虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

2017-01-01から1年間の記事一覧

上田敏と海潮音〜近代の西欧詩の名解説者

上田敏と彼の訳詩集「海潮音:かいちょうおん」は、日本に西欧の詩を紹介したことでよく知られています。この人と海潮音について、wikiから引いてきますと 上田敏:上田 敏(うえだ びん、1874年(明治7年)10月30日 - 1916年(大正5年)7月9日)は、文学者…

『ヒトはなぜ戦争をするのか? アインシュタインとフロイトの往復書簡』

アインシュタイン(1879―1955)といえば、20世紀最大の天才物理学者と呼ばれた大学者、フロイト(1856−1939)は卓越した心理学者で、夢、無意識を研究した大学者。ふたりともユダヤ人でした。なぜこの二人が往復書簡を取り交わしたかとい…

「青の時代」(三島由紀夫)とホリエモン:東大の金看板

三島由紀夫の「青の時代」は、終戦間もない時期に高利貸しとして名を馳せた現役東大法学部生の栄光と挫折を綴った小説です。もちろんモデルがあり、彼は「光クラブ」の社長をしていましたが、小説の中では「太陽カンパニイ」という会社に名を変えています。 …

エキノコックス:北からキタキツネと共に来た怖い寄生虫

私が「エキノコックス」という寄生虫を知ったのが、いつのころだったか、不明確ですが、かれこれ10数年前、埼玉県行田市で、エキノコックスを持つ犬が発見されたという情報を耳にし、「ああ、あの病魔がついに目と鼻の先まできたか!」、と戦慄しました。…

牛丼屋に外国人労働者が増えた訳。(+移民の是非)

私は牛丼が嫌いではなく(この料理はすき焼きのバリエーションだと思っています)、ごくたまに「すき家」に寄ります。(ただ単に「すき家」、「吉野家」、「松屋」のなかで一番美味しいから。)この前昼に行って気づいたことですが、従業員の大部分が外国人…

マーガリンの危険性:シス脂肪酸とトランス脂肪酸の悪戯

「高価な」バターの代わりに生産・発売された「廉価な」マーガリン、実は案外危険だという事実をご存知ですか?それは、マーガリンの持つ「異性体」の製造過程にさかのぼります。異性体とは、単純に分子を構成する原子をつらつら並べただけでは同じで、区別…

「希望の塾」(by 小池百合子)・・・なんだ、詰まらん。希望は悪徳。

人類を苦しめようと考えたゼウスは、各神々の美点を集めた女を創造しました。「パンドラ=全てのものを与えられた女」。彼女はエピメティウスに嫁ぎましたが、ある箱を持たされ、「全ての悪が入っているので・空けてはならない」と言い渡されます。でも、好…

五穀の名の由来:腹持ちが良いので餅。その他もろもろ。

いつか「もち:餅」の語源はなにかと考えていて、「腹持ちが良い」からモチではないかと思いついたところ、ネット上で、確かにそのアイディアが正しいことが解りました。でもこのままでは一ブログになりませんので、考える範囲をいわゆる「五穀:稲、麦、ア…

葉桜と魔笛(太宰治の超短編):太宰もなかなかやるじゃん。

この超短編は5、6分あれば読めてしまいますが、太宰作品にしては明るい作品だと思います。時は明治時代で、季節は4、5月かと推察されますが、はっきりしたことは解りません。また、魔笛とは軍艦の礼砲、口笛など、いくつかその正体が挙げられるようです…

葉桜と魔笛(太宰治の超短編):太宰もなかなかやるじゃん。