以下挙げるのは、ブログ友達のCさん(仮に)の記事に、私がコメントしたものの抜粋です。
1)iirei
男という生き物は、冒険するために生まれてきている気もします。なにかと、遠くに行きたがる。危険も待っています。出生時には(確か)男:女=1.07:1.00位の比率ですが、結婚適齢期になると1:1になるのですね。その後は男の死に方は女より激しく、長寿なのはだいたいおばあちゃんであるということになりますね。この差は、危険な冒険が好きなことと、生物学的に女性のほうが強靭であるということによるのでしょう。(2014.07.02)
2)iirei
フロイトの精神分析では、有名な「エディプス・コンプレックス」というのがあり、一人の女性・・・夫からみれば「妻」であり、男の子からみれば「母」である・・・を潜在意識の中で奪い合うという力動があるというのですね。
もしかしたら、お子さんと旦那さんが葛藤することもいつかは来るかも知れませんね。
そういえば、マンガ「美味しんぼ」での海原雄山と山岡士郎の関係も「エディプス・コンプレックス」から説明できるかも知れません。(2014.06.28)
3)iirei
ドイツの詩人、ライナー・マリア・リルケの母親は、女の子が欲しかったらしく、リルケが7,8歳になるまで女装させていたそうです。この体験、男性であるリルケにとって、どんな影響を与えたのか、気になるところです。(2014.06.20)
Cさんは、等身大の母親像を提示してくれる、1歳10ヶ月の男の子の母ですが、その真剣なブログへの取り組みから、こちらも応援したくなるのです。そこでコメントに書いたものを3つ列挙しました。Cさんのレスも素晴らしいものですが、このブログでは私が書いたコメントのみを挙げます。
1) は、自然ないし神さまの仕業の玄妙さを示すと思います。冒険好きな男の子、ままごと遊びが大好きな女の子・・・これはとても自然なことですが、当然ながら男の子はこういった冒険をやっている最中に、命を落すこともあるだろうし、もともと女の子より生物として脆弱なので、出生時には女の子にくらべやや多目に生まれるのですね。その比率を改めて調べてみると、1.05:1.0でした。私の勘違いでした。そして結婚適齢期になると見事に男女比は1:1になり、その後は男性が女性より早く亡くなる・・・むかし、村上龍の作品に「すべての男は消耗品である」というのがありましたが、まあ、そんなところなのでしょう。
http://www.miyake-clinic.gr.jp/ippannsikkann/ippan73.htm 参照
2)「美味しんぼ」における海原雄山と山岡士郎の親子の反目は、一人の女性・・・雄山にとっては妻、士郎にとっては母を巡る争いでした。作品のなかのエピソード「ほうじ茶のこころ」という佳作では、病身で臥せっている妻に「ほうじ茶」を淹れてくれと雄山が依頼し、母は起き上がってほうじ茶を淹れ始めるのですが、士郎はやめなよ、と茶器を壊します。母は士郎に平手打ちをし、「あなたは、ひとの心がわからないの」といって、作業を続けます。これは言ってみれば、父を憎んで母を独り占めにしたいという士郎のこころの奥底が透けて見える気もするのです。この辺に士郎の「エディプス・コンプレックス」が顔を覗かせますね。
後年、彼が新聞記者になって、某作家の家に原稿を貰いに行き、ちょうど雄山と母のような関係の夫婦に出会うのですが、奥さんがいうには「夫がその世界で第一人者になることを期待し、妻が尽くすこともあるのですよ」と諭されます。士郎は「まさか・・・」とカルチャーショックを受けるのです。そして、後に、父子の和解の酒席で、妻(母)の写真が飾られるのです。これで「美味しんぼ」のドラマツルギーは完結したのですね。
3)リルケは、父母にオモチャにされた観がある人で、7、8歳くらいまでは母の意向で女の子のように扱われましたが、それ以後は父の意向で、陸軍学校に入学させられたと記憶しています(確か)。彼のアイディンティティーはどこにあるのでしょう?ものすごく混乱したのではないでしょうか?彼が人間としてまた本職の詩人として、優れた力を発揮するのは、ルー・ザロメとの出会いまで待たなければなりません。彼女は、付き合う男の精神に働きかけ、「男を妊娠させる女性」であると言われています。そのような「ラッキーな男性」としてニーチェ、リルケ、フロイトなどが数えられます。
参考過去ログ 男を妊娠させる女:ルー・ザロメ
:http://d.hatena.ne.jp/iirei/20110415#1302871879
今日の一言:女性には、男性が行う戦争を止めさせる力があるようです。ローマ軍が某国と戦争状態になったとき、兵士に女たちが「わが夫よ」「わが子」よ、とすがり付いて戦意を取り去ったこともあるそうです。
- 作者: 竹田青嗣
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1994/09/01
- メディア: 新書
- 購入: 25人 クリック: 183回
- この商品を含むブログ (70件) を見る
- 作者: リルケ,高安国世
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2010/02/17
- メディア: 文庫
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
- 作者: 花咲アキラ,雁屋哲
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/01/01
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
(注)この巻に「ほうじ茶の心」が入っているとは限りません。
今日の料理
@春菊とツナのマヨネーズ和え
以前、我が家では春菊とマヨネーズを和えた一品を食べていましたが、id:EPOMさんに教えてもらった、ツナ入りのお浸しをよく食べます。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20130218#1361182013
: 春菊のシーザーサラダ・ドレッシング和え
(2014.09.21)
@鶏もも肉の立田焼きタルタルソースがけ
弟作。揚げないので立田焼きと称したそう。ころも用の粉末にはスクラロースが入っていたので、それは捨て、片栗粉を使ったとのこと。
(2014.09.23)
@コリアンダー未熟種入り卵焼き
切り取ってあったコリアンダーに成りつつあった丸い種を幾つか卵に混ぜ、焼いてみました。癖のあるコリアンダーの葉は、好き嫌いが分かれますが、未熟種の場合、いまだ葉の匂いがします。完熟すればまた違った風味を持つのが、このハーブの不思議なところです。なお、コリアンダーの種子は半球の2個がくっ付いた形をしています。
(2014.09.23)
今日の三句
止めなり
樹を殺すかや
アスファルト
以前触れた道路沿いの木々の過酷な運命です。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20140910#1410344095
(2014.09.23)
待ちに待つ
花をつけたる
四角豆
「四角豆」は、アフリカ原産で、特異な莢をインゲンマメのようにして食べられます。なかなか花を付けなかったのですが、青紫色の花を確認、さらに蕾もなってきているようです。なお、根かいは冬に食べられるそうです。
(2014.09.23)
我が宿の
窓より入りける
金木犀
本日、午後から、金木犀(キンモクセイ)の香りが立ち始め、窓を開けたリビングにも入ってきました。
(2014.09.25)
今日の訃報 日本を代表する経済学者・宇沢弘文氏が亡くなりました。ノーベル経済学賞に最も近いと言われていました。雑魚の竹中平蔵などとは、比べものにならない学者でした。「炭素税」「外部不経済」「自動車の社会的費用」「社会的共通資本」などの諸概念を産みだした人です。水俣病の解決にもかかわり、体制側には煙たい存在だったでしょうが、文化勲章を受賞しています。その彼がノーベル経済学賞を取れなかったのは、現在経済学の「主流」である似非経済学の「新自由主義」をでっちあげたミルトン・フリードマンと論争したあたりが原因のようです。
(2014.09.26)