虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

中国の裁判制度〜これって人治主義なのか?

昔聞いたニュースで、恋人の女性の顔に強酸を掛け、その女性の容貌をメチャクチャにして、男は「一生(この女の)面倒を見るから」、と法廷で発言したのにも関わらず、法廷は「死刑」としていたことを覚えています。


中国は、私が思うに、いまだに旧来の中国のままであり、法治主義というより人治主義なのか、と思うことしきりでしたが、いまの中国の裁判制度を一瞥するのも良いかな、と思いました。


そこで(芸はないですが)、wikiの記述をたどってみます。

中国の裁判所は下から基層人民法院、中級人民法院、高級人民法院最高人民法院の4つの階層に分かれており、最高人民法院の院長(長官)及び副院長(副長官)及び判事(裁判官)は立法機関である全国人民代表大会によって任命される。最高人民法院に対応して最高人民検察院最高検察庁)がある。最高人民法院は下級の人民法院を指揮監督する。


中国の司法制度は二審制を採っており、事件の種類によって裁判が開始される法院の階層が異なる。たとえば基層人民法院で開始された裁判は中級人民法院までで審理が終了し、高級人民法院最高人民法院へ審理を移すことは認められない。ただし、日本の裁判所ではほとんど認められない再審が中国では広く適用されており、実質的には三審制に近いとも言われる。また、弁護士制度や陪審員制度もある。


この記述を読むかぎり、中国の法制度は、案外理路整然と組まれているような印象を持ちます。建前は二審制なのに実質は三審制であることは、案外意外です。つぎは日本の弁護士の森川伸吾さんのHPから。


中国には三審制度がない、制定法主義で、判例は法規範として扱わない。国家の最高権力はあくまで全人代常委会にある。・・・などなど。
  (この記述部分は引用ではありません。)

http://www.lec-jp.com/h-bunka/item/v5/wtr/china.html より。



今日のひと言:法体系が整っていても、やはり私は中国が人治主義であることに変わりはないと思います。全人代あたりで「反逆分子」とされた共産党員にはきつい裁きが待っているのですから。実に人が行い、すべての権限がわずか一握りの人に集中するほどに、「政治的」です。日本の場合、いわゆる「大津事件」で、当時のロシア皇太子、後のニコライ2世が暴漢に襲われた際、大審院判事、児島惟謙氏が被害者が国家元首級の者であるとしても、暴漢に通常の傷害事件に見合う刑を言い渡した事例が思いだされます。これこそ法治主義



法制度からみる現代中国の統治機構――その支配の実態と課題

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奏〓書―中国古代の裁判記録

奏〓書―中国古代の裁判記録

現代中国の裁判と法

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今日の料理


トンブリのマヨネーズ和え・茗荷・シークァーサー入り





これまでも作っていたトンブリ料理、ちょっと目先を変えて、2種類の調味料を使ってみました。案外美味しいです。


http://d.hatena.ne.jp/iirei/20110912#1315824896 参照。

 (2015.09.05)




@大和芋のすりおろし






粘りのある芋と言えば、自然薯を除けば、大和芋がベストです。長芋、山芋は水っぽくて、さほど粘りません。私の住む群馬県太田市の尾島地区が名産地です。摩り下ろした芋に、ワサビ、ヤマサの昆布汁を混ぜて一品とします。なお、むかしはこれに卵も加えていましたが、むしろ粘りが減ってしまうようなので、今は入れません。

 (2015.09.07)




@イナゴの佃煮





平たく言えば、バッタの仲間の佃煮です。食わず嫌いの人も多いでしょうが、これが案外美味しく、栄養価も高いです。私の大学時代の卒論指導教官であったM女史の場合、栃木でイナゴの佃煮を出されれば「驚くし」、長野県駒ケ根市でザザムシ(水生昆虫)の佃煮を出されれば、また「驚くし」・・・
幾分か、これらの食材について「見下す」という態度を取っていたと思います。

 (2015.09.07)




今日の詩


@文様





樹の根の節目に、
私は観た、
鼈甲、珊瑚、アイボリーに
匹敵する文様を。


この針葉樹は 長く
私の自宅の主人公だったが、
今も飼い犬の夏の避暑の日陰を
提供している。


今回、樹の文様に
注目してみると、
如何にも美しい
文様であったのだ。

 (2015.09.08)