虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

接触性皮膚炎:この夏、私を襲った難病

接触性皮膚炎:この夏、私を襲った難病


今年(2020年)の夏(おもに8月)は体の異常に苦しめられました。内科的病気、泌尿器科的病気、皮膚科的病気、精神的病気(これは失恋ともいう)の4つの病気に苦しめられました。内科的にはある薬の量を半分にしたこと、これは少々私の対人的行動に影響を与えました。失恋、相手の女性が、むかし私が振った人とパターンが似た人だったので、経験済みで、むかしなら大きく落ち込んだでしょうが、ちょっと鬱になったくらいで、乗り切りました。


泌尿器科、皮膚科については、両方の科を併設している病院に行きました。メインは皮膚科でしたが、ちょっと心配だった前立腺の異常も確かめてもらいました。その結果、前立腺肥大も前立腺ガンも確認されませんでした。その際、肛門から手を突っ込み、前立腺にタッチするのですが、私は、「痛み」を覚えました。・・・もしかしたら、この痛みは、SEXをする時に女性が感じるものに近いかも、と思い、お互い全幅の信頼を持ち合っている女性(前述の人とは別の人)に訊いたところ、「それはある」という返事がもらえました。男性のペニスの運動に合わせ、女性は痛みを感じるのですね。前立腺を子宮に置き換えれば、あり得ることだと考えます。


泌尿器科的には、この検査後、尿意があっても、全然尿が出ず、膀胱の容量1500ml目いっぱい溜まって、やっと放尿出来たり、タチションでは出ず、便器に座ってやっと出ることもありました。利尿作用もあるビールを飲んでも、尿が出るどころか、全然尿意が湧いて来ない、膀胱に尿が貯まるのみ・・・異常事態でした。9月に入って、ほぼ正常になりましたが。


さて、いろいろな症状の締めくくりが、接触性皮膚炎です。これには難渋していて、いまでも完全には治っていません。発端は、夜眠るとき、皮膚を露出させていた体の部位(おもに右の手足の先端部分)の皮膚の皮がめくれるように剥落して、かなり広い範囲の皮膚が血で染まるのです。この症状を医師は「接触性皮膚炎」だと診断し、ステロイド剤(油性)と亜鉛華の貼り物を処方しました。でも、この処方は、ほとんど無効でした。


そもそも、先に触れた失恋相手の女性は、とても皮膚感覚が鋭く、彼女の許に逃げてきたフクロウの足輪を、優れた皮膚感覚を駆使して、外してあげた、と彼女は拙ブログに書いてきたことがあるのですが、「私もそんな皮膚感覚が欲しいな」と思っていたら、実際かなり指先が鋭くなったのです。ところが副産物として、私は手足の皮がひん剥けるようになりました。(下、右足)


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この病気、むしろ湿疹の部類だろうと考えて、乾燥させることをまずやってみました。幸いなことに、痒みはなかったので、乾燥させるまま、傷は治っていきます。ただこれはなかなか難しいことで、4、5日仕事に行かないならともかく、仕事に出るとするなら、カットバンを大小、患部に貼らなければなりません。この場合、手はよく洗うので、カットバンは水を貯え、患部の乾燥の邪魔をします。その都度、カットバンは家に帰ったら外し、また乾燥させる、出社時にはカットバンを貼る、の繰り返しでした。さらには、暑くても、ちゃんと衣類を着、靴下をはめ、手袋をして、睡眠中に予想外の出血をすることを抑えなければなりませんでした。(困ったことに、我が家にはエアコンがないのです・・・)


そして、ある事態が起き、私は閃きました。それは、就寝中に右手薬指にセットしていたカットバンの下から、血が滲んできたこと。・・・これって、「ナトリウム=カリウムバランス」の問題ではないかと。体はこの2つのミネラルバランスによって、平衡状態が保たれること、これは医学的な常識ですよね。体のナトリウム濃度が低くなると、体はナトリウムを濃縮するため、余分な水分を体外に排出しようとします。この出血はそれ故ではないかと。


