虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

カレーライスの悦楽(今日の料理・特別版)

私は以前、拙ブログで、レトルトカレーよこすか海軍カレー」の稿で以下のように書きましたが、


「にん・たま・じゃがと言うように、ニンジン、タマネギ、ジャガイモは、いまでもカレーの具材としてもっともポピュラーです。
これは、海軍のカレーにさかのぼると思います。大前提として、戦艦はいちいち材料を求めて接岸することはめんど臭く、長持ちする食材を求めたのだと思います。さらにその上、これらには、健康維持に重要な成分を含んでいたのです。ニンジンはビタミンAを含み、タマネギはビタミンBの吸収を効率よく行わせ、ジャガイモはビタミンCを含みます。
 
イカゲンではなく、経験則的に正しい組みあわせなのですね。客観的にもね。

http://d.hatena.ne.jp/iirei/20090126#1232949266

:カレーと根菜類の必然


ただ、カレーと言っても、本場インドでは通じないかも知れません。あるのは「ガラムマサラ」(辛い香辛料)という複合調味料で、これは各家庭ごとに独自な味を保持していて、味音痴なイギリス人が手におえず、「最大公約数」的に「決まった味」を持つミックス調味料・・・「カレー粉」を作ったというわけです。漫画「美味しんぼ」の確か24巻で、カレーの話が出てきますが、おおむね、ガラムマサラは香辛料の交響曲であり、それぞれのスパイスが自己主張しながらも、全体では統一された味になることに落ち着くようです。そこへ行くと、カレーは「独唱曲」とでも評せましょうか。


では、色々あるスパイスのうち、どれがキーになるかと言うと、ある本では「ジンジャー:生姜」であるとしています。(図書館には、様々なカレー料理関係の本が置いてあり、その一冊で見たのですが、もう一回読みたくても、手に取れませんでした。どこへ行ったか?)そして、このキー・スパイスに加え、ガラム・マサラに絶対不可欠だと思われるのがクミンシード(香りの演出)、ターメリック(色の演出)、カイエン・ペパー(唐辛子・味の演出)の3つでしょう。


 そんな具合でこれ等4種を中心にガラムマサラを作り、食べてみたところ、確かに単なるカレーより刺激的な味を味わえました。もちろんほかにも幾つかスパイスを配合しました・・・カルダモンクローブフェネグリークアジョワン・シードなど。


 特に、インドでは大事なお客さんが来るときには、世界で3番目に高価なカルダモン、複雑な香味を与えるクローブなどを、すり潰さずに供するということなので、我が家のカレーでも、カルダモン(皮は除き、黒い種をそのまま入れる)、クローブなどをそのまま加えて食べています。


最近(2014.02.12)もカレーを作りました。ジャガイモの分量を半分にして、その分、キクイモ(菊芋)を入れてみましたが、それなりに美味しかったです。なにを入れても美味しい、というのが「カレーの徳」でしょう。使ったのは「ハウス ジャワカレー辛口」のカレールウ。



クローブ・カルダモン


  キクイモ


  カレー完成



ガラムマサラの作り方 (All About Books)

ガラムマサラの作り方 (All About Books)

ガラムマサラはかくし味 (ベルコミックス)

ガラムマサラはかくし味 (ベルコミックス)



今日の一句




雪のあと
カマクラつくる
おしゃれな子


雪は、大人にとっては「災難」ですが、子供にとっては「ワンダーランド」なのですね。

 (2014.02.13)