り行為だ」という意味に他ならないからです。現実的に物事を見る女性と、何だかんだ理屈をつけ、ロマンを追求する男性の性差による軋轢の種を持ちますね。
「I shot the sheriff」 :「俺は保安官を撃った」
今日のひと言:「No woman No cry」は優しく恋人に語る歌、一方「I shot the sheriff 」は権力に命がけで挑む男の歌、いずれもマーリーの代表作です。ただ「ボブ・マーリー」と読むより、私が大学生のころは「ボブ・マーレー」と読んでいたように思うのですが、どうなんでしょう。昔のアメリカ大統領のロナルド・レーガン氏が、リーガンと日本語で読まれているうちは、当選しなかったのですね。「リ」と「レ」の違いは大違い?なお、私が東大マンガクラブにいたころ、大学生協で、この曲「No woman No cry」を含むアルバム「ナッティ・ドレッド」を試聴していたところ、ある倶楽部員が、「なんて美しい曲か!」と、試聴していた私に気づき、言っていました。
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今日の一品
@モロヘイヤの酢醤油和え
このモロヘイヤを売っている直売所では、市価の値段で倍以上の分量が買えますので、一遍に沢山料理にしました。それが茹でたモヘイヤを、梅サワー漬けと醤油で味付けしたものです。
(2017.07.28)
@ラム肉とニンニクの芽の味噌炒め
弟作。以前もラムとニンニクの芽の料理を挙げましたが、今回は味噌炒めです。(ほかに砂糖、七味唐辛子)
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20170524#1495608648
(塩麹を使った料理)
(2017.07.29)
@カラスカレイのシラタキ煮
煮崩れしやすいサカナを崩さず煮るのに有効なコンニャク類。今回はシラタキと煮ました。
コンニャクに含まれるアルカリ分が、肉は硬くし、魚は引き締めるのです。
(2017.07.30)
@コリンキーの料理2品
弟作。カボチャの仲間のコリンキー。半分をケチャップ、クミンシード、ヤマサの昆布だしで炒め、もう半分を茹でてマリネにしました。どちらも美味しい。(左がケチャップ炒め)
(2017,08.01)
今日の詩(2編:アメリカ関連)
アメリカセンダングサ(2)
以前この植物を取りあげてから 5、6年経った。
イカリの先のようなあの種は
動物の被毛にくっ付き運搬される
その種のしつこさはイノコヅチ以上だ。
今タエコ(飼い犬)の通う河原の道で
一面にこの草が生えている箇所がある
一方で農薬散布して絶やそうとしても
ポツネンとこの草が一本生き残っていることもある。
なんて強い植物か!
5、6年前には私自らこの草を除草したが
今となってはそれは多すぎて不可能だ。
アメリカセンダングサは、深く生態系に根差している。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20130708#1373252442 (:詩)
(2017,07.30)
夏の盛り
微かに見える枯れ木
近くでよく見れば
葉が幼虫に
集団食害されていた。
それはもう見事な丸裸だ
本来クワの木は虫を寄せつけない
物質(DNJ)を持っているが
そのバリアもこの虫にとっては
簡単に破られるものなのだ。
(2017.07.31)