清潔好きもたいがいにせえ!(砂場から覗ける保護者の心理:保育園)
*清潔好きもたいがいにせえ!(砂場から覗ける保護者の心理:保育園)
これは、私の家の近くにある保育園(保育所)の砂場のキャッチフレーズで、その看板が大きく張り出されているので、私も含め多くの人の目にふれます。
@きれいな砂場@
子供たちが安心して遊べる砂場環境!当園の砂場は
乾熱処理
オゾン水散布
熱水処理 など
年間管理しています。
ところで、たかが砂場に、それほどの管理が必要なのでしょうか。砂場と言って、すぐ思いだされるのは、猫の糞です。猫は大体ほとんど全ての個体が「トキソプラズマ」という原虫を保有していて、その糞が混じった砂は、そう、初産の女性にとって、流産の可能性ももつある意味危険なものです。
だから、この保育園でも、猫が入りこまないように、フェンスを周囲に巻いています。
それで、猫対策は十分なはずなのに、この保育園ではオゾン処理その他などという、トキソプラズマとはまた違う意味で危険な加工を砂に施しています。(オゾン自身は、有害な酸化剤です。オゾン層破壊のお話は、あくまで地球の上空でのお話です。)
これはやりすぎではないでしょうかねえ。
現代の女性はことさらキレイ好きのような気がします。なかには自分で「トキソプラズマ問題」に突き当たり、保育園、幼稚園の衛生環境を調べ、改善を要求する母親もいるかも知れません。
でも、トキソプラズマ問題をクリアーするのには、猫除けフェンスで十分なのに、それ以上の対策を園に依頼するのは、むしろ危険な行為です。なお、現場をよく見てみると、猫が入り放題になっていました。門扉のすき間から猫が入り込め、プラスティックの網が砂場にたらしてあるだけだったので、猫はフリーパスでした。
私は、東京医科歯科大学教授の藤田紘一郎さんの立場に近いスタンスを持ちます。
「菌・一般」を排除する者は、それが、菌の力を遠ざけることにより、出合ったことの無い菌に出合うとイチコロにやられます。過去においても、コレラはインド周辺の風土病であり、現地人はそれに慣れて症状はでませんが、日本人が現地になんの準備もなく行ったり、ベクター(病原菌の運び屋)が病気と関係のない地域に来ると、イチコロでその地域に病気の症状が出たりするのです。まあ、コレラは危険度の高い病気ですから、以上のお話にはかなり無理があるかもしれません。ただ、現地ではただの風土病ですから。ただし、ある種の危険な傾向のある病原体(弱い感染力)に日常的に触れていれば、もっと感染力の強い、危険な病原体に対して抵抗力が生まれるのではないかと思うのです。
だから、日ごろから、色々な危険(細菌も含む)と隣り合っているほうが、本格的な災害が来たとき、耐えうる率も高いでしょう。・・・そうそう、私は災害という言葉を、「人の存在を脅かすもの」と定義しています。
以前、子供、中でも男児は、「肥後の守:(ひごのかみ)」という小刀を持っていて、それを使って器用な工芸をやったりしていて、誤って手を傷付けるなどして、刃物の使用法をマスターしていったものです。最近よく起こる「通り魔・無差別殺傷事件」の場合、犯人たちは「肥後の守」を知らないのではないかと思います。幼少時からこの刀に触れていれば、刃物にどれほどの威力があるかよく解るでしょうから。
この保育園の児童の母親たちは、ここまで述べてきた内容についてどう思うでしょうね。
なお、矢野顕子が自分の娘が「暴力シーンを見たり、聞いたりすること」を厳密に禁止していたのは有名な話ですが、私から見ると、キレイな砂場を持つ保育園に集まる母親たちと同じに見えるのです。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20071030 当たり前に存在する「暴力」――矢野顕子の場合
暴力=細菌と見なせばいかがでしょう?
今日のひと言:私は「ファブリーズ」のCMが嫌いです。生活臭、いいではありませんか。
「今日焼肉食べた?」「うん、食べた」なる会話も弾むことでしょう。このようにおおらかではなく、「異臭」を排除するという姿勢、とくに女性に多いと私は思います。
私が大学生のころ、北関東の大きな湖の環境調査に参加したのですが、リーダー格の女性の娘が、当時落ち込んで汚なくて臭かった私を指して「あんな粗大ゴミ、どこかに捨ててきてよ」と言ったとのこと。その場には私はいませんでしたが、とても腹が立ち、調査が終わると同時にサブ・リーダーを辞めました。このように、女性は臭いに敏感なのだと思います。特に、女性は「ムスク」臭に対しては犬なみに敏感だそうで。もっとも男性を感じさせる臭いなのですね。あまりに私にセックスアピールがあったということでしょう。(今でも口惜しいから、こう意っておきます。)
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