「雪国はつらいよ条例」から発想を転換した旧・中里村
「雪国はつらいよ条例」から発想を転換した旧・中里村
新潟県魚沼郡・中里村は、地域を活性化するため、「雪国はつらつ条例」というものを制定しましたが、ある教科書出版会社が、これを読み間違え、「雪国はつらいよ条例」として教科書に載せてしまいました。・・・なるほど、雪国の人にとって降雪は辛いものです。その先入観をもって、誤記したのですね。
フーテンの寅(男はつらいよ)
当の中里村、もちろんカンカンでしたが、そこは粘り強い雪国の人たち、これを逆手にとって、「@@はつらいよ常例(条例)」というものを広く全国一般の人たちを対象に公募しました。それは3部門からなり、「雪国はつらいよ常例」「農山村はつらいよ常例」「都会はつらいよ常例」、優秀者には賞品を贈呈しました。かれこれ18年前、2003年(平成15年)のことでした。
これは面白いということで、私も応募しました。以下の通りです。
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都会はつらいよ常例 平成15年2月10日
常例第1号
(目的)
第1条
この常例は、農山漁村と分断されて生活している都市民を、自然の中での人間の位置に目覚めさせることを目的とする。
(雨水の貯留促進)
第2条
都会に降った雨は流れ去るのみで、都市民は基本的にこれを利用していない。形式はどうあれ、都市民が「自己水源」としての雨水利用ができるように、自治体は補助をする。もって無用のダムの建設による自然破壊を防止する。
(糞尿の再資源化促進)
第3条
都市と農山漁村をつなぐのは口から入る農産物と並んで、尻から出る糞尿であることに鑑み、水洗トイレではなく、効率的に糞尿を再資源化できるコンポスト・トイレの普及に自治体は努め、コンポスト・トイレを採用した家庭には補助金を出す。併せてできあがったコンポストを有効に再利用するルートを開発する。
(森林の管理への参加促進)
第4条
周知のように、日本の林業は崩壊寸前である。もっと国産の木材に注目を集める必要がある。そこで各シーズンごとに都会の自治体は林業に関するイベントを農山村と共同でプランニングし、都市民を参加させる。それにかかる費用は参加する都市民と自治体が折半する。木材は、参加した都市民に低価格で提供する協定を結ぶ。
(山野草、山菜へのケアー)
第5条
都市民が農山漁村になにも還元していないことを改善するため、山野草を盗掘した者にはこの常例によって刑法上の罰則を科す。(細則にて)山菜摘みに入山する者には、お礼肥を有料で買ってもらい、採取した山菜のケアーに充てる。
(タバコに関する条項)
第6条
現在、タバコの悪い側面ばかりが強調されており、実はタバコは止血剤をはじめとする薬用にも使えるという事実を都市民は知らない。マナー違反は論外として、喫煙者を差別する条項は入れない。「なにもしない」条項である。(実際、タバコとガンの因果関係はいまだに証明されていない。)また、法に触れることなく、「薬用タバコ」として使えるハーブ(例えばアイブライト、コルツフットなど)を使った製品の研究、開発を都市と農山村が共同で行なう。
(財源)
第7条
各事業ごとに独立採算が原則であるが、業績が芳しくない事業には他の事業から無利子で融資する。
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今日のひと言:以上でしたが、この応募作は、見事「都会はつらいよ常例」で入選し、「魚沼産コシヒカリ 5kg」を頂きました。――実に美味かったです。私の専門を適用し、結構真面目に書いて応募したので、その心意気が選考委員に伝わったのでしょう。ほとんどの応募作は、ユーモアたっぷり、おちゃらけを競うという感じでしたが。なお、平成の市町村合併のため、中里村は消滅し、十日町市の一部になりました。
今日の一品
@細高野豆腐の煮物
