虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

エッセイ、随筆、コラム:その違い&エッセイストで良かった!

エッセイ、随筆、コラム:その違い&エッセイストで良かった!


コラムとは、新聞や雑誌などの短評欄。また、囲み記事のこと。
コラムは「円柱」を意味するラテン語に由来し、円柱状のものや縦の列(カラム)を意味するようになり、新聞などの「縦の欄」の意味も持つようになった。
更に、そこに書かれる記事も意味するようになり、コラムは短い評論の意味でも使われるようになった。
エッセイ(エッセー)とは、自由な形式で書かれた散文。随筆。随想のこと。
エッセイは「試み」を意味するフランス語に由来し、モンテーニュが「判断力の試み」として書いた散文形式の文学「エセー(Les Essais)」から、日本でいう「随筆」や「随想」の意味となったものである。

エッセイとコラムは、結果として内容的に同じになることはあるが、基本的な違いとして、コラムは新聞や雑誌などの特定部分に発表されることを前提に書かれており、多くの人が知っていることをテーマに、分析したり、個人的な感想を述べたりした文章。
エッセイは、発表する場が決まっているとは限らないもので、体験や見聞、日ごろ感じていることなどを自由な形式で書き記した文章である。

違いがわかる事典  「コラム」と「エッセイ」のちがい
https://chigai-allguide.com/%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%81%A8%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%BB%E3%82%A4/

以上の記述で、コラムやエッセイについて過不足なく理解できると思います。これからは付随的なことを書こうと思います。コラムに関連すると思われる化学分析の機材に「カラム」というものがあります。これは「曲がった部分のある円柱」と言え、ガスクロマトグラフィー分析のとき、溶剤に溶かした試料を通し、含有物質をカラムの充填物への親密さの違いから、カラムを通過する速さで区分けし、物質ごとに別々に検知器に掛かるようにし、その含有物質の濃度を測るという実験で使用するものです。



エッセイの場合、フランス語の”essayer”(試行する、試してみる、テストする)という言葉が起源になっていて、その名詞化されたのが”le essai”=エッセイです。


随筆という日本的な文芸ジャンルが、イコール・エッセイであるとは、私には思われません。「筆に従う」ということが随筆の意味であるとすると、文章の手だれ、たとえば清少納言枕草子)、鴨長明方丈記)、吉田兼好徒然草)などの、名文が頭に浮かぶのですが、これらの文章は、いずれも著者の持つ有象無象の蓄積を開陳したものだと思われ、エッセイの本義的な「試す」という精神的冒険を感じないのです。つまりは、エッセイの場合、随筆より強い精神的冒険が要求されるのだと思います。それでこそ、テスト(実験)であるエッセイが持つ緊張感が有益になると思います。


コラムとエッセイの比較、引用した文章にあるように、新聞や雑誌の「埋め草」として書かれるのは、エッセイよりもコラムであり、思想を制限文字数以内に収める名人芸が必要とされるのでしょう。ただ、決められた効果が依頼主から委託された意味以上になることはあまり考えにくく、やはり「埋め草」であるという憾み(うらみ)は消えないでしょう。



今日のひと言:以上の考察をした末(試行したこと)、3者よく似ているけど、私はエッセイを書く人エッセイストを名乗っていて、良かったと思います。


なお、過去ログで会心の作を一篇挙げておきます。

iirei.hatenablog.com

:世界観の表出としてのエッセイ(山本一力深沢七郎





女子刑務所へ入っていました (バンブーコミックス エッセイセレクション)

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つたえるエッセイ―心にとどく文章の書き方

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人間滅亡の唄 (新潮文庫)

人間滅亡の唄 (新潮文庫)



   

今日の一品


@ウコギ飯


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ウド、タラ、コシアブラ朝鮮人参を含むウコギ科の、名称の謂われとなったウコギ。刻んで炊き立てのご飯に混ぜます。少々苦みがあり、救荒食としても有名。

 (2019.04.07)



@鶏燻製と豆苗の炒め物


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弟作。エンドウ豆のスプラウト、豆苗(とうみょう)は、肉類と相性がいいようです。

 (2019.04.07)



コンフリー入り味噌汁


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コンフリームラサキ科のハーブ。タンパク質、ビタミンB12などを含む栄養豊富な草ですが、特に根にピロリジジン・アルカロイドを含むので、食べ過ぎないようにします。甘くて柔らかく、美味しいハーブです。

 (2019.04.08)



@白菜と豚肉煮


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弟作。水・ホンだしを鍋に入れ、白菜、豚肉を投入、煮て、ミリン、オカカふりかけ、最後に醤油を加えてもう少し煮込み、火から降ろす。

 (2019.04.09)





今日の四句


褪せてなお
老い花誇る
ツバキ花


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 (2019.04.07)



この雄姿
雪被りたる
赤城山


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 (2019.04.11)



紅梅の
狂おしく咲く
あの時も


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東京で暮らしていた時、近くの神社の紅梅の「赤さ」に圧倒されたのです。その再現。

 (2019.04.12)




その時を
逃さず散りぬ
桜田


五輪相の桜田義孝議員が、またぞろ失言(妄言)を吐き、辞任したという事実。自民党の党人派はバカばっかりなようです。

 (2019,04.11)・・・川柳