虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

J-POPって、何?:作品ではなく商品としての音楽

いわゆるJ-POPとはどんな音楽か、調べてみました。wikiより。


J-POP(ジェイポップ、英: Japanese Popの略)は、日本のポピュラー音楽、ポップ・ミュージックを指す言葉である。特に1990年代から次世代にかけて若者が歌唱する曲のジャンルである。


(1988年)J-WAVEの斎藤日出夫常務(現・代表取締役社長)がレコード会社の邦楽担当者らと会議を行い、「J-POP」という言葉が誕生した。この名称はマスメディア上のカテゴリーのひとつとして誕生し、それにふさわしい音楽を売り手側が分類しているという点において、グラム・パンク・グランジオルタナティブ・ロック・ヒップホップなどといった他の音楽ジャンルと異なる、大きな特徴といえる。


一般に使用されるようになるまでにはしばらくの歳月を要し、定着したのは1993年から1995年頃とされる。なお、1993年という年は日本プロサッカーリーグJリーグ)が始まった年であり、「Jリーグ」は同年の「新語・流行語大賞」に選ばれている。1995年春には「J-ROCKマガジン」が創刊され、雑誌と連動したテレビ番組「J-ROCK ARTIST COUNT DOWN 50」が人気となり、マスメディアでポップスとロックを区別する形でも使われるようになった。


(1990年代)CDをはじめとしたデジタル技術は音楽制作現場においても革変をもたらした。デジタル技術による音楽制作は人・時間・予算の大幅な削減を可能にし、楽曲の大量生産が可能となった。また、シーケンサーやサンプリング・シンセサイザーMIDIなどの技術により楽器を実際に弾く事無く楽曲を作成する事も可能となり、その技術にいち早く注目し実際に成功を収めたミュージシャンとして小室哲哉がいる。


しかし、制作環境のデジタル化に伴いそれまで製作現場で実際に楽器を演奏していたスタジオミュージシャンの仕事が激減するなどの弊害も生まれている。こうした制作環境の変化に伴う大量生産による音楽制作は確かにミリオンヒットが出現する確率は高まるが、没個性化・質の低下が進み、音楽が消耗品として見られるようになるなど、批判の声もある。ソニー・ミュージックエンタテインメント(当時)の坂本通夫は、1991年を音楽業界の転換点として「音楽が作品から商品に移り変わった時」と語っている。


2010年になるとシングル盤ばかりかアルバム盤もミリオンセラーとなる作品が少なくなっている(2010年発売のアルバム盤で年度内にミリオンを突破したのは2作のみ)。さらに2010年のオリコン年間シングルランキングはAKB48と嵐の2組のみでTOP10を独占するなど、特にシングル盤においてアイドルグループとその他アーティストとの売上の格差が大幅に拡大した。一方で、日本レコード協会が発表した2010年のRIAJ有料音楽配信チャートの着うたフル年間チャートでは、AKB48の楽曲は「ヘビーローテーション」の12位が最高であり、着うたフルを配信していない嵐はチャート対象外である。


1タイトルにつき3種類以上のタイプ別版を発売するアイドル曲が上位にきたり、一般にAKB商法やK-POP商法と呼ばれる、メンバーとの握手やハイタッチ、ファンミと呼ばれるファンミーティング応募券などの特典を付けることにより、熱心なファンがタイプ別版を揃えるだけではなく同じ商品をさらに複数枚買うようなセールス方法が常態化したことも挙げられる。

幾つか興味深い点があります。


1)J-POPと言う名称はマスメディア上のカテゴリーのひとつとして誕生し、それにふさわしい音楽を売り手側が分類しているという点


2)1993年に始まった、サッカー「Jリーグ」との名称上の類似点で認知度が高まったこと


3)ソニー・ミュージックエンタテインメント(当時)の坂本通夫は、1991年を音楽業界の転換点として「音楽が作品から商品に移り変わった時」と語っている。


4)悪辣な商法・・・AKB商法やK-POP商法の台頭


・・・これら4点ほどの問題点が挙げられるでしょう。まさに音楽の「商品」化であり、作品に対する「リスペクト:敬意」がありません。そして現在の「いびつ」なCDの浪費には、開いた口が塞がりません。



今日のひと言:以前、過去ログで取り上げたのですが、男女混成バンドである「Every Little thing」の「Fragile」は、セリフの多い・こなれていない橋田壽賀子の脚本のように、こなれず幼い歌詞で、歌詞にあまり芸術的な彫琢がありません。こんな曲も売れるのですねえ。先輩格の「Le coupleル・クプル」の濃密な恋愛描写(性愛描写ではなく!)には及びもしません。ましてや、AKB48は、「お子様ランチ」以下ですね。・・・これらの曲が持て囃されるのは、その音楽を聴く者の多くの人が、「幼い」精神を持っているからだと思います。


参考過去ログ  http://d.hatena.ne.jp/iirei/20091003#1254544248

     :ル・クプル、カズン、エブリリトルシング〜その音楽性の変遷



J―POPで創る中学道徳授業

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AKB48の経済学

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AKB48とブラック企業 (イースト新書)

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今日の料理


@鶏胸肉とピーマンの甜麺醤炒め





弟作。甜麺醤(てんめんじゃん)も弟が買ってきました。小さく切った肉と細切りにしたピーマンを、甜麺醤と塩少々で炒めました。とくにピーマンの風味が光ります。

 (2015.05.13)




@ソラマメのケチャップ・コチュジャン和え





今が旬のソラマメを茹で、かるく塩を振り、ケチャップとコチュジャンで和えました。一晩置けば味がなじむかも。

 (2015.05.14)




@オクラ・大和芋・卵の炒め物





弟作。オクラ料理のレパートリーを広げるようにと。使った食材は、成分表示のように先のものが多く使ったものです。以上を、ケチャップとヤマサの昆布だしを使い、オリーブオイルで炒めました。

 (2015.05.15)




@含め煮高野豆腐





あらかじめ一口大に切ってある高野豆腐を、添付された粉末状のタレを沸騰させ、高野豆腐を投げ入れ、吸収させて食卓に。麩と同じで、「他の素材からの味を自分のものに出来る」ので、重宝します。

 (2015.05.16)





今日の二句



ツワの葉に
カエル二匹が
憩いけり




ツワとはツワブキのこと。アマガエルは、猫と並んで、快適な場所を見つける名人です。

 (2015.05.15)




黒猫と
時めき見れば
電気線





図書館からの帰り、とあるミニビルの階段のたもとで、一瞬、黒猫をみたように思ったのですが・・・

 (2015.05.17)