安倍晋三元首相の「国葬」:ひろく葬式について考える(随想録―番外編)
安倍晋三元首相の「国葬」:ひろく葬式について考える(随想録―番外編)
安倍晋三が、生前行なっていた悪行の数々を考えると、彼に「国葬」を報いるのは、どうかとも思うし、安倍を暗殺した山上徹也に拍手を送りたいくらいだ。だいたい、モリ・カケ・サクラ問題などで、彼が国会答弁でついた嘘は100数回に上るというから、いかに安倍が国会・国民に不誠実に向き合ったかが解ろうもの。ましてや、まやかしでしかない「アベノミクス」で日本の国力をいかに削いだか、計算もしようがない。
さて、たいていの国は、国葬と言えば「政治家」「軍人」を対象にすることが圧倒的に多い。日本はもちろんそうだし、これは国葬の鉄則であろう。もちろん例外もあり、ジャマイカでは、レゲエ歌手のボブ・マーリーを国葬にしているし、「文化大国」を自認するフランスでは、ガブリエル・フォーレ(作曲家)、アナトール・フランス(小説家)、ポール・ヴァレリー(詩人)などが国葬にされている。もっとも、割り引いて考えると、彼らの芸術は、とてもフランスの一般庶民には理解されないだろうから、これはフランスの虚栄心の表明だと言っても良いかも知れない。
さて、我が家では、2人兄弟で暮らしているが、どっちが先に死んでも、葬式自体をやらない。死体は速やかに群馬大学医学部に引き取ってもらい、病理解剖に付されたのち、焼いた骨を、共同骨置き場に置く・・・それだけのことだ。別れの挨拶も、「お迎え」がくるまでに済ませるのだ。このような一連のプロセスを「献体」と呼ぶ。我々は、葬式に纏わるようなどんな宗教も信じていない。まあ、そう宣言されて、「我々の宗教こそ、葬式には関係ありません。」と言える宗教団体も、たぶんないであろう。
(2022.08.27)
乾歌(個体)と坤歌(液体):ほとんど全ての楽曲を選り分ける(随想録―37)
乾歌(個体)と坤歌(液体):ほとんど全ての楽曲を選り分ける(随想録―37)
易経(えききょう:中国の占術書&哲学書)に関連して、「乾坤一擲」(けんこんいってき)という言葉があります。乾(けん)は、男・父・大空を意味し、坤(こん)は女・母・大地を意味していて、乾坤一擲は、世界・天地すべてを投げうって行う大勝負という意味になります。この乾・坤2つで、おおくの楽曲が分類できると思いますので、以下考察してみます。
まず、乾歌は、絶対的に「個人:固い個体のような」歌です。「そんな歌があるのか?」と思われるなら、それは普通の反応です。こんな歌はどうでしょう?「♪ヴィデオを観ているお前、お前だよ!お前は、これから屠殺される牛に過ぎないんだよ」この一節は、イギリスのニューウエイヴ・バンド「Killing Joke:キツイ冗談」の「Requiem:鎮魂歌」から引いてきました。ここには、思いやりも愛情も、一切ありません。ヴィデオに興じる人を、激しく罵倒しているのです。
Requiem
ヴィデオに興じ続けるのは、ほんの一例でしょうが、一つのことばかりずっとやっているのは、その人を馬鹿に変えてしまいます。その点を衝き、個として自立しろよ、と手荒いメッセージを発しているのです。このような歌は、さほど多くないとは言え、存在します。
もう1例挙げると、中森明菜の「Desire」なんかも、乾歌だと言えるでしょう。恋人といても、決して満たされない、と歌う個人の歌ですから。
Desire
一方、坤歌は、二つの存在が、その関係性において、「溶け合う」という意味内容の歌、つまりラブ・ソングのことを指します。その意味で液体の歌としました。この種の歌は、世にある歌の大部分を占めます。日本の歌では、松田聖子や岩崎宏美、近くは「あいみょん」などもこのカテゴリーに入るでしょう。
ちなみに、過去USBメモリーに収録した歌を、以上の分類のように、乾坤25曲くらいづつ、集めてみました。たとえば乾歌なら、「Thatness and Thereness:坂本龍一」「ジャイアントロボ:むかしの実写版TVドラマ」「Will:アニメ封神演義主題歌:米倉千尋」「国盗り物語:NHK大河ドラマ」「純情きらり:NHK朝ドラ、宮崎あおい主演」などで、坤歌としては「Chopstick:NiziU」「honey:ラルクアンシエル」「マリーゴールド:あいみょん」
「春の予感~I’ve been mellow:尾崎亜美」「コッペリア:バレエ音楽」などを集めました。
PS:固体、液体といえば気体ですが、これについては、なかなか例が挙がりませんが、モーツァルトなんか、それに入る気がします。哀しいけれど、軽やか。交響曲第40番などがそれにあたる曲です。
交響曲第40番第1楽章
(2022.07.26)
今日の詩
@言葉の力を私は信じる
タンブラー(tumblr.)は
ブログとSNSの中間のようなメディアだ。
自分が描いたか、人が描いたかを問わず、
見事な画像を張り付ける者は多い。
それだけではinstagramだが、
文字による詩を書き続ける者も多い。
私は、というと、写真もイラストも上げるが、
正直、タンブラーの人の技術には追いつけない。
ただ一つ、私が頼りとするのは、
リプライ(コメント)だ。
私は、大いに気に入ったブログには
リプライを入れる。
なるべく気の利いた文章(ないし語句)を
送ることにしている。
意外なことに、タンブラーをやる人の多くは
「好き」マークを付けるだけで、帰っていく。
リプライを付けるのが苦手な人が多い。私がリプライを送って、
私のブログを見に来て、足跡を残す人も増えてきた。
タンブラーを始めて4か月でフォロワーが39人になった。
これって、上出来だと私は考える。
(2022.08.12)
今日の一首
扉
この黒光りする扉は
いったいどんな世界に
通じるのだろう?
この扉の先に待つのは、
歓喜か絶望か?
(2022.08.24)
今日の5句
壁伝う
見事なパターン
枯れたツタ
家の持ち主は引っ越しました。
(2022.07.20)
緑山
やがて赤山
コキアかな
種を膨れさせて、トンブリという食材を作れます。
(2022.07.23)
ヒルガオや
淫乱女が
そこかしこ
フランス映画で、売春婦の異名がヒルガオでした。
(2022.07.23)
柿の実の
赤子なりしか
実りつつ
(2022.07.24)
クサギ花
白妙花弁
茶花かな
(2022.08.19)