江戸時代末期の浮世絵師・歌川国芳(うたかわくによし:1797−1861)の作品は美しいのか、検討したいと思います。Wikipedia から。
画号は一勇斎といい、後に彩芳舎、朝桜楼、雪谷、仙真とも号した。歌川を称し、狂歌の号に柳燕、隠号に一妙開程芳といった。江戸時代末期を代表する浮世絵師の一人であり、画想の豊かさ、斬新なデザイン力、奇想天外なアイデア、確実なデッサン力を持ち、浮世絵の枠にとどまらない広範な魅力を持つ作品を多数生み出した。
資料は以下の本です。
アート・ビギナーズ・コレクション もっと知りたい歌川国芳 生涯と作品
悳(いさお)俊彦 東京美術 2008年3月5日初版 1600円
@坂田怪童丸 天保7(1836)年
国芳は金太郎が好きでよく画題にしていました。金太郎の赤と鯉の黒の対比が面白いです。元気溌剌、実に美しいと思います。
@通俗水滸伝豪傑百八人の壱人 短冥次郎阮小吾 文政末期
どうもこの刺青がいけません。私には、美を感じられません。蛙の卵みたい。また、描線が整理されておらず、乱雑であるとの感を持ちます。私にとって、簡潔に整理された絵はそれだけで、価値あるものです。畠中恵さんの「しゃばけ」シリーズの挿絵を描いた柴田ゆうさんとか、独自の少年漫画を描いた高橋葉介(たかはしようすけ)さんを旨とします。そういった意味で、週刊少年ジャンプは、描線が荒い作品が多く、ここ10年ほど手にしていなかったのですが、ある人の情報では、編集部に提出する原稿は、線が整わなくても(未完成でも)半強制的に回収し、雑誌に載せますが、コミック化(単行本化)するときには綺麗な描線で掲載してあげるとのことでした。
参考過去ログ
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20070626 :柴田ゆう・絹の手触り
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20111226#1324894547 :高橋葉介・その華麗なる描線
@暑中の夕立 弘化4−嘉永2(1847−1849)頃
女3人が、雨のなか草履を脱いで、立ったまま井戸端会議をしている。時代が変わっても、女性の習性は変わらないのですね。この絵の場合、上空からの縦線は、もちろん雨ですから、描線は必然的に自然なものであり、描線は汚くありません。
今日のひと言:江戸時代の画壇はきわめて充実していて、日本におけるルネサンス期であると言っても過言ではないでしょう。国芳もそれを担った一人なのだと思います。まあ、美しいと断言できる絵をいくつも描いてるようですし。国芳の絵画、描線の美しさについては、スレスレ合格でしょう。
歌川国芳: 遊戯と反骨の奇才絵師 (傑作浮世絵コレクション)
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もっと知りたい歌川国芳―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)
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今日の一品
@スンドゥプスープのヒモカワうどん
前日の晩食べた韓国の豆腐料理のタレをヒモカワうどんの汁にしました。スープの有効利用。
(2017.03.07)
@フキノトウ・トースト
先日作った「フキノトウ味噌」(http://d.hatena.ne.jp/iirei/20170307#1488891335)
をジャムがわりにトーストに塗って食べました。「フキノトウ味噌ジャム」。なにやら外見が似ているベジマイトより美味しかったです。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20090814#1250231342
: ベジマイト・・・その強烈な個性
(2017.03.08)
@セパレートラーメン
最近は、ラーメンの麺とスープが別個に買えて便利な時代です。両方あわせて150円くらいで買えるのがお得です。そんな訳で「セパレート」なわけ。具を沢山入れました・・・メンマ、シイタケ、茹で卵、ナス(調理済み)、板海苔、ネギ。
(2017.03.11)
@鶏ムネ肉の味噌・コチュジャン煮
切り分けた胸肉を茹でて、改めて味噌・コチュジャン・砂糖を混ぜたタレ(+水)で茹で、水気がなくなったところでオレガノを振ります。
(2017.03.11)
今日の詩
@意味不明な貼物
↑のような貼物があった。
犬に糞をさせないでください。
愛犬も家族の一員ですから
・・・犬だって糞はする。
それは人間も同じ。
排泄できなければ死ぬ。
どこで糞をさせるか
明記していないので
この貼物は無意味なのだ。
二行目はますます解らん。
もしかして、飼い主の子供が
道で排便することを想定しているのか?
(2017.03.10)