虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

マタイ伝の言葉と老子の言葉と「21世紀の資本」:その酷似性

以下引用するのは、

http://d.hatena.ne.jp/hatehei666/20140613/1402632469

: 貧困に取り組む阿部彩さんのいう「マタイ効果」


における私のコメントとhatehei666さんのレスです。

iirei 2014/06/13 19:22   本日発行の「日刊ゲンダイ」で読んだのですが、人材派遣業の女性の育児休暇とその間の代替人員をめぐる入札で、麻生太郎のファミリー会社の「アソウ」と、竹中平蔵のファミリー企業「パソナ」が計553億円で落札したというのですね。仲介は安倍晋三の側近・・・この金持ちども、地獄へ落ちろ、ですね。


さて、前も話題になりましたが老子と聖書の言葉はよく似ていますね。マタイ伝にある表題の言葉と、老子77章「天の道は、有り余るものから奪い、足りないものに与える。でも、実際の人間社会は逆である。」


ちょっと思いついたのですが、世の人々は「高い山に登りたがります。」でも、頂上に辿りついても、ちょっと力が加わればそれは落下します。こういうのは「正のフィードバック」といいます。一方、谷の底にあるものは、ちょっと上にあげようとしても、元に戻ります。これは「負のフィードバック」といいますね。片意地張って高い山に登るより、よほど安定していると思えるのです。老子28章に「硬さの力をしりつつ弱さを保てば、天下の谷となる。すると、変わらぬ徳が身につく」とあります。


我々は「山」を目指さず、「谷」へ行きましょう。


hatehei666  2014/06/13 20:33  iirei さんへ
 ホントですか。この二人死んでハデスに行き、泣いて歯がみするのは間違いありません。
 いつも思いますが、老子とキリストの言葉は驚くほど良く似ています。老子もますます魅力ある人物となって来ましたが、それを諳んじている貴兄もまた凄い。老子28は聖書の譬えで十分持ち出せるすばらしい言葉だと思います。


 聖書では谷に陣取る戦士の群れがよく出て来ますが、私たちも安定した谷の中で戦いの輪を広げて行くべきですね。


ここに、マタイ伝の言葉というのは、「持っている者はさらに与えられて豊かになり、持たない者は持っているものまでも取り上げられてしまうからです」(マタイ13:12)。


この一節が、老子の言葉と極めて似ているということですね。


阿部彩さんは、マサチューセッツ工科大学卒業で、経済面からアメリカ社会や日本社会の不平等を告発している方らしいです。



なぜならリーマン・ショック(2008年9月)から5年目経過しても、経済は依然活況を見せない状況で、2011年3月の東日本大震災を迎えてしまったからです。それによって震災弱者はますます貧困化し、やみくもな復興の道を辿ると、今後相対的貧困率はいっそう大きく拡大してゆくでしょう。持てる人はますます富裕に、そうでない人はますます貧乏になってしまいます。


 その事を阿部さんは「マタイ効果」と言っています。


貧困者と富裕者の差別をさらに大きくする原理なのですね。この引用は同じく

http://d.hatena.ne.jp/hatehei666/20140613/1402632469

からです。

また、「老子」も「マタイ伝」も、トマ・ピケティ氏の「21世紀の資本」とも微妙に結論が似ていますね。「21世紀の資本」の概要をWIKIより


長期的にみると、資本収益率(r)は経済成長率(g)よりも大きい。その結果、富の集中が起こるため、資本から得られる収益率が経済成長率を上回れば上回るほど、それだけ富は資本家へ蓄積される。そして、富が公平に分配されないことによって、社会や経済が不安定となるということを主題としている。この格差を是正するために、累進課税の富裕税を、それも世界的に導入することを提案している。


ただ私、「老子」は精読していますが、「マタイ伝」とか「21世紀の資本」については門外漢であると告白しておきます。


今日のひと言:残業代ゼロ政策を自民党が決定しようとしていますが、この答申を出した「産業競争力会議」のメンバーの一人が、小泉純一郎政権下で日本の雇用環境を急速に悪化させた「確信犯」・竹中平蔵です。このブログの前振りに登場させました。国賊です、この男。


参考過去ログ

http://d.hatena.ne.jp/iirei/20110823#1314095662

  :国賊竹中平蔵〜「くたばれ竹中平蔵論」(感想文)



マタイの福音書 (ティンデル聖書注解)

マタイの福音書 (ティンデル聖書注解)

老子 (中公文庫)

老子 (中公文庫)

21世紀の資本

21世紀の資本





今日の料理


@アカザのマヨネーズ和え





前にも書いたかもしれませんが、アカザ(シロザ)という野草は、アカザ科の科名の元となる野草で、法蓮草のように食べられます。今回は粉っぽさをマスクするため、マヨネーズ、塩、カツオ節で和えました。


http://d.hatena.ne.jp/iirei/20130728#1374980189  参照。



@豚肉のアスパラ巻




弟作。よくある料理でしょうが、わが家では初めての試み。薄切り豚肉に小麦粉を塗り、半分に切ったアスパラガスを巻いて、オリーブオイルで炒め、エバラ焼肉の素を加えました。

 (2015.06.23)



@オクラとガンモドキコチュジャン和え




弟作。オクラとガンモドキを同時に茹で、温かいうちにコチュジャン、少量のヤマサ昆布汁で和えました。

(2015.06.24)



@鶏胸肉の梅干し炒め





弟作。鶏胸肉をまず茹で、改めて梅干し一個を刻んでフライパンで炒めました。良く私が作っていたレンコンの梅干し炒めの応用。

 (2015.06.25)




今日の一句



小型蔦
あか・しろ・みどり
映えにけり




おそらく蔦(ツタ)だと思うのですが、赤と白の花、白い斑入りの緑の葉が印象的でした。

 (2015.06.24)