そこで、赤穂の甘塩(にがり入り)、ドラッグストアで買ってきたクエン酸を調合してアイソメトリック飲料を作って飲みました。ブドウ糖を入れればポカリスエットと同じですが、カロリーは要らないので、酸味と塩味のドリンクを飲み、ナトリウムを積極的に摂っています。考えてみれば、私は特に夏、麦茶、ウーロン茶のようにカリウム優先の飲料を飲んだり、カリウム一杯のスイカを多食したりすることが多く(それは四季を通して、お茶を飲み、果物を食べていたのでしたが)、そのしっぺ返しがきたのだろうと思われたのです。夏ごとに皮膚疾患には悩んできたのです。また、尿の出が悪くなったのも、尿からナトリウムが過剰に出ていくことを防ぐ仕掛けだと思われるのです。


この飲料は、目に見えて傷を改善させてくれました。効果はあったと思っていますが、今度はナトリウムの過剰摂取に気を付けなければならないでしょうね。何といっても、ナトリウム、カリウムのバランスで、体は保たれているのですから。



今日のひと言:私は受験生時代、防衛医科大学校群馬大学医学部に合格していたので、医師になる未来もあったのですが、東京大学理科1類に数学科を目指して入学し、最終的には工学部都市工学科・衛生コースに進学しました。学問の境界領域にある「人の健康を考える工学」という学習内容だったので、さほど医学部と変わらない専門分野だったのですね。今回の考察がほんとに100%正しいかは、どんなもんでしょうかね。まあ、全然的外れではないでしょう。ステロイドをほとんど使わず、ほぼ接触性皮膚炎を治したのですから。




一冊できわめるステロイド診療ガイド

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  • 発売日: 2015/03/16
  • メディア: 単行本





今日の一品


クサギのゴマワサビドレッシング和え


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何度も取り上げているクサギですが、今回はゴマワサビドレッシングで和えました。ほろ苦い味でなかなかオツです。

 (2020.09.19)



@マッシュポテト


たまに作ります。まず芋(400gくらい)を洗って芽を取り、レンジで10分チン。


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冷水で冷やす。


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皮を剥き、


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丼に取り、フォークでつぶし、マヨネーズ、塩、胡椒を加えさらにつぶす。


最後の工程は、粘り強い弟にやってもらいました。そういえば、ここ数年、フードプロセッサーを使っていません。全部で30分くらいか。

 (2020.09.20)



@ナスの煮びたし


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ほんとにこの料理がそう呼ばれるか解りませんが、私はそう呼びます。切って晒し、筋目を入れたナスを、水、昆布汁(ヤマサ)、蜂蜜を溶かしたフライパンでフタをして4、5分蒸らして、皿に取り、卸しショウガ、かつお節を振りかけて完成。美味しゅうございました(岸朝子

 (2020.09.23)






今日の詩


@貝殻を撒く


溜まりに溜まった
食べたあとの貝殻。
これってカルシウムを主体とする
ミネラルの塊。


兼ねてから肥料にと考えていたが
家を人手にわたすことになるなら
庭の始末をする必要があると
二の足を踏んでいた。


――でもいいや、
たっぷり撒いて
育つ草草の糧にしてやろう。
えいやっ、と気前よく撒いた。


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バケツ一杯の貝殻


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撒いたあと


 (2020.09.19)




今日の二句


踏切に
車乏しき
祝祭日


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私は仕事です。

 (2020.09.21)



あな目出た
勝者迎える
絨毯や


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ポリゴナム・ヴィクトリーカーペット(ヒメツルソバタデ科)です。葉にV字が見えます。

 (2020.09.22)


 



写真集



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謎の黄花:崖にあり(2020.09.19)


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猫ちゃん(2020.09.22)