拝啓、名市長・獅山向洋さま
はじめてお便りいたします。不明にして、私は12月26日まで、あなたのことを存知あげませんでした。この日、「バカ」裁判の大阪高裁の判決が出て、あなたの勝訴になりました。滋賀県彦根市の職員の飲酒運転の報告の義務付けを不問に付す決定をしたあなたに、週刊新潮が喧嘩を売り、あなたを「バカ市長」扱いにしたことに対し、法廷闘争をしかけたわけでしたね。
それは、もともとヤメ検弁護士のあなたにとっては実力のみせどころだったんでしょう。一審ではあなたが敗訴、二審で勝訴したわけですが、2200万円の名誉毀損の代償を計上したあなたにとって、たった22万円しか勝ち取れなかったのが残念だったことでしょう。最高裁ではどうなるのでしょうかね。
それにしても、飲酒運転の件、正直に申告した者には罰則を科す、というのは「飲酒運転のやり得」という風潮を呼ぶのではないか、と思うのですが、いかがでしょうか?
私が特に驚いたのは、あなたが「私は京都大学を出て、弁護士をしていたのだから・バカではない」とTV画面上で披瀝していたことです。とっても、類型的な区分付けだと思われます。私などは、東京大学を出ていますが、自分が(学歴、経歴ともに)バカだと思う場面によく遭遇したものですが、あなたはそんな場面を一度も、たった一度も経験せずにやってこられたのだなあ、と、羨望の念を禁じえません。
また、自らを称して「バカ市長ではない、名市長だ。」というセンスにも、私は憧憬の念を禁じえません。
もしかしたら、史上稀に見る「お山の大将」?
また、認知症の人を「バカ」扱いして、非難囂囂(ひなんごうごう)、その発言を撤回したことも、あなたが名市長である証左になりますね。とってもナイスです。これも、とっても、類型的な区分付けですね。
彦根藩400年記念イベントのキャラクター「ひこにゃん」の著作権問題にもディープに絡む、あなたの政治家としてのスタンスにも興味があります。「ひこにゃん」の権利は市側にあるとしたそうですね。
ところで、「バカ」と「アホウ」ですが、関西弁で「アホウ」と呼ばれてもあまり腹が立たないのに、「バカ」と呼ばれるとめっちゃ腹が立つということはあるでしょうね。東京に本部のある「週刊新潮」が、バカという関東的な表現を使ったから、あなたは立腹なさったのでしょうね。そうです、「バカ」ではなく「アホウ」だったら良かったのです。悪いのは「週刊新潮」です。
敬具
07.12.29 森下礼
参考HP 獅山向洋(ししやまこうよう) 彦根市 (Wikipedia)
http://blog.livedoor.jp/kingcurtis/archives/50319761.html
http://www18.atwiki.jp/jinbutu56/pages/20.html
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20071227p301.htm
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