虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

畑はオーケストラ

iirei2006-07-13

 *畑はオーケストラ
      バイアム →
   以下、友人とのやり取りです。Bは森下。
A:デンプン農薬についての添付ファイル、ありがとうございました。
とりあえず環境にも人体にも安全なタイプの農薬という感じがするけど――。
 ところで最近、畑がオーケストラを奏でているというのが実によく感じるように
なりました。野菜を育てている、ということが、殺生と裏表ということも。まあ、じかに
係わっているということですね。料理もせず、自分の手で食材を獲ってきたり育てた
りせねば、殺生も向こうの世界、遠い雲の上のことなのでしょう――。
 
 バイアム、楽しみです。

私は明日はここでは買えぬ雑貨を買いに行ってきます。今日は購入したハーブを
全部ポリポットからプランターに移しました。フェンネルフェンネル一本だけで、ロー
ズマリーは同種類のを一緒のプランターにし、レモンバームレモンバームだけ、と、
あまり寄せ植えという感じにはせず、ごちゃごちゃせずに、余裕を持たせました。
シンプルでさっぱり、のびのび、風通しがよくていいです。

B: 「畑はオーケストラ」、確かにあなたの言うとおりだと思います。いい表現ですね。水上勉の「土を喰う日々」(新潮文庫)の冬の季節の写真の説明に「祭りは終わった」という言い回しがあったように記憶していますが、共通の発想ですね。
 そうすると、耕作者は「指揮者」ということになりますね。いい音楽を奏でませう。

プランターの植え付けかた、それでいいと思います。

A:畑はオーケストラ、礼さん、これは、あなたの発言なのよん。私が以前自分で育てた
エンサイのことしか頭になくて、じゃがいもの収穫のことを忘れたときに言ってくれたの。
それがつくづく、ほんとにそうだなあと最近感じるようになったのです。

B:オーケストラのいいだしっぺは僕であったのか。脳が老化しちゃったか?




自家用の畑では、単作ではなく、多くの野菜を栽培します。背の高い作物あり、低い作物あり、乾燥を好むものあり、湿気を好むものあり、すべてを見渡しながら畑仕事をしていくのです。その辺を称して「畑はオーケストラ」と言っているわけです。なお、バイアムは一名「ジャワホレンソウ」と呼ばれるヒユ科の野菜、エンサイは「空芯菜アサガオ菜」とも呼ばれるヒルガオ科の野菜です。どちらも夏の貴重な葉のものとして価値のある野菜です。


今日の一言:野草なら、別に指揮者がいなくても、オーケストラを奏でていますね。