グラム・ロックの光彩〜デヴィッド・ボウイ、ロキシー・ミュージック
故・デヴィッド・ボウイ氏に捧ぐ
表題に挙げた2つの音楽ユニット、デヴィッド・ボウイ(個人)とロキシー・ミュージック(グループ)は、いわゆる「グラム・ロック」に分類されます。でも、その「グラム」という言葉の意味は不明確です。Wikipediaで調べてみると「glamorous:魅惑的な」ということで「glam rock」とされているようです。男性なのに女性と見まがうほどに、衣装・化粧にこだわる点がグラム・ロックの担い手たちの共通点でした。・・・アンドロギュロス(両性具有)的なのですね。
何時だったか、ジョン・レノンがボウイと対談して、「グラム・ロックとはつまり、化粧をしたロックではないのか?」とのレノンの問いかけに、ボウイは返す言葉がなかったそうですが、さすがレノン、音の本質をよく見抜いているようです。もっとも、グラム・ロックはレノンに指摘されなくても、化粧をした両性具有的なバンドが行うものですから、別に図星を突かれても、シュンとする必要はないと思います。
さて、そのグラム・ロックですが、世代的にはエルヴィス・プレスリー、ビートルズの古典的なロック、またピンク・フロイド、キング・クリムゾンのプログレッシヴ・ロックなどと、パンク/ニューウエイヴの橋渡しをするジャンルであるでしょう。先代の薫陶を充分に受け、次代にバトンタッチする役割がグラム・ロックにはあったのだと思います。後代の音楽シーンは、大いにグラム・ロックの影響を受けているのですね。この音楽自体は、70年代初頭から70年代中盤まで振るいました。
セイムオールドシーン(ロキシー・ミュージック)
ビーマイワイフ(デヴィッド・ボウイ)
話題を少し変えて、ブライアン・イーノという天才編曲者がいます。彼は最初、ロキシー・ミュージックの一員として腕を振るいましたが、主役であるリーダーのブライアン・フェリーより目立ったため、ロキシー・ミュージックを去ることになります。(男の嫉妬は怖いですね)その後、ボウイと組んで傑作アルバム「ロウ」を生み出しました。イーノのような優れた利器は、使う人の技量で切れ方が際立つのですね。(またイーノはプログレッシヴ・ロックの巨頭・キング・クリムゾンのロバート・フリップとも組んで優れた音を生み出しています。)
そして、これはグラム・ロックをやっていたミュージシャンだけでなく、一般のロック・ミュージシャンにも共通のことかも知れませんが、薬物中毒になる人が多いようです。このブログの表題には挙げませんでしたが、グラム・ロックのパイオニアであったT・レックスのボーカリスト&ギタリストのマーク・ボランの場合、交通事故がもとでこの世を去りますが、長年の薬物使用のため、傷の割には重篤で、それが命取りになったのです。
同じように、デヴィッド・ボウイも長年薬物を使用し、ジャンキー作家・ウィリアム・バロウズの文献切り貼りの技巧「カットアップ」を援用したアルバムを発表します。よほどバロウズに親近感をもっていたのでしょう。もっとも、ボウイが賢明なところは、きっぱり薬物依存を絶ったことでしょうね。ここにカットアップとは、2つの本を切り裂き、適当にくっ付け、つながった文字をそのまま文章にしてしまうという、おそらく意味不明になる文章作成法です。
今日のひと言:私はYMOのサウンドをきっかけにロックファンになったのですが、デヴィッド・ボウイも程なくお気に入りになったロックシンガーです。アルバム「ロウ」の、ダッフルコートを着こなし、涼やかな横顔を見せるこのアルバムのジャケットには魅了されました。好きこそ模倣で、ダッフルコートは入手出来ませんでしたので、トレンチコートを着て、街を闊歩していました。懐かしい思い出です。
注:今回ブログはwikipediaの記述を参考にして書きました。参照したのは「グラム・ロック」「マーク・ボラン」「デヴィッド・ボウイ」「ロキシー・ミュージック」です。もちろん、これらの記述から漏れた部分は、私本人の知見から採っています。

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今日の料理
@エンドウ豆のオイスターソース炒め
弟作。新鮮なエンドウ豆をオイスターソース、塩、ゴマ油で炒めました。春らしい味。
(2016.01.28)
@牛薄切り肉のナンプラー炒め
弟作。キャベツの千切り、唐辛子の輪切り、小エビと合わせ、オリーブオイルとナンプラーで炒めました。これは案外美味しい。牛肉とナンプラーは相性が良い?
(2016.01.28)
@ハンペンのピリ辛炒め
フライパンでごま油と2倍に薄めた「昆布つゆ」(ヤマサ)を加熱し、ちぎったハンペンを入れて炒め、ナツメグ、七味唐辛子を掛けて火からおろします。なんだかウナギ(鰻)に似た味になりました。ウナギ好きの私にとって、好ましい味の変容です。
(2016.01.30)
@豚ソテーの柚子味噌掛け
弟作。焼いたソテーに柚子味噌(「東味:とうみ」社製)と醤油を混ぜたソースを掛け、最後にナツメグを振りました。
(2016.02.01)
今日の詩
@shall
私の過去ログで
イスラエル国歌を聴いていた。
最後に字幕で
「Our sons shall return. 」
(我々の息子たちは必ずこの地に戻ってくる)
と出てきた。
その時TVでマッカーサー元帥が
「I shall return. 」
(私は必ず戻ってくる)
と言った言葉が流れた。
これってシンクロニシティ?
「shall 」という助動詞は「・・・する運命にある」という意味を
表す強力な意味内容を持っている。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20080530#1327151060
:物悲しいイスラエルの国歌
(2016.01.28)