虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「枯野抄の心理」〜ひねくれた芥川龍之介

優れた芸術家、宗教家には弟子が集まります。松尾芭蕉なら「蕉門の十哲」、釈迦なら「釈迦の十大弟子」、孔子なら「孔門の十哲」、キリストなら「キリストの12使徒」といったぐあいで、大体10名前後の弟子を取り上げることが多いようです。まず、面白い…

ウニの栄養価:ナマコに比肩するかな?

棘皮動物(きょくひどうぶつ)であるナマコは、驚くべき栄養価を持っています。@ナマコの栄養素(食材100g当たり) ・カルシウムが72mg ・マグネシウムが160mg ・亜鉛が0.2mg ・ビタミンB1が0.05mg ・ビタミンEが0.4mg @ナマコ…

江戸のことわざ〜「犬も歩けば棒に当たる」の裏と表

2005年に癌で亡くなられた漫画家・江戸民俗評論家の杉浦日向子さんの著作を読んでいて、江戸時代の町人の生活ぶりが印象に残りました。いわく、町人の男女とも、日頃は仕事もせずにぐうたらしており、夫は金がなくなる時だけ働きに出、妻は家事について…

網野善彦の動的日本中世史:定説を疑うのは大事だ。

歴史家として高名な網野善彦氏(1928−2004)。山梨県出身で東京大学文学部史学科卒業。私はこれまで彼の著作を読んだことがありませんでしたが、ブログ友達のid:hatehei666さんの示唆によって「列島の歴史を語る:藤沢・網野さんを囲む会」(本の森…

「JA全中」潰しはTPPへの参加の布石だ:姑息な安倍内閣

JA全中は正式名称「全国農業協同組合中央会」と言い、全国の農協に指導権を持つ、従来の農政においては中核的な組織です。その力を削ぐ目的の農協法改正を安倍内閣は狙っています。その心は・・・TPPに加入した後で、農業の強化を目指すということですが・・…

川柳入門書で川柳は詠めるようになるか?

結論から言って、入門書を読んでも、川柳(せんりゅう)が詠めるようになるのは難しいと思います。私が今回読んだのは「「全然知らない」から始める 川柳入門」(荒木清・日東書院・2008年7月初版)です。 解説によれば、同じ5・7・5の形式の俳句に比…