外国人の姓
(これは、友人との間で話題になった外国人の姓のお話です)
そうそう、辞書で調べたらフランス語でボーボワールはBeauvoirと綴ります。これ
はbeau(美しい)とvoir(見る)に分解され、美しく・見る=正しく見る といった
意味になりますかね。でも、あなたに言わせれば、名前倒れ!!ということになるの
でしょうか。ついでに、サルトルの哲学のキーワードである「アンガ−ジュマン」は、
Engagementで、これは英語ではエンゲージメントと読み、「関与すること、契約す
ること」です。エンゲージリングも関連する言葉ですね。「契約の指輪」だからで
す。サルトルの哲学には論理の流れという感じのものがあり、おおむね原稿用紙1,
2枚に収まる気もしますが、このアンガ−ジュマンは、締めくくりにあたります。乱暴
に言えば、「現実世界と関与する=政治に関わる=政治家になろう!」といった主張
のような気がします。サルトルの哲学のアガリは、政治家。これには僕自身笑ったの
で、愚言集に収録しました。(愚言集というのは、僕が面白いと思ったネタを蓄えるノートです。)
まあ、どちらにせよ、このカップルには僕もあまり関心がありません。
なお、英語を含め外国人の苗字に「・・・するひと」という表現が散見します。英語のBrewer(ブリューアー)さんの場合は「ビールを醸造する者」とか、Baker(ベイカー)さんは「パン屋さん」などが挙げられます。思いつくままにあげると、フランス語のchevalier(シェバリエ)さんは、chevalが馬で、「馬に乗る人」=「騎士」です。マノン・レスコーという悪魔的な娼婦に翻弄される男の名が、このシェバリエです。(小説「マノン・レスコー」)このように見ると、日本語よりは動詞、形容詞由来の名が多いのかもしれません。それから、クラッシックの大家Bach(バッハ)は、「小川」さんといった意味で、Einstein(アインシュタイン)は無理に訳すと「一石」さん。これは物質名かな。でも、由来のわからない苗字のほうが圧倒的に多いです。数学者のGalois(ガロア)などもその口です。面白い由来の苗字に出会ったら、また教えますね。
一時期は、辞書を引きながらなら、フランス語もドイツ語も読めた森下礼くん。
今は断片的な単語しか使えません。語学というのはしょっちゅう関わってないとだめ
だね。
外国人の姓の補足です。外国人名事典を見ながら調べましたが、やはりはっきり解
かるものは少ないですね。
1)Poisson(ポアッソン:フランス人、数学者) 魚さん
2)Schoenberg(シェーンベルク:オーストリア人、作曲家) 美山さん
schoenが美しい、bergが山、Berg:「山さん」もいる
3)Descartes(デカルト:フランス人、哲学者) カードさん
desは冠詞、carteがカード。デカルト主義者のことを、カルテシア
ンという。
4)Duchamp(ジュシャン:フランス人、芸術家) 森出身さん
duは前置詞プラス冠詞「・・・から」といった意味でchampは森。
シャンゼリゼという言葉にも入っている。
5)ハーブにちなんだ姓
Basil (バジル)
Rosemary(ローズマリー)
Sorrel(ソレル:スカンポのこと)
Melissa(メリッサ:レモンバームのこと)など。
以上で、外国人の姓調べは打ち止めにします。
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