昆虫シリーズその1(全3話・一回おきにエントリーします。)
この両者、カマキリは攻撃することしか知らず(敵に後ろは見せない)、ゴキブリは逃げることしか知らず(敵前逃避)・・・性質が真反対なのが面白いですが、分類上は網翅目というカテゴリーに分類されます。まあ、同類なのですね。
http://yaplog.jp/kontyuki/archive/9 ゴキブリ、カマキリ論序説ゴキブリが好きというと変わり者と思われるかもしれない。
カマキリならそれ程変人扱いはされないだろう。
インターネットで検索しても、ゴキブリの場合は、撲滅とか駆除とかのページがたくさん出てくる。
昔は、ゴキブリもカマキリも同じ直翅目に含まれていた。
直翅目は、バッタ、ナナフシなども含まれ大所帯だったのだが、
今では、細分化され、ゴキブリ目、カマキリ目とわける考え方もあるし、
網翅目のなかにゴキブリ亜目、カマキリ亜目として含める考え方もあるらしい。
まあ難しいことは抜きにして、カマキリとゴキブリは分類上も結構近いと言う事である。
その割には、ゴキブリは嫌われ者なのである。
なぜ嫌われるか、家に入り込み病気を撒き散らすからか?
脂ぎっているからか?
どちらにしても一部のゴキブリで殆どのゴキブリは人間に無関係で外で暮らしている。
ゴキブリとカマキリは形態的によく似ていると思う。
カマキリみたいなゴキブリもいるし、ゴキブリみたいなカマキリもいる。
さて、これからの文章では、我が家に何年も住みついている「クロゴキブリ」の駆除について関連したことを書くつもりですが、本当にこの昆虫は厄介です。病原菌、寄生虫は媒介するは、
たまに行う「結婚飛行」で部屋が狭しと暴れまわるのには閉口してしまいます。(ゴキブリは飛ぶこともできますね。)
病原菌としてはコレラ、チフス、赤痢、結核菌、ポリオ・ウイルス、アメーバ赤痢など、寄生虫としては虫の卵入りの糞を食べ、中間宿主として鉤頭虫類など。
元々南方の生きものだったゴキブリが、家が暖かくなったおかげで日本本土にも定着してきたということです。有名なゴキブリとしては1)チャバネゴキブリ 2)クロゴキブリ 3)ヤマトゴキブリ 4)ワモンゴキブリ 5)トビイロゴキブリの5種が知られています。
我が家のゴキブリはそのうち何かと言えば、ヤマトゴキブリのメスが寸足らずな胴体をしていることから、オスメスの区別のないクロゴキブリであろう、という結論になるでしょう。
日本の衛生害虫(改訂増補)1968 鈴木猛・緒方一喜 新思潮社 178Pチャバネゴキブリは無加温の状態では日本では越冬できない。しかし、コンクリート造りの暖房施設のある建築物では通年生息し、1年に数世代繁殖している。
(中略)
これに対し、クロゴキブリ、ヤマトゴキブリは、1世代に1〜2年を要する。
(中略)
クロゴキブリは、ヤマトゴキブリと違って休眠をしない。また、卵越冬をする。成虫の寿命は長く、平均で雄207日、雌197日(25℃)。卵期間は夏で40〜50日。チャバネゴキブリと違って、産卵後1日以内に器物に産みつける。
ここに挙げた本では、ゴキブリ駆除への手段として、フェ二トロチオン、フェンチオン、ダイアジノンなどの有機燐剤とかペルメトリンなどのピレスロイドが推奨されていますが、有機リン系の殺虫剤は、人そのものの健康被害がありそうなので、今では使われていないのではないでしょうか。
ほかに、いわゆる「ホウ酸団子」。この本ではベイトとも呼ばれるようですが、著者は有機リン系のほうが効果がある、としています。私は経験上、ホウ酸団子もかなり駆除効果があると知っていますが、「ゴキブリがどこで死ぬかわからない」欠点がありますので、毎年ゴキブリが出る春から、「死んだ場所がはっきりわかる」「ゴキブリホイホイ」をゴキブリが通りそうな場所に設置しています。もちろん根絶は出来ませんが、結婚飛行するほどゴキブリがのさばらない程度で折れ合っておこうかな、と思っているのです。
今日のひと言:昆虫が好きな男の子でも、カマキリ、ましてやゴキブリが好きな子はあんまりいないような気がします。ゴキブリの気持ち悪さと言ったらありませんものね。でも、メカニックなほど洗練されたフォルムで数億年生き抜いてきた動物、敬意を払う必要もあるかも知れません。カマキリは立ち向かって行っても、鳥のエサになってしまうほど「中途半端な」強さですが、猛速度で逃げるゴキブリはエサになりにくいですからね。
今日の詩(改良して)
鏡
私は昔、
鏡であった。
人の姿を
正確に
映し出す
鏡であった。
でも
ある事件がもとで
鏡は割れた。
それはある女性を
巡るおぞましき
三角関係。
今は
人の姿を
歪んで映す。
鏡は
それを
良しとする。
(指摘を受けて改良を施した詩。三角関係という事態は人に過剰なエネルギーの放出をしいるものなのです。http://d.hatena.ne.jp/iirei/20120529および
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20120429参照。)
(2012.06.24)
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