虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

蛇と目が合う(詩)+K-popはJ-popより将来性があると思う(随想録―36)

蛇と目が合う(詩)



1989年に、下仁田町群馬県、日本で、

私は梅摘みの手伝いで
梅の木に登って
梅を取っていた。

女性たちは木の下でたくさん梅を摘み、
男性たちは木に登って少ない梅を摘んだ。

その時ふと、

私は1匹の蛇と目が合った。
蛇は驚いたような視線を私に投げかけ、
私たちはしばし見つめあった。

大人たちは蛇に気づき、
その場から追い出した。




(2022。08.04)





K-popはJ-popより将来性があると思う


ここ最近、韓国人がアイディアを出して結成された「NiziU」(ニージュー)という日本の女の子9人で構成されるユニットの、「Chopstick」(箸)という曲と、韓国の女の子9人で結成された「kep1er」(ケプラー天文学者?)というユニットの「Wa Da Da」という曲を聴くに至り(会社で)、「これは、K-popというジャンルはやるなあ」と考えるに至った。音が、標準的なJ-popより面白いのだ。


https://youtu.be/nCjmXHsRJNY
 :Chopstick

https://youtu.be/n0j5NPptyM0


 :WA DA DA


そこで図書館から『K-POP 新感覚のメディア』(金成玫:岩波新書)を借りて読んでみた。後半は個別の、馴染みのないミュージシャンたちのお話しになり、詰まらなかったので、前半のみ真面目に読んでみた。それによると、むかしは韓国のミュージシャンたちは、アメリカの音楽とか日本の音楽両方を模範として、歌を作っていて、あくまでもそのような音楽でしかなかった。


ところが、アメリカ発のラップ、ヒップホップという新しい波を、韓国は完全に受容した。それは、一部のミュージシャンがラップ、ヒップホップを受け入れた日本とは違い、いわゆる韓国歌謡というような(日本で言えば演歌)分野にまで浸透したというのだ。


この「洗礼」のあと、韓国の音楽は日本の音楽より、リズム感にあふれるスリリングに満ちた音楽に昇華した、というような趣旨のことが書いてあった(しめくくりの文には私の主観も多々入っている)。音楽は「音を楽しむもの」、「アイドルたちの肢体を見て悦に入るのは」、本来邪道だと思う。どうかな、AKB48などなど、儲けるためだけに、雑多なユニットを多数作り、手垢のついた陳腐で退屈な歌詞を書きなぐる秋元康くん?


ここで少々追記すると、日本の70年代後半から80年代に登場したミュージシャンたちの音楽を「シティポップ」ということがあるようだが(大瀧詠一山下達郎松任谷由実大貫妙子などが代表的)、10年くらい前、木村拓哉主演のパイロットの世界を描いた「グッド・ラック」というTVドラマのテーマソングに山下達郎の「Ride on time」が使われたが、私は、この曲、ヒットすると思っていたら、40年前のこの曲が、「やはり」ヒットした。これはどういうことか?・・・古びていなかったのだ。40年たっても、生命力がある。この話題をある女性に振ったら、20そこそこの彼女、「世代が違うから」と逃げようとしたが、「じゃあ、ヒゲダンの曲は、30年たっても、ヒットすると思う?」と訊いたら、「まずないですね」という趣旨の返事をもらいました。


https://youtu.be/Oki5tE_evz8

Ride on time   私にとって、記念碑のような曲!



