虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

タンブラー(tumblr.)点描 2023年初時点(随想録―75)

タンブラー(tumblr.)点描 2023年初時点(随想録―75)




アメリカに本社のあるブログ会社(SNSの要素も兼ねる)タンブラー(tumblr.)は、アメリカを中心として世界中に総計1億人の利用者がいるメディアである。私は2022年4月から、日本の「はてなブログ」と並行して利用している。現時点におけるこのメディアの特徴を、思いつくままに列挙してみよう。



@利用者は、全世界に分布しうるし、またほとんどそうだが、南半球の国、たとえばオーストラリアとか南アフリカの利用者は少ないようである。目につくのは、フランス、イタリア、イギリス、ポルトガル、スペイン、ギリシャ、ドイツ、ロシア、韓国、日本、もちろんアメリカなどである。中国もいないではないが、比較的少ない。


@日本人は、おおむね日本語を使う。何人か知り合いも出来た。もちろん日本語オンリーというのも可能だが、世界に向けて発信するというよりは、タンブラー国日本村の村民同士がコミュニケーションしているという感じであり、一方、私は一貫して英語を使用している。「グーグル翻訳ツール」を利用すると、英語だけでなく世界の多様な言語が読み取れ、またその言語でコミュニケーションできるから、重宝である。(一度、ポルトガル人の女性に英語でリプライ(コメント)したら、流暢な英語を、彼女は返した。)


@画像(写真、絵画、イラスト)、動画全盛である。イラスト巧者も多いし、「なんでこんな動画が撮れるの?」と舌を巻く動画も多数ある。おおむね、「笑いを取る」というスタンスのエントリーが多く、深く考えるタイプの利用者には違和感があるように思える。私としては、多少違和感を持つが、自分のブログは、解りやすい俳句と、やや難解な詩やエッセイを毎日1本づつ、出来うる限り画像付きで挙げている。あと、タンブラーにはリブログ(reblog)と言って、他人のブログを紹介がてら自分のブログとして掲載できる機能があり、私は毎日4、5本リブログしている。(誰が大本かは、ちゃんと表示される。)


@メッセージ機能という、SNS的なものもあり、これまで数人の男女とメッセージを交わしたが、とくに印象に残るのは、「Nice to meet you.」(あなたに会えて良かった)と書いてきて、そのまま連絡先を絶つ女性が2人もいたこと。むしろ「一期一会」という言葉を、これらの女性たちは実践しているのか。


@2022年末に起きた現象だが、それまで90名のフォロワー(読者)だったのが、あれよあれよと言う間に120名に増えた。その人達には共通点があって「abcdefgh654」と言ったような「アルファベット+数字」のHNを持つ、「すべて女性」だった。彼女らはタンブラーに登録だけして記事は書かず空白にして、他の男性ブロガーにメッセージを出したり、さもなければ男性ブロガーからのアプローチを待つ、というスタンスだった。放置していたら、全員フォロワーを辞め、もとの90名に戻った。アメリカの、なにかのサークルだったのかも知れない。(フィジーという南太平洋の国の子もいたが。)


追記:現在、アメリカ・テキサス州に住む、「レスビアン」の若い女性と意気投合し、メールを実名でやり取りしている。聡明な女性で、実にメールの交換が楽しい。彼女は「虫めずる姫君」で、虫が大好き。園芸が専門だ。ドイツ系移民の子孫なのだそうである。テキサスというと、カウボーイだが、この大きな州は、4つの性質の異なる地域に分けられ、彼女は、川の河口のデルタ地域である南テキサスに住む。アリゲーター(ワニ)をみんなで捕まえ、食べるのだそうだ。ワイルド!!


 (2023.04.29)






今日の7句


山茶花
巨木並木を
切る阿呆



せっかく年月をかけて育った山茶花並木を伐採する太田市役所。これが遺影。


 (2022.12.23)



黄花かな
ヒイラギ南天
枯れぬなり



 (2022.12.23)



計算し
降り積もるなり
イヴの雪



グッドタイミングの降雪。

 (2022.12.24)



ひょうきんな
落書きつけし
謎袋


 
懐中カイロ?

 (2022.12.24)



鳥は食う
美味しそうなる
ピラカンサ



味はあまりないが、果実酒にはできる。

 (2022.12.25)



冬寒の
空気にならぶ
薔薇の木々



 (2022.12.25)



街路樹の
意外に赤き
果実かな



 (2022.12.25)