虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト:色々な事物を取り上げます。

最強の雑草はなにか?

 今回のブログでは、「野草」というイメージの良い用語ではなく、「雑草」という悪いイメージの言葉を使います。農作業、庭の管理上、厄介な植物という意味で、です。


 例えば、「スベリヒユ」(スベリヒユ科)は、引き抜いても、地面に接するところから根を伸ばし、絶やせません。コンクリート舗装の上に投げ捨てて、数日置いてやっと絶やせるので、かなり厄介な雑草です。多肉植物のような性質を持っているのです。


 「ヤブガラシ」(ブドウ科)、これも厄介です。このツル性雑草に絡まれると、その植物は光が当たらず、枯れてしまいます。繁殖力も旺盛です。でも、こまめに除草すれば、これも絶やすことが可能です。


 「カキドウシ」(シソ科)、これはスゴイです。私は自宅の30坪ほどの庭に、自然環境で人間に苛められて絶えそうな植物をもってきて、植えることが多いので、この植物も同じ趣旨で庭の一角に植えました。そのカキドウシ、主として地面上を匍匐する(這う)穂先をもって、我が家の庭の多くの部分に生息域を広めました。そして、この雑草は「緑の絨毯」のように、地表をびっしり覆うので、他の植物の発芽を阻害します。そして、摘んでも摘んでも、穂先が伸び、なかなか絶やせません。そして、他の植物を排除して、単独の群落を作るのです。私の知る限り、これほど厄介な植物は、そう有りません。


上、草姿、下、可憐と言っても良い花。


 ただし、カキドウシは、薬用・食用にできる「野草」でもあります。

 カキドウシ


 子供の「疳の虫(かんのむし)」に良く効くという定評があります。そのほか冷え性、貧血症、低血圧に浴剤として使用します。
 別名の「連銭草レンセンソウ)」は、丸い葉(コインに見立てる)を連ねるようにツルが伸びることに由来します。また、ツルが容易に垣根を越えることが「カキドウシ」の由来でしょう。
 日本在来の野草ですが、その風味はヨーロッパ産のシソ科ハーブ:タイム、セージ、ローズマリーなどを連想させる、エキゾチックな植物です。通常の日本料理には合わないでしょう。薬用としては煎じて飲むのが一般的ですね。


 これを食べるについては、オヒタシ、和え物などには向きません。


(調理法)−1)テンプラ。・・・風味の強い植物を食べる常套手段です。
     −2) ラム肉料理。薄切りのラム肉を炒める際、ミントの代わりに入れて、矯臭するのがいいでしょう。
よく似た野草にチドメグサ(セリ科)がありますが、これは湿ったところに生え、名前の通り止血につかったようですが食用にはしません。ハーブのような香りを持つのがカキドウシです。

(拙著・「野草を食べる・滋味(JIMI)!!」の22ページから)


厄介な雑草、ナンバーワンの称号をカキドウシに与えたく思います。同じシソ科のミントと競争させても、優勢です。



今日のひと言:ただ、非常事態・・・原爆が炸裂して、熱線・放射能が撒き散らかされたり、枯葉剤によって植物が全滅したときでも、真っ先に生えてきて蘇生するのは「ドクダミ」です。この植物の潜在的な力量を持ってするという意味では、カキドウシも凌ぎ、植物最強と言っても良いでしょう。ドクダミは、地下茎さえ無事なら、また芽吹くのです。ちなみに、スベリヒユヤブガラシドクダミは、カキドウシと同じく食用になります。


http://d.hatena.ne.jp/iirei/20091117#1258423164
  :ヤブガラシを食べる


街でよく見かける雑草や野草がよーくわかる本

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ポケット図鑑 日本の野草・雑草

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今日の料理


@オクラとブナシメジのバター炒め



普通「シメジ」として売られているのは「ヒラタケ」のことが多く、ほかの「**シメジ」というのも同様です。ほんまもんのシメジは、マツタケなみに希少なのです。でも、「ブナシメジ」は味が良いと思われます。今回はそれにオクラを合わせて炒めました。ついでに一個ピーマン入り。味つけはペペロンティーノと胡椒。

 (2013.05.11)



今日の一句


作付は
今年もネギか
不勉強


よくネギを育てる畑(田んぼ)を見て。ネギはユリ科独特の栄養要求を持つ(硫黄を欲しがる)ので、連作は不可だと思うのですが、この畑の持ち主は、一昨年に続きネギを栽培するようです。もっと他の作物にも目をやればいいのに。

(2013.05.10)



今日の詩



打ち捨てられし
道路際
美しい野の花二種
アカバナユウゲショウ
コマツヨイグサ


どこが観賞用植物に
劣るのか


アカバナユウゲショウコマツヨイグサアカバナ科の野草、正直美しい花を咲かせます。ガーデニングをやっている人も、これらの美しさを知ってほしいものです。

  アカバナユウゲショウ

  コマツヨイグサ
 (2013.05.10)