韓流ドラマの深層〜「歴史」好きな韓国人
私は、韓流ドラマがどんなものか、噂には聞いていますが、日本での韓流ドラマの流行の引き金になった「冬のソナタ」も、歴史物として名高い「チャングムの誓い」も観たことがありません。それなのに、これらテレビドラマに通低する特徴が見えますので、この稿で開陳したいと思います。
韓流ドラマは大きく現代劇と時代劇が拮抗するように放映されていて、中には日本の「おしん」のように視聴率が50%超の作品も数多くあります。それは現代劇も時代劇も等しく、です。現代日本では、これほどの視聴率が取れる番組は、もはやありません。その分、韓国人の熱気を感じるのです。
さて、時代劇の中心は宮廷物であり、とくに李氏朝鮮(1392−1910)の宮廷物語がほとんど全てです。この国は李成桂が1392年に国を作り、1910年に日本に併合されるまで、かれこれ518年も続いた長命国家なのです。
門外漢にはなかなか理解できないことですが、これほど一つの王朝に材を取った作品があまた制作されるとは、彼らの意識はなかなか忖度できません。もちろん、李氏朝鮮の過去の栄光に自分を重ねるといったスタンスがあると考えられます。
ところで、現代劇のドラマで「宮〜Love in Palace :クン・ラブ・インパレス」という作品があり、この作品は、ある若い韓国人女性が「ひょん」なことから現代の王朝に迎えられ、王朝での恋愛模様をエンジョイするというお話です。もちろん、現在の韓国には王朝がありませんので、これはまったくの絵空事なのですが、このドラマはひろく韓国民に受け入れられたものになっています。一説にこの王朝は、日本の皇室のことである、そうです。(友人の女性の情報。)
一方、日本の王朝・朝廷に目を転じると、面白いことに日本では朝廷のことを前面に押し出すドラマは数えるしかありません。大河ドラマでも、「太平記」のように後醍醐天皇が重要な役割を演じる話は例外として、天皇、そして天皇家ほとんど主役にはなりません。スペシャル時代劇としてNHKが「聖徳太子」「大化の改新」「大仏開眼」などのドラマを放送したことがあります・・・これらは一様に晴れ晴れしいお話ですが、これらの番組は特別だと思います。民放ではこのような歴史ドラマは皆無だと思います。今現在、娯楽時代劇でさえ放送していませんものね。日本人の深層心理では、皇室・天皇を話題にするのは恐れ多いとなっているのかも知れません。だから現状の日本社会は天皇についてのことには正面から向き合わないのかも知れません。
一方、韓国では、李氏朝鮮の時代に回帰したいという願望があり、輝かしかった過去を追体験できる韓流時代劇の視聴率が高いのでしょう。纏めると、韓国はもはや持ち得ないものを「ない物ねだり」する心理があり、いまだ持っている日本はその存在に「恐れを抱く」心理があるのでしょう。
今日のひと言:今回参照したHPなどでは、各種ドラマのレヴュアーが各ドラマそれぞれの推薦文を書いていますが、すべて女性でした。・・・!!これほどまでに男性が観ず、女性が観る映像も、なかなかないですね。
参考HP
一度は見ておきたい!!【高視聴率】オススメ韓国ドラマNAVERまとめ
http://matome.naver.jp/odai/2133540657833140301
韓ドラベスト時代劇
http://thats-entame.xsrv.jp/skandra/jidai_best.html
(いずれも引用しておらず)
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今日の一品
@沖縄「もずく」の塩天ぷら
スーパーの惣菜で目に留まった商品。これまでオカヒジキの天ぷらは食べたことがありますので、抵抗なく食せました。
(2016.07.19)
@サワラの塩麹・ケチャップ焼き
弟作。塩麹を単味でなく使ったアイディア料理。はじめにケチャップを付け、塩麹に数時間漬け、焼きます。
(2016.07.19)
@オクラのナムル
(2016.07.20)
@コールラビの煮物
球部が裂けたり、小さかったりと作柄は悪かったですが、煮物にしてみました。この作物はキャベツの仲間で茎が肥大します。味は蕪に似ているかも。ちょっと硬いけれども、まあ食べられました。
(2016.07.21)
今日の詩
@アルバトロスと五位鷺
優雅に翼を休めて憩う
五位鷺(ごいさぎ)
ひとたび飛び立つと
雲を呼んで飛翔する
ところが翼をもがれた
五位鷺は
地上に落ちて
犬や猫の餌食となるのみ
ボードレールは詠んだ
雄大なるアルバトロスも
船の上に落ちては
ただのでくの坊のアホウドリ。
アルバトロス=アホウドリ。ボードレールは、世俗の脅威に翻弄される詩人の悲しみを詠ったものと思われます。
(2016.07.19)
今日の一句
蓮池で
涼むや青き
メダカかな
散歩の途中立ち寄った川沿いの公園、そこの蓮池で青い色をしたメダカ・・・もしかしてグッピー?・・・が泳いていました。川風と緑陰が涼しい公園です。
(2016.07.20)