私が思うに、現在のJ-popは、80年代のシティポップの「遺産を食いつぶしている状態で、新しいものは、なんにも生み出していない」と。K-popとは違い、J-popの未来は暗いと考えます。

 (2022.07.08)






今日の詩


@門


水について学んだ者、

建築について学んだ者、

演劇について学んだ者、

占いについて学んだ者、

異性について学んだ者――


だれもが真理の
門を開けるキーを、


持っている。


あとは実行あるのみ。

 (2022.07.29)
 




今日の6句


子供らが
組み立て上げた
ヘンジなり



小石を使ったのであっても、これは立派なストーン・ヘンジです。

 (2022。07.16)



サンキスト
オレンジの芽の
覚醒す



 
 春食べたサンキストの種が発芽した。

 (2022.07.17)



藤の実の
垂れ下がるなり
フグリかな




 (2022.07.17)



クルミの実
さりげなく成る
秋よ来い




 (2022.07.18)



毒草の
放射線描き
広がれり




コニシキソウ。姿の似ているスベリヒユ(食べられる)と区別が必要。

 (2022.07.18)



透き通る
ような藍色
朝顔




 (2022.07.28)




ややこしいと言う形容詞の語源+ロシア、トランプ(随想録―35)

ややこしいと言う形容詞の語源+ロシア、トランプ(随想録―35)



ふと、思いついたことですが、「ややこしい」という形容詞、「ややこ」(関西で良く使う)=「幼児」から来た派生語かと思いました。「ややこ」の面倒を見るのは大変で難儀なので、「ややこ+しい」で、煩わしいこと、こまごまとしたことを意味するのでは、と考えたわけです。



あかちゃん(wikipedia



以上の考察を確かめるため、色々なサイトを見ましたが、「こじつけ」とするサイトが多かったですね。ただ、この説を支持するものもあり、それを持ってくると

~「ややこしい」は「嬰児(ややこ)」を形容詞にしたもの~

 難しい話題で理屈っぽく会話していると「なんや、ややこしい 話やなあ。」。
ケンカしながら「ややこしい事ゆうてんとはっきり言ったらどうやの(どうなの)!」。
道を聞かれて「そんなややこしい道順で行かな(行かないと)あかんの(いけないの)?」。

「複雑な」「込み入った」「紛らわしい」「面倒臭い」「面倒な」「怪しげな」等の意味を表す言葉として
「ややこしい」という京言葉が挙げられます。これはよく使います。
もうこれはニュアンスの問題なのでいちいち真剣に意味を考えるよりも「複雑な」と覚えておくくらいで
大体意味は通じるでしょう(そう思うのは京都人だけ?)。

http://www.e-kyoto.net/arekore/300


京都の方言が元だったようです。






今日の詩(3編)


@分断された道


こともなげに、
一つの林を分断して
道路が作られたのは
いつのことか?


それでも林は
鳥や植物、粘菌たちの
住処だ。
人の手は及ばない。



 (2022.07.29)




共産主義諸国の望ましい未来


⁂ロシア:ロシア帝政以来の遺産をすべて吐き出して、少数民族自身の多くのミニ国家が連立。巨大国家は消える。

⁂中国:「一つの中国」であるなら、大陸の共産党人民解放軍を滅ぼして、台湾が大陸を取り戻す。

北朝鮮:自然消滅。

ベトナムキューバ:このままで良い。

 (2022.08.06)



@トランプは言った

Trumpは言った、「これはTrapだ!」



(別荘にFBIの捜査が入って。)Trumpは、元アメリカ大統領。Trapは、罠。



ドナルド・トランプアメリカ大統領(wikipedia



 (2022.08.10)

(タンブラーでは)

Trump said, "This is a Trap!"



(The villa is under investigation by the FBI.)

10.08.2022


・・・と、書きました。








今日の5句


夏のなか
ちゃくちゃく伸びる
菊の葉や




秋の開花が楽しみ。

 (2022.07.29)



浮草に
世を儚む
思いなし




浮=憂き世という意味がありますが。

 (2022.07.13)



球根を
鳥の遺体と
錯覚し




 (2022.07.13)



ひげを剃り
さっぱりしたる
家屋かな



この前まで草木が茂り放題で、お化け屋敷とも見えたのですが。

 (2022.07.14)



向日葵(ヒマワリ)の
夏を満喫
したりおり



 (2022.07.16)




遠くに行こう

遠くに行こう

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トランプの真実

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