鏡と槍の色々な物語:以前書いた詩と「ミラーマン」(特撮ドラマ)
@鏡
私は昔、
鏡であった。
人の姿を
正確に
映し出す
鏡であった。
でも
ある事件がもとで
鏡は割れた。
それはある女性を
巡るおぞましき
三角関係。
今は
人の姿を
歪んで映す。
鏡は
それを
良しとする。(2012.06.24)
以上の詩は、恋愛に振り回された私の苦悶を描いたものです。三角関係のもつれで煩悶した私の苦い思い出、思い出したくもありませんが、今でも私を縛るのです。それは、夏目漱石の傑作、「こころ」を彷彿させるインパクトでした。
参考過去ログ:夏目漱石の「こころ」〜三角関係の恐ろしさ
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20120429#1335696534
ちなみに、漱石の奥さんは「夏目鏡子」という名前でした。出来過ぎているような・・・
さて、鏡という道具は人類が持つ道具の中でも、重要で特異な位置にあります。道具として、女、女性、雌を示す記号「♀」は、まさしく「鏡を持つ者」と言う意味であり、2つの側面が照らしあい存在するという寓意があります(偶数)。ちなみに男、男性、雄を示すのは「♂」で、「槍を持つ者」です。雄の場合、1つの個体が単独で存在するという寓意があります(奇数)。
女性が偶数、男性が奇数であるという発想は中国の易経にも見られます。なお、その易経の八卦の一つには「離:り」というまさしく三角関係を意味する卦があります。八卦とは、「♪当たるも八卦、当たらぬも八卦」という歌に歌われる、自然現象とか人間関係の基本と考えられる8つのシンボルです。
以上の意味で、私は本来、鏡と槍を同時に持つ両性具有的だったのが、割れた鏡に喩えられる状態になったのですね。現在は槍一本もつ♂として生活しているわけです。やれやれ・・・
さて、私が幼いころ放映されていた特撮ドラマ(円谷プロ)に「ミラーマン」という名作があります。ウルトラマンほどメジャーではないのですが、佳作だと思います。最近はデアゴスティーニが円谷プロの作品群を発売していますので(2016.10.06現在)、一冊(第17号)買ってDVDを視聴しました。(5話、6話 収録。)面白かったですね。とくに、6話はミラーマンの弱点をインベーダーが突き、あやうくミラーマンが謀殺される瀬戸際になったのです。
それは、「鏡の男」なのに、鏡の中で敵と戦う時間が長くなると、死亡してしまうという点でした。ミラーマン(鏡京太郎)の父は2次元世界の住人で、3次元の女性と結ばれ、京太郎は生まれたとされます。この命の危機を救ったのは、父の精霊だったと言えますか。
今日のひと言:鏡は、科学の様々な場面で姿を見せます。化学では「光学異性体」というお互いが鏡を介して対称な分子がありますし、シンメトリーという現象を介して数学の群論が適用できる領域でもあります。また、このブログを書くにあたり、ルイス・キャロルの「鏡の国のアリス」も読もうとしましたが、案外読みにくく、オミットしました。

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今日の一品
@コールラビ上部のマヨネーズ和え
この冬、上手く肥大した茎が取れなかったコールラビ、上の茎葉を摘み取り試しに調理しました。硬いかと思っていたところ、北関東特産のアブラナ科野菜のかき菜くらいのもので、食べるに支障はありませんでした。
(2017.03.31)
@豚スライス肉のペペロンチーノ風
弟作。当初は唐辛子とニンニクを油で炒め、風味を抽出しようとしましたが、ニンニクが使いものにならず、あとからネギを入れて炒めました。それなりに美味しい。なお、唐辛子は昨年栽培した激辛唐辛子:羅帝の輪切りです。
(2017.04.01)
@マイタケ入りカルボナーラ・スパゲティ
麺を茹でる際、そこにちょっとマイタケを加え、ソースを掛けて食べました。とてもこのソースとマイタケは合います。
(2017.04.02)
@酢辣(スーラー)レンコン
皮を剥かず輪切りにした小分けのみじかなレンコンを、まずごま油と羅帝(↑)を炒めた鍋に入れ、少々炒め水を張り、醤油、ヤマサの昆布出汁、最後に梅サワー漬け(青梅:酢:砂糖=1:1:1にして漬けた複合調味料)を加えて完成。辛みと酸味がほどほどに調和する一品になりました。
(2017.04.02)
今日の詩
@山と海と水と
雪崩(なだれ)と津波は似ている
どちらも時速50−60kmで襲いかかり
木を薙ぎ倒し 家を壊し
人の命を奪っていく。
雪と言い 海水と言い
水が関わる現象
水の力は偉大だ
それは全てを流し去る。
山はその高さ 海はその深さが
水の猛威を引き出すのだ
最近の那須岳遭難事件は
その現れなのだろう。
(私には「山と海」というテーマがあります。山に関わる災害として、「山津波」と言うのもあります。それは降雨で緩んだ山が崩れる現象ですね。)
関連過去ログ:http://d.hatena.ne.jp/iirei/20060121 (詩:山と海の交合(SEX))
(2017.04.02)
今日の一首
夜目に白々
散り居りけりな
マグノリアは、ハクモクレン、コブシなど煌びやかな白花を咲かせる花木の総称です。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20170325#1490423474 のマグノリアの句参照。
(2017.04.03)