虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

中華料理と日本料理(ナタとカミソリ)

中華料理と日本料理(ナタとカミソリ)


 よく知られている料理の特長を言い当てようと考えました。そこで和食(日本料理)と中華料理を比較してみました。


ナタとカミソリ


中華料理は「ナタ」の料理。
和食は「カミソリ」の料理。
それが証拠にはまな板の上で
食材を叩き割るのが中華料理、
食材を引ききるのが和食。


PS中華包丁もナタみたいだし、木の切り株をまな板として使いますよね。





以上はMIXI上のコミュで私が発表した詩で、材料の捌き方を比較してみました。中華包丁はその形が長方形に近く、形からもナタに近く、その使い方は薄く切るというより大雑把にぶった切るという感じに近いと思います。よく、上海ガニを捌くシーンをニュースの特集で見ますが、そんな感じです。まるで台木の上で薪を割るような感覚で捌いています。(もっとも、中華料理の調理人は、この包丁を器用に扱い、「飾り料理」を作りますが。)一方の和食は柳葉包丁のごとくカミソリのように材料を「剥ぎ取る」ように包丁を使うと思います。
ナタとカミソリという例えは、素晴らしいけれども、正反対な切れ味を評して使うことがしばしばありますが、和食(日本料理)と中華料理に適合できるというのは、面白いことです。
なお、中華料理はこってりした「油の」多い料理であって、一方、和食では「テンプラ」のほかは、あまり油を必要としない気がします。「油料作物」とそれから由来するこってりした油の料理は、まさしく、良い意味でも悪い意味でも「文明」の産物なのだと思います。それだけの油を確保するために、どれだけ周辺民族が泣かされたことでしょう。太平洋の島々の島民は教えられなければずっと「油料植物」の存在をしらずにイモ(タロイモとか)ばかり食べ続けたことでしょうね。


今日のひと言:じゃあ、フランス料理は何に例えられるか、と考えてみますに、相応しい例えが見当たりません。油分が多く、こってりした「ソース」の料理・・・鍋の料理である、と暫定的に言って置きます。ちょっと中華料理に似ているかも。