長野県の業者が開発して、パスタのマカロニくらいの長さでちょっと細い高野豆腐が冷凍庫に眠ったいたので、肉・魚料理の代替品として調理しました。鍋にオリーブオイルを敷き、細切りにしたニンジンを炒め、ニンニクも加え、ほどを見て水を加え、コンソメ1個投入。蜂蜜を足すのですがちょっと甘くなりすぎ、塩も加え、全体の水の量も増やしました。細ピーマンも加え、ひと煮立ちさせて、高野豆腐を入れ、汁を吸収したところでオレガノを加え、火から降ろす。食べやすかったです。
(2021.06.24)
@焼きうどん:タコスミート味
昼食。ピーマン、余った大根を炒め、タコスミート、ニョクマム(ヌクマム)2たらしくらいで味付け。ベトナムのニョクマムは、タイのナンプラーに相当する魚醬です。ニオイがスゴイので、ちょっとだけ使いました。
(2021.06.26)
@新生姜の味噌漬け
漬け込み(2021.06.18)
漬け込み終了(2021.06.27)
完成
darucoro9216kun.hatenablog.com
で、東洋医学者、理学療法士であり、男が作る料理に大いにこだわりのある「だるころ9216」さんが紹介していた料理。私も料理好きなので、彼のブログによく訪問します。(たまに、専門である東洋医学のお話も掲載されます。)そしてこの料理・・・美味しそうなので、私も作ってみました。赤味噌は高価なので、従来の黄色の味噌と、赤味噌を3:2くらいの割合で混ぜ、味醂、砂糖を少々いれ、一口大に切った新生姜を入れ、ほぼ10日漬け込みました。鮮烈な風味。酒飲みなら、大いに喜ぶでしょう。そういえば、だるころ9216さんは焼酎に目がありません。
(2021.06.27)
今日の詩(散文詩)
@まさかの登場
2021年6月28日に、千葉県八街市で起きた、トラックの暴走による小学生殺傷事件は、さすがに悲惨な事件だった。犠牲者の児童たちには、謹んでご冥福をお祈りする。献花が絶えないのは、人としての優しい感性の故だろう。
それはともかく、この事故現場に、7月1日、菅義偉内閣総理大臣が訪れ、献花したことには驚いた。現在、コロナ禍、オリンピック開催の是非を含め、いろいろな難しい案件がメジロ押しの現状の合間を縫って、八街市に訪れたのだ。
よほど暇なのか、あるいは庶民的な首相であることをアピールしたかったのか・・・まあ、両方だろう。でも、どんなに悲惨な事故だったにせよ、一国の総理大臣が訪れる事案だろうか?菅義偉の冷血漢ぶりには定評がある。
沖縄の基地問題で、当時の翁長沖縄県知事を会談して、沖縄の主張を頑として聞き入れず、翁長から「我々は、違った戦後を送ってきたようだな」と言わしめた男なのである。本来、児童数人の命など、何とも思っていないだろう。
(2021.07.02)
@バンクシー小劇場
たしか、安倍晋三前総理は「人類が疫病に勝利した証として、オリンピック・パラリンピックを開催する」と言っていた。あと1ヶ月弱でそれは可能か?ウイルスとの戦いを無視して、人間同士が「仲良く」戦っていられるほど、自然は甘くない。この種の競技大会自体、コロナ禍を契機に、廃止するのが良かろう。
(2021.06.28)
今日の三句
太古より
かく泳げしや
カブトエビ
水田で育つ甲殻類。生きた化石と言われます。写真では泥に同化しているので見にくいですが、2匹ほど写っています。
(2021.06.27)
春秋の
花ぞ競って
咲きにける
菜の花とコスモス。
(2021.06.27)
梔子(クチナシ)の
盛り過ぎても
香りあり
(2021.06.27)
☆☆過去ログから厳選し、英語版のブログをやっています。☆☆
“Diamond cut Diamond--Ultra-Vival”
https://iirei.hatenadiary.com/
ダイアモンドのほうは、週一回、水曜日か木曜日に更新します。
英語版ブログには、末尾に日本語ブログ文も付記します。記事は
虚虚実実――ウルトラバイバルとはダブりませんので、こぞって
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