大相撲刑事（おおずもうデカ）・・・史上最も傲慢な刑事

大相撲刑事 1 (ジャンプコミックス)

（今回のエントリーについて：私は大学時代、マンガクラブにいたことがあって、マンガを描いたり、マンガの批評をしたりしていました。「軽いノリ」であることは否定できませんが、その辺は、笑ってお許しください。）

　とにかく、スケールの大きな漢（おとこ）です。まるで相撲取りのようです。実際に彼の行動パターンは、相撲が基準にあります。そして彼「大関さん」は、アメリカのFBI帰りのバリバリの刑事（デカ）なのです。

　日本に帰還中の旅客機のファーストクラスに土俵を作らせ、どっしり構えていたところ、ハイジャック犯がこの飛行機をジャックしますが、あいにくそこには大関がいた・・・

（土俵でけつまずいた犯人が土俵にツバを吐く）
大関：土俵をけがす者はなんぴとたりとも生かしては帰さんぞ！！
主犯：拳銃を撃ち、土俵に当たる
大関：キサマー〜〜一度ならず二度も土俵をけがすとは絶対にゆるさんぞ〜〜！！！
主犯：ノックアウトされる

その有様を見た共犯が
共犯：参った！！ごめんなさい戦う気力なし　無気力っス！！
大関：ぬわに〜〜無気力だとお〜〜〜〜
キサマ〜無気力相撲はあれほどイカンと日本相撲協会は言っているのにお前は　それをするか〜〜〜！！

こんな感じで、圧倒的な腕力と眼力で犯人を押しつぶします。

そして最後に

大関：明日までにレポート１００枚書いてこい！！タイトルは「木工用ボンドと登校きょひについて」だ！！！！
犯人：なんスかそれを書くと罪がかるくなるんスか？
大関：ならん！！！！
犯人：ええ〜〜そんな〜〜

このように、犯人に極めて不条理で傲慢な態度をとるのが、大関の流儀です。

そして「両国国技館に尻を向けられない」と、飛行機から土俵ごと落下し、「両国県警」の上に着陸します。屋根をぶち抜いて着いた先は上司の課長さんの部屋。

大関がFBI帰りという触れ込みも、大関が英語など知らん・・・とカミングアウトし、よほどFBIでは犯人を力任せに組み付したのだったろうな、と思えます。

なお、相撲命の大関さん、最後は幕下付け出しで大相撲界にデビューしたとか。

今日のひと言：この怪作は、横綱貴乃花がまだ貴花田と名乗っていたころ、１９９３年にコミック化された、週刊少年ジャンプのギャグマンガでした。ジャンプのギャグマンガは他紙に比べると従来から見劣りしていた気がします。まあ、コンタロウ、江口寿史、漫☆画太郎などは例外的に面白かったですが、ほぼ不毛の大地でした。そこに播かれた一粒の種が成長したのが、「大相撲刑事」全一巻であろうと思います。著者は「ガチョン太朗」です。人を食ったペンネームですね。

扉の自己紹介文：この本は、これから犯罪をおかしたいという人とヤクザになりたいという人を止めるために作られた本です。しかも、これから力士になりたいという人にも、ちょっとは役にたつことが、描いてあるんじゃないかと思っています。（役に立たなかったらごめんなさい）
まー、犯罪をしたい人、ヤクザになりたい人はこの本を読んで、もう一度考えなおして下さい。

・・・自己紹介文も人を食っています。

過去ログより、マンガ、アニメに触れた記事（抜粋）

デビルマン
　　　　　http://d.hatena.ne.jp/iirei/20090121
あさりよしとお：木星ピケットライン
　　　　　http://d.hatena.ne.jp/iirei/20090401
犬夜叉の最終回
　　　　　http://d.hatena.ne.jp/iirei/20090403

ヘウレーカ
　　　　　http://d.hatena.ne.jp/iirei/20090710
江戸むらさき特急
　　　　　http://d.hatena.ne.jp/iirei/20090715
聖☆おにいさん
　　　　　http://d.hatena.ne.jp/iirei/20090720
お茶にごす。
　　　　　http://d.hatena.ne.jp/iirei/20090725
らんま1/2
　　　　　http://d.hatena.ne.jp/iirei/20100307
　　　　　http://d.hatena.ne.jp/iirei/20100312
「理系クン」マンガ
　　　　　http://d.hatena.ne.jp/iirei/20100322

今日の詩

アメリカセンダングサ

美しい
黄色の花を咲かせるが
食用にならず
種が碇（いかり）のように
服や犬の毛にくっついて運ばれる

それにしても
黄色い花の群落は
「美しい」と言えよう

畑の持ち主が
除草をさぼったから
群落になったのだが・・・

　　　　（２０１１．１１．０６）

大相撲「八百長」